羊と狼(4/21)縦書き表示RDF


黒い森へ入ってしまった探究心の強い羊は、たくさんの狼に囲まれてしまいます。
このピンチを抜けられるのでしょうか?
羊と狼
作:hakaru



自然の摂理


羊と狼 04「自然の摂理」

 探究心の強い羊はひたすら走ります、自分がどこに向かっているのか、どこを走っているのか、そんなことを考える余裕すらなくただ狼という恐怖から逃がれるため走ります。
しかしここは狼達の家同然の森、追いつかれるまでそう時間はかかりません。
それでも探究心の強い羊は諦めず逃げます、だけどそれも狼達にとってはいつものこと、いつしか後ろも前も右も左も狼達で囲まれてしまいました。

「もう逃げるのは無理みたいだなぁ、観念しろよ」

目の前にいる一匹の狼がニヤけた顔で探究心の強い羊に近寄ってきました。

「なんで・・・、なんでお前達なんかに邪魔されなきゃなんないんだよぉ!!」

探究心の強い羊は激しい怒りを噴出し、狼達に怒鳴ります。
しかし狼達はまったく動じません。

「自然の摂理さ、お前は今から俺達に食われる、俺達が食べ終えたお前を今度は他の奴らが食う、さらに残ったものを今度は土が食う、そうして木ができ草が生える、それをお前達が食う・・・、それだけのことさ」

「だからどうした、僕は自分の死は自分で選ぶ! お前達に勝てる気はしない、だけどただで負ける気はない!」

探究心の強い羊は木を背中につけ、狼達を睨みながらかまえます。

「お前みたいなヤツは初めてだよ、羊のくせにいい度胸だ、だけどな俺達も生きるためにお前に負けるわけにはいかないんだよ!」

そう言い終えると同時に狼は飛びかかります、それを見た他の狼達もいっせいに探究心の強い羊に向かって飛びかかってきたその時、何者かが探究心の強い羊の前に立ち塞がりました。

「グアアアアアーーーー!!」

叫び声と共に、一番最初に飛びかかって来た狼を右手で叩き落としました。

「ギャウン!」

一番最初に飛びかかってきた狼が地面へと叩きつけられるのを見た他の狼達は、急ブレーキをかけたかのように停止して相手を睨みはじめました。

「大丈夫だか?心配さして来てみればやっぱここさ入っちまっただか」

「熊さん!」

そうです、あの豪快な熊が探究心の強い羊を助けに来たのです。
一番最初に飛びかかった狼がゆっくりと起き上がり豪快な熊に向かって言います。

「なんだてめ〜、俺達の邪魔すんじゃねぇーよ」

「そのセリフさそのままそっちに返すだよ!」

「みんな!あっちはたかが一匹だ!全員いっせいに行くぞ!」

「おおーー!」

それを聞いた豪快な熊は二本足で立ち、さっきよりも大きな雄叫びをあげ狼達を威嚇します。
その姿は今までの豪快な熊からは想像もできないほどの姿で、力強く、そしてどこか美しい姿でした。
探究心の強い羊はその姿に魅せられると同時に自分も戦うんだという気持ちで狼達を睨み返しました。



つづく・・・







ネット小説ランキング>童話部門>「羊と狼」に投票





ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう