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非幸福者同盟 作者:相羽裕司

第三話「拠り所の守り人」

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66/デジャブ?

 志麻は消耗した頭を休ませながら、ボーっと周囲の風景を眺めていた。平日とはいえ、時期的には夏休み期間中である。学生らしき集団、カップルも所々に目にとまる。

 自分とは、違う側の人間たちだ。快活に笑う少年少女たちの向かう方向に視線を送る。アスミと二人で街に出てくる時でも感じるこの気持ち。自分たちは、本心からああした人々の流れには交われない、という自意識。

 視線を送る先を変えて、アイス屋さんに並んでいるジョーを見やる。そして何だろう、不思議な感覚に襲われる。ジョーの、あの少年の背中を、昔、どこかで見たことがあるような?

 感覚は徐々に収まっていく。デジャブというやつだろうか。自分の順番が来たらしいジョーは、注文をしながらアイス屋さんと何やら世間話でもしている様子だった。変な男だと思う。決して幸せいっぱいを周囲に振りまいているタイプの男ではない。ただ、志麻は持ち合わせていないような、辺り前に他人と接するということを、自然にはこなせる男であるようで。

 様々な想念が頭をよぎった所で、ハっとして思考を元に戻す。宮澤ジョーのことなど、どうでもイイはずだ、と。でもそれはどこかで、ジョーのことが嫌いだとかいうよりも、自分はアスミのことや母親のことでいっぱいで、心をジョーに割く余裕がないからなだけのようでもあって。

 考えすぎてもしょうがないことなのかもしれない。ただ、糖分は今の頭に心地よさそうだから、アイスは歓迎。そう気を取り直して、志麻はジョーが戻ってくるのを待っていた。
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