豪快な熊
羊と狼 02「豪快な熊」
何日歩いたでしょうか、草原を駆け、森を抜け、山を越え、2日?3日?いやもっとかもしれません、それでも探究心の強い羊は新しい何かに向かってひたすら歩き続けます。
途中の草原では「馬」という自分よりも大きくて優雅な動物に出会ました。
「羊君羊君、君はなぜ一匹なんだい? どこへ行こうとしてるんだい?」
「う〜ん、特には決めてないんだけど、西へ行こうと思ってるんだ」
「羊君、だったらこのずっと先にある「黒い森」というところは回り道をした方がいいよ」
「なぜだい?」
「そこには凶暴で、残酷な狼達がたくさん住んでるからさ」
「狼ってどんな生き物だい? 僕は狼というのを一度も見たことがないんだ」
「君はもしかしてこのずっと東にある牧場から来たんじゃ・・・?」
「そうだよよく知ってるね、僕は自分で色んなことをしてみたいんだ」
「それはよした方がいいよ・・・、でも羊君の目は僕なんかが何を言っても止まりそうにないね、だけど「黒い森」だけは避けるんだよ」
「うんわかった、ご忠告どうもありがとう」
途中の森では、「猿」という器用な動物に遊び方を教えてもらいました。
別れ際にその猿も「引き返した方がいい」と「黒い森」には近づくな」という二つの忠告を探究心の強い羊に与えました。
途中の山では「熊」という大きな動物に出会いました。
その熊は川で魚を捕っているところで、何をしているか気になった探究心の強い羊は、構わず話し掛けます。
「何をしているんだい?」
熊は返答をする前に「バシャッ!」っという大きな音と同時に魚を素早く捕りました。
「ん?こりゃ珍しいヤツが来たもんだ、オメーどっから来ただ?」
「ずっと東からさ」
「そうか・・・、でっ何処さ行くつもりだ?」
「別に決めてないけど・・・」
すると豪快な熊は、空へ向かって大声で笑い出しました。
「ガハハハハ・・そりゃいいオレもそんな気ままな旅をしてみてーもんだべなぁ、オメーは変わった羊だベ、気に入った!!俺んちさ来い、今捕れた魚食ってけ!」
豪快な熊は豪快に笑いながら、探究心の強い羊をもてなしました。
熊の家へ案内され、ハチミツまでごちそうになり、その日の夜は豪快な熊の家へ泊まることにしました。
二匹はお互いのことを話しました、家族のこと、好きな食べ物、これまでに会った動物や一番好きな遊びなど、その宴会は夜遅くまで続きます。
しかし旅の疲れと、喋り疲れからかいつの間にか探究心の強い羊は眠りについてしまいます、それを見た豪快な熊も眠りにつきました。
つづく・・・ |