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シカテマ疾風伝<第二部>
作:スピリットQ



光と影 (2)


五大国上忍会議が木ノ葉にて、開催されていた。

火の国、水の国、雷の国、風の国、土の国の各隠れ里の上忍たちが勢ぞろいすると、
威圧感が部屋中に充満していた。
火の国・木ノ葉隠れの里からは、六代目火影のカカシを始め古株のベテラン上忍たち、
新人ではナルト、サクラ、ネジ、そしてシカマルなどの顔ぶれがあった。
さすがに、ほとんどが見知らぬ顔ばかりであったが、砂隠れの里の見知った顔を見つけると、
何故だかホッとするナルトたちであった。

ナルトは我愛羅と目が合うと、会議中であるにもかかわらず、
大円状の離れた席から邪気のない少年のような笑みで、
親指を上に向けて「よっ!」と挨拶していた。
それを隣りで見ていたサクラが、ナルトをつねったため彼が叫びかけたが、
わめかないように押さえ込んでいた。
五代目風影となった我愛羅は、優しい目で彼らを見ていた。
その横で、「何やってんじゃんあいつ、一時でも火影になった身かぁ?」と呆れるカンクロウと、
優しい笑みを浮かべる我愛羅を見て微笑むバキがいた。

一方、面倒臭そうに書類に視線を落としていたシカマルは、一通り重点を頭に叩き込むと、
各国の上忍たちの顔を眺め始めた。
顔を覚えるのが面倒な上に興味があまりなかったが、曲がりなりにも重役の立場なので、
ざっと覚えておくことにした。
斜め向かいの我愛羅とカンクロウとバキのいる砂隠れメンバーを認めたが、テマリらしき姿が見当たらない。
何人か女の上忍らしき姿もあったが、バキの隣りに座るのは、
真剣なまなざしでずっと書類に目を落としたままの見知らぬ金髪の女……

-------って、テマリか!?

シカマルは、その女性が最初誰だかわからなかった。
それもそのはず。
彼女のトレードマークだった4本髪は消え、ストレートロングで、
髪の両サイドを後ろの方で結わえていた。
それがテマリだと知ると、シカマルは、しばらく口を開けたまま放心状態になった。
随分と大人っぽくなり、まるで別人のようにも見受けられた。
下を向いたままなので、顔がよく見えなかったが、
それでも確かに美しいことがわかる女性がそこにはいた。

そして、砂隠れの里に質問を向けられた時、ふとテマリが顔を上げた。
その時、シカマルは思わず息を呑み込んだ。
うっすらと紅をさした唇と、白い顔の中の翡翠にきらめく瞳。

-------やべー……。

髪型を変え、薄化粧をしただけなのに、そして数年、年を重ねただけだと言うのに、
本当にテマリが遠くの手の届かない花のように感じてしまった。

-------何だってあんなに変わるもんなんだよ……。

何故だか悲しくなった。
一気に遠のいた…、そんな気がして。

「絶世の美女って感じよね。本当に綺麗……」

サクラがうっとり口にする。
サクラもサクラで美人ではあったが、それでもテマリに色気で挑んだら、勝敗は目に見えていた。
ナルトは、「誰が?」と言って気づいていない様子だったが、シカマルは気づいていた。
自分も同じことを考えていたのだから。
その時、シカマルはハッとし、周囲を見回した。
男たちの視線が我愛羅ではなく、テマリの方へベクトルが向けられているのを感じたからだ。
中にはうっとりとした目でため息をつく者もいる。
シカマルは呆れて肩で短く息を吐いた。


「シカマル、お前の出番だぞ」

カカシが自分の名を小声で呼ぶ。
途端に気を引き締め、質問が木ノ葉に来たのを察知すると、
シカマルは立ち上がって大勢の上忍の前で意見を述べた。
その堂々たる毅然とした態度でよどみなく答える少年に、会場の誰もが頷いている。
シカマルは、テマリの視線も感じていた。
あの深い緑色の二つの強いまなざしが、自分の方を向いている。
そう思うと、何だか胸が焦がれていくのを感じたが、気のせいだと自分を戒める。
だが、眩し過ぎる彼女の方を、いつまでも見れずにいるのは気のせいではなかった。





会議が終わると、しばらく休憩を挟んで場所移動し、別会場で立食パーティーが始まった。
いわゆる親睦会であったが、張り詰めていた空気もガラリと雰囲気を変え、ガヤガヤと賑やかな社交場へと変身した。
そのままの格好で参加する者もあれば、わざわざパーティードレスに着替えて登場する者もいた。
特に女性陣は、忍であることを忘れる程、ここぞとばかりに華やかに着飾っていた。
木ノ葉メンバーは、サクラとカカシ以外、いつもと同じ格好でいた。
サクラは、髪の色と同じ薄い桃色のドレスを着ていたし、カカシはビシッと灰色のスーツで決めていた。

「さすがサクラちゃんだってばよ! すげー似合ってる!」
「やだぁ! 当たり前でしょ!」
「火影様も素敵です。そんな服を持っていらしたなんて知りませんでしたよ」
「やだなぁ、当たり前でしょ」

ナルトはサクラに、ネジはカカシに向かって賛辞の言葉をかける。
シカマルは、興味なさそうに欠伸をしながら壁に寄りかかっていた。
肩がこっていたので、コキコキ音を鳴らす。

そこへ、砂隠れの一行が入ってきた。
途端に、我愛羅が大勢の人々に囲まれた。

「さすが…と言うべきか…」

カカシが微笑む。ナルトもサクラもネジも微笑んでいる。
風影の成長は目覚しい。
勿論、一番の注目を集めていたのは六代目火影のカカシではあったが、
カリスマ性と将来性に於いては、弱冠17歳の風影に軍配が上がる。
そんな彼にゴマをすり、今の内取り繕っておこうという、各国の上忍たちの魂胆も見え見えであった。
だが、それだけではなかった。
風影の背後に寄り添う美しい砂の忍にも、鼻の下を伸ばした男たちが取り囲んでいる。

シカマルの眉間にしわが寄る--------

テマリは、先程とはまた違う髪型をしていて、長い金髪をアップに纏め上げていた。
その上、薄紫色のドレスに身を包んでいるが、いつも以上に露出が高い。
白い肩が大きく出ていて胸の谷間も露だった。遠くから見ていても、目のやり場に困る格好だ。
シカマルは、舌打ちすると目をそらし、ため息をつく。

そこへナルトがすり寄って来て、

「シーカーマールーくーん…。ご機嫌斜めだってばよー。
でも、わかる、わかるってばよ〜、その気持ち!」
「どんな気持ちだよ。それに、オレはいつもどおりだぜ」

グシシシシ…と、ナルトが笑いをこぼす。

「----気持ちの悪い奴だぜ」

呆れて目を細めるシカマルだったが、会場を後に廊下に出た途端、
「キャ〜ッ!!」という黄色い声が向こうから聞こえてきてギョッとした。
中忍クラスの少女たちが、何故かこちらに向かって走ってくる。

「シカマルさーん! これ受け取ってくださーい!」
「ちょっと、どきなさいよー! 私が先よー!」

何だぁ〜?という表情を浮かべるシカマルだったが、彼女たちはどうやら、
パーティー会場へ料理を運んできたお手伝いのようだった。
料理と飲み物を手にして、競うように全力疾走で駆けてくる。

「ちょっ…! お、お前ら、それ持ったまま、こっち向かって走って来るな!」
「私のを食べて下さーい!!」
「私の方が美味しいですーっ!!」

シカマルは、その場を逃げるように去った。
さすが逃げ腰ナンバーワンと自負していただけあり、逃げ足は素早かった。

「ああ〜ん! 次こそは逃がさないわよ!」

少女たちは、そう決意を胸にすると、何事もなかったかのように会場の中に入って行った。



「シカマルってもてるんだな…」

廊下の騒ぎを眺めていたナルトが呟いた。

「そうみたいね。ラブレターも結構もらっているみたいだし、同じイケてねー派のあんたも、
ウカウカしてられないわよ〜…って、まぁ、イケてねーなんてのは、本人が勝手にそう思っているだけで、
シカマルも結構いい線いってんのよね〜…」
「サクラちゃ〜ん…」
「やだ、違うわよ。私はあいつのこと何とも思ってないから」
「いいってばよ、オレってばサクラちゃん一筋…」
「…って、何言わすのよ! 別にあんたと付き合っているわけじゃないんだからね!」
「ぐはっ!!」

サクラが赤面しながら、ナルトの腹部に渾身の一撃を食らわす。
それを見ていたカカシが、ため息をつく。

「やれやれ…君たち、もう少し大人になったら?」



その頃、同じく廊下の方を見ていたテマリだったが、すぐに男たちに話しかけられ、
エスコートされながら会場の奥へと入って行く。
しかし、テマリの隣りにずっと寄り添う背の高い金髪の男が、
テマリの腰に馴れ馴れしく添える男のその手を払い除けると、テマリの耳元で囁いた。

「テマリ、酒はほどほどにだぞ。お前、酒にはあまり強くないんだからな」
「…ああ、わかってる」

背の高いその男とテマリがうっすら微笑んで、目を交し合う。

------それはまるで、恋人同士のような雰囲気を漂わせていた。





To Be Continued・・・




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途中、私用でしばらく中断してました。すみません。
今年もあと2日!? はえ〜、 はえ〜よ〜・・・

次回、我らがテマリンに寄りそう影に、我らがシカマルは・・・!?
・・・ま、がんばれば? (←おいこら待て)


20歳のテマさん(ブログでは絵が表示されてます)。
衣装と同じく、髪型も色々アレンジするんですよ。
20歳になったんで、お化粧もしてお色気度アップして、更にお洒落さんに。

 
イメージ : シカテマ雲(笑)
(写真が貼られております)














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