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第6章:計画まで後6日…(下)
プリムはソフィアを連れて城の廊下を歩いていた。
「お兄ちゃん…記憶が戻らなかったね」
ソフィアが呟いた。プリムは無言で頷く。
「でも、明日!明日も明後日も繰り返せば、必ず元に戻るよ!それまで、プリムさん!頑張りましょ」
ソフィアは落ち込むプリムを励ます様に元気に言う。
「ソフィア…駄目なのよ…。後、6日…いや後4日以内に記憶を取り戻さないと…この国が滅ぼされちゃう」
ソフィアは驚き聞き返す。
「ど…どうゆう事ですか?」
「城の騎士団長を見たことあるでしょ?アイツが国を滅ぼすって…多分、記憶を無くしたランドを使う気なのよ!だから、早く記憶を戻さなかったら大変な事に…」
そう言いながら部屋の扉を開いた。ソフィアを先に中に入れ、後からプリムも中に入る。
「プリムさん!この方達はどなたですか?」
ソフィアが聞く。
この方達…方達…忘れてた!プリムは顔を上げた。中には、クリスとミサオが待ちくたびれた様にプリムの帰りを待っていた。
「ゴメン!すっかり忘れてた!クリス達、居たんだよね!」
プリムは慌てて2人に謝る。
「遅〜いプリムさん!ランドさんと何をしてたんですか?」
ミサオが悪戯っぽい笑みを浮かべ聞いてくる。
「こら…ミサオ!プリムさんとランドさんは、そんな関係じゃ無いわよ!」
クリスはミサオを叱る。
「そうよ!お兄ちゃんは、私の方に気があるのよ!プリムさんはただの友人の1人!本命は私よ」
ソフィアが話をややこしくする。
「貴方も何を言っているの?ランドさんは、妹さんと関係を持つハズが…妹!?」
クリスは驚いた。
「えー嘘ー似てないー!」
ミサオはソフィアの顔をジロジロと見る。
「うーるーさーいー!」
プリムがキレる。3人はピタっと動きが止まる。窓の外を見ると、辺りは真っ暗で夜になっていた。プリムはため息をついて、ベッドに座った。
「どうしたんですか?プリムさんは…」
ミサオがソフィアに聞いた。
「んーんー、別に何も無いよ」
ソフィアは嘘をついた。なんとなく、この2人にはランドの記憶喪失の話はしないほうが良いと思ったのだ。
「そうですか…きっと疲れてるんですね。私達が来たり、ランドさんが帰ってきたり色々ありましたから…。今日の所は、宿に帰りましょうミサオ」
クリスはプリムに気を使い帰っていく。
広い部屋に急に2人だけになり、妙に緊張をしだした。そして沈黙。
そんな長い沈黙を破り、プリムが言う。
「ねぇソフィア。今日はもう寝ましょ。また明日、明日頑張りましょ」
プリムは疲れきっているのか、いつもより静かに言う。
ソフィアは首を縦に振ると、ソファの上で欠伸をして獣人化を解いた。
「ソフィア…こっちで寝たら?」
プリムは隣をポンポンと叩いた。
「いえ…大丈夫です。このまま、そっちで寝たら18禁指定にしなきゃいけないんで、こっちで寝ます」
と謝る。
プリムは静かに立ち上がり、ソフィアに近付いた。そして、頭を撫でにっこりと笑う。
「そんな事、するわけ無いでしょ!」
ソフィアの頭に激痛が走る。ソフィアは半泣きで蹲る。
「まったく…」
そう呟きプリムはベッドに入った。
そして、電気を消した。真っ暗な部屋でソフィアが話しかけてくる。
「ねぇねぇ!プリムさん!プリムさんは、誰が好きなんですか?」
何を今更と思いとりあえず答えた。
「ランドよ」
「A組のランド先輩ですか?キャーッ。彼モテますよね?」
A組?先輩?何の事だ?しかも、先輩って…プリムはランドの2コ上なのだが…。
「えっ?何の話?」
プリムは聞き返した。ソフィアは無視して続ける。
「実は私、先輩の血の繋がりが無い妹なんですよ!」
言わなくても知っている。「ねぇ、ソフィア…。話の流れが掴めないんだけど…」
プリムは暗闇の中、ソフィアの姿は見えないがソフィアの方を向いた。
「プリムさん。こうゆう時は修学旅行風な感じで話をするんですよ!」
修学旅行風…?何の旅行だろう。プリムは疑問に思う。
「私のクラスで、ランド先輩とプリムさんが付き合ってるって噂になってるんですけど、本当ですか?」
「別に付き合っては無いけど…」
「だって、文化祭の時に一緒に行動してたじゃないですか?」
「文化祭って何?」
「あっ!先生が来た!寝なきゃ!」
「先生って誰?」
「ふー危ない危ない!消灯時間以外で起きてたら、朝食抜きですもんね」
「そんな決まりあんの?」
プリムはふと思った。そう言えば、この子と2人きりで同じ部屋で寝るのは初めてだった。
ランドと出会う前も、ずっと一人ぼっちだったハズ。今も、ランドやルナ母さんに隔離されてずっと一人で暮らしていたハズ。ソフィアは寂しかったのだろう。
プリムは、ソフィアが眠るまで話に付き合ってあげる事にした。きっと、ソフィアにとって女の子同士で寝ると言う経験は初めてなのだ。だから、何を話せば良いのか分からず意味不明な話を続けてるのだ。


こうして、夜は更けていくのである。


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