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フェアリーテイル・クロニクル ~空気読まない異世界ライフ~ 作者:埴輪星人

フォーレ編

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第12話

「こらまたひどいな……」

 エルザ神殿につながる道を見て、顔をしかめながら宏が言い放つ。一見して普通の道だが、見る者が見れば顔をしかめざるを得ないほどひどい有様だ。こんな所に何も考えずに足を踏み入れれば、十秒持たずに食われて終わりだろう。

「森をこんな風にするなんて……」

 アルチェムが、何処となく悔しそうに言葉を漏らす。一見して普通の森だが、ここまで瘴気に侵されてしまえば、元に戻るかどうかは分からない。

「アルチェム様、早く状況を改善しましょう。もしかしたら、ちゃんと元に戻るかもしれませんし」

「そ、そうですね」

 エアリスにたしなめられ、アルチェムが気持ちを切り替える。やけに冷静に見えるエアリスだが、この光景に怒りを覚えない訳ではない。覚えない訳ではないが、だからこそ冷静でなければいけないと、かつての経験で思い知っている。そのため、内心はどうであれ、見た目の上では非常に冷静なのである。

「で、浄化とか大丈夫か?」

「お任せください、ヒロシ様」

「森が泣いています。この状況でアランウェン様の巫女である私が手も足も出ないなんて、そんな事はあり得ません!」

 特に気負う様子も見せずに言うエアリスと、怒りに燃えているアルチェム。対照的な様子を見せる二人だが、その言葉に込められた気迫にはわずかの違いも無い。そんな二人を見て、これなら浄化を失敗する事はないだろうと確信する宏。

「では、アルチェム様」

「はい!」

 アルチェムに声をかけ、浄化のための力を高めていくエアリス。小さな舞とともに少しずつ少しずつ周囲を浄化して行き、一定以上の範囲を浄化したところで、場をアルチェムに譲る。

 エアリスから場所を譲られたアルチェムが、宏に頼んで作って貰った純ミスリル製の弓を、矢をつがえずに引く。引いては離し、引いては離しを続けながら徐々に周囲に残るわずかな祖霊の欠片を集め、エアリス同様浄化の力を高めていく。

「スティレンの森に眠る祖霊よ! ゆがめられた悲しみと憎しみを払うため、その力をお貸しください!」

 アルチェムのその一言に呼応するように、瘴気に捕らわれずに済んだ森から多数の力の塊が弓に宿る。それを確認したエアリスが、アルチェム同様この地に宿る者達の力を集める。

「スティレンの歴史と共に眠る英霊よ、アルフェミナの姫巫女・エアリスの名のもとにお願い申し上げます。この地を奪いし悪鬼を退けるため、皆様の末裔の無念を晴らすため、この小さきものにお力をお貸しください」

 フォーレのために生涯を賭した有名無名の英雄達。もはや大地と、風と、世界と一体化した彼らの魂が、エアリスの呼びかけに応じて、森を捻じ曲げた何かに猛然と食らいつく。そうして作り上げたほころびを、アルチェムが祖霊の力で射抜く。

 圧倒的な浄化の力により、狂った森は一瞬にして瘴気を取り払われ、元の清浄なる空間に戻る。とは言え、残念ながら、瘴気に侵され異界化していた範囲の草木は元には戻らず、まるで苦しんでのたうち回ったかのように無残にねじれた姿で枯れてしまっている。

「やっぱり……」

「ごめんなさい、アルチェム様……。あれだけの瘴気では、どうにもなりません……」

「いえ。エル様が悪い訳じゃないです。悪いのは、こんな事をしでかした奴です!」

 肩を落とし、申し訳なさそうに、無念そうにつぶやくエアリスにそう答えながら、アルチェムはエルザ神殿につながるトンネルを睨みつける。あれだけの力で浄化してなお、異界化が解けていないトンネル。定着まではしていないようだが、今もどこかから瘴気が流れ込んできているのが分かる。

「落ち込むのは後回しだ。エルとアルチェムは、さっさとスティレンの神殿か俺達の工房まで引き上げろ。レイニー、居るんだろ?」

 達也の言葉に反応して、森の中の瘴気に侵されていなかったあたりからレイニーが出てくる。

「……ばれてた?」

「お前さんは、意外と責任感が強いみたいだからな。この状況だと居ない方がおかしい」

 責任感が強い、と自分を評価する達也に、不思議そうに首をかしげるレイニー。彼女からすれば、単に振られた役割を必要だと思われる水準でこなしているだけだ。プロフェッショナルというのはそういうもののはずである。

「まあ、分からないなら分からないでいい。ここから先は俺達の仕事だし、危険地帯だ。お前さんはドルさんと合流して、エルとアルチェムの護衛をして安全地帯に引き揚げろ」

「了解」

 達也の指示に頷き、エアリスとアルチェムに目配せするレイニー。元より、わざわざここに来ていたのも、ドーガだけでは何かあった時に手が足りなくなる可能性を考慮しての事である。

 なお、ドーガがこの場に居ないのは、神殿側がこれ以上の人数になる事に難色を示したからだ。故に、彼は森の入り口付近で神殿関係者とともに、不審者が来ないか見張りをしつつ目立たないように待機している。レイニーのように道のないところから侵入されると無意味なのだが、やらないよりはマシという理由でやっている。

「私連絡係~」

「たこつぼ~、たこつぼ~」

「持って行って~、持って行って~」

 ここまで大人しくしていたオクトガルが、自分達の簡易出入り口にしている小さなツボを差し出してくる。

「……了解。ただ、この先は何があるか分かんないから、基本的には大人しくしておくのよ」

「分かってるの~」

 少し考えた末にオクトガルの申し出を受け入れ、つぼを受け取る真琴。基本的に戦闘能力は皆無なオクトガル達だが、生存能力は無駄に高い。それに、いろいろ便利な能力も持っている。必要な時は空気を読んで大人しくしているので、邪魔にはならないだろう。

「って、つい受け取ったけど、あたしは前に出るんだから、春菜か澪か達也が持ってた方がいいんじゃないの?」

「そうだよなあ。こういう場合、被弾する状況だと終わってる俺が持つべきだよなあ……」

 真琴のセルフ突っ込みに、なんとなくため息をつきながら同意してつぼを受け取る達也。首からぶら下げると、何とも言えないビジュアルになる。

「何っつうかこう、様になんねえなあ……」

 イケメンが素焼きのおしゃれとはいえないつぼを首からぶら下げている、というのは、冗談抜きで様にならない。新装備のベヒモスレザーアーマーとのミスマッチもあって、緊迫感がゴリゴリ削られている。

「……ハニー達、割と余裕」

「いまさらガチガチに緊張しても、どうにもならない」

 レイニーの指摘に、淡々と澪が答える。実際、今更緊張でガチガチになったところで、状況は何一つ好転しない。今の雰囲気は少々緩すぎるかもしれないが、過度の緊張や恐怖はそれこそ身を滅ぼす。

「とりあえず、これで準備は終わりかな?」

「せやな。後はもう、今更やっちゅう感じやし」

 ごちゃごちゃやっていても話は進まない。そう考えて軌道修正をはかった春菜に同意する宏。

「ほな、今から踏み込むから、自分らは早い事引き揚げ」

「はい。皆様、お気をつけて」

 宏に促され、後ろ髪をひかれながらもこの場から立ち去るエアリス。アルチェムもいろいろ未練を残しながら従う。エアリスには戦闘能力がなく、アルチェムはエロトラブル吸引体質だ。この二人が下手に危険地帯に踏み込むと、いろんな意味で大惨事の引き金を引きかねない。

「さあ、出発や」

 エアリス達が街に戻ったのを確認したところで、出発の号令をかける宏。状況的に、自動的に彼が澪と並んで先頭に立つ事になる。

「……あっ」

「ん? どないしたん、春菜さん?」

「大したことじゃないけど、ちょっと聞くだけ聞いておけばよかったかな、って事を思い付いて」

「何思い付いたんよ?」

「多分今からやる事には全然関係ないとは思うんだけど、エルちゃんとアルチェムさんが力を借りた対象が違うのはどうしてなのかな、って。後、祖霊と英霊の定義も聞いておきたい感じ」

「確かに、今は関係なさそうやなあ……」

 この状況でそこを気にする春菜になんとなく呆れる宏。結局、この期に及んでも彼らのペースは変わらないのであった。







 トンネルの中は、迷路になっていた。

「ある意味予想通りやなあ」

 入口から十メートルほど先で右方向に九十度に曲がっている道を見て、面倒くさそうに宏が吐き捨てる。外部から見た構造上、本来なら真っ直ぐか、せいぜい緩いカーブを描いて目的地につながっていなければならないトンネル。それに突き当りが存在している時点で、間違いなく迷路になっているはずだ。

「師匠、左手の法則でしらみつぶし?」

「無限ループとかテレポーターとか構造変化とか普通にありそうやから、あんまりその手段は当てになりそうにあらへんで」

 オルテム村のダンジョンを思い出し、澪の提案を一蹴する宏。左手の法則で攻略できる迷路は、テレポーターや無限ループのようなゲームチックな要素も、誰かが外部から構造を変化させたりする機能も無い、純粋に普通の壁だけで構成されたものだけである。

「つくづくファンタジーは大変や」

「こんなときだけファンタジーを主張するのはどうかと思う」

「いやいや。っちゅうか澪。普段から普通にファンタジーやと思うで」

 宏の台詞に、疑わしそうな視線を向ける澪。確かに景色やら歩いている現地人やらモンスターの存在やらはファンタジーだが、そこにSFやら近代工業やらの要素を持ち込んで、自分達がファンタジーをやっているかどうかをあいまいにしてのけるのはこの男だ。そう考えると、自分達が時折ファンタジーをやっているように思えなくなる事について、世界に対して文句を言うのは筋違いなのではある。あるのだが、宏が好き放題やらかせる以上、世界の方も共犯ではないかとは思う。

「はいはい。そこ、くだらない上になんとなくメタっぽい会話してないで、結局どうするのよ?」

「いつものように、瘴気の濃さを探知して探るしかあらへんやろ」

「師匠に同意」

 真琴にたしなめられ、さっくり方針を決める宏と澪。

「で、まあ、方針はそれしかあらへんとして、いっそ壁ぶち抜いてまっすぐ行くか?」

「妙なトラップが発動したらやばいから、それは最終手段ね」

 妙にやる気、というより殺る気満々でヘビーモールを構えて見せた宏をそっけなく制し、達也が書いている最中の方眼紙の地図を見る真琴。現時点ではオートマッピングの地図なんていう便利なものはないので、足で稼いで手で記録するしかない。その手の地図用紙を作るには、現状では材料が足りないらしいのだ。

「ゲーマー視点で行くなら、この辺で分岐かしらね?」

「恐らくな。で、大体の場合、ぱっと見てそそられる分岐は行き止まりなんだよな」

「入り口から後ろのこのラインが一番の外周で間違いなさそうかしら?」

「俺としては何とも言えんよ。ヒロ、どうなんだ?」

「余程妙なねじれ方してへん限りは、ここが外周でおうてるやろう」

 ゲーマーとしての経験を活かし、メタな考え方で迷路の攻略を始める一行。宏が壁をぶち抜こうとするのを止めたくせに、まともに足で稼ぐ気は全くないらしい。

「とりあえず、まずは確定させられるところを確定させようよ」

「ここで話してても不毛」

 まだ十メートル先までしか埋まっていない地図をもとに、あーでもないこーでもないと討論しはじめた達也と真琴を窘め、足で稼げる範囲を記録しようと提案する春菜と澪。放っておくと、いつまでも予想だけで話を続けかねない。

「そうね。いつもやってる事だからついつい話し込んじゃったけど、まずは一本道になってるところは埋めた方がいいわよね」

「っちゅうか、こんだけの情報でようそこまで予想立てられるなあ」

「馬鹿正直に迷路なんて踏破してたら、いつまでたっても終わらないもの」

 呆れながらの宏の言葉に、しれっと廃人ゲーマー的な主張をする真琴。廃人というのは、遊び心やマゾプレイを好むと同時に、とことんまで効率を追求するものである。恐らくそのために、マゾプレイと効率の両立が不可能だったフェアクロの生産には、分かりやすい種類の生産廃人が少なかったのだろうが、関係ない余談なのでここでは置いておく。

「その主張は分からんでもないけど、どうせ結局は地図埋めようとするんが廃人とかゲーマーやん」

「……何のことやら」

 宏の突っ込みに、明後日の方向を見ながらしらばっくれる真琴。達也も宏の方を見ようとはしない。

 効率的なプレイといいながら、地図に空白があったら埋めたくなるのも、廃人やゲーマーという人種である。こういう余計なところで凝り、一ポイント単位でスペックにこだわるようでなければ、ネトゲ廃人になどなりはしない。

「宏君、そこ追及してたら話が進まないから、とりあえず分岐があるところまで進もうよ」

「せやな。ゲーマーのサガに突っ込むだけ不毛やし」

 春菜にたしなめられて一つ頷くと、宏は澪を促して先頭を進み始めた。トンネルに足を踏み入れてから十分、ようやく一行は先に進み始めた。始めたのだが……。

「師匠、三歩先に罠」

「いきなりやな」

「真琴姉。そこの壁にスイッチ、要注意」

「……よくこんなのに気が付くわね……」

 入り口から数歩歩いた時点で、シーフ系スキルの訓練に丁度よさそうなほど大量に罠が仕込まれていた。

「これ、スイッチ踏んだら上から金ダライ、とかそんな次元じゃなさそうだよね?」

「春姉、そんなトラップ仕込んであるのは大地の民のアトラクションぐらいだと思う」

 隙間なく、と表現したくなるほどの罠密度。それに辟易しながら進んでいた春菜が、くだらない事を言って澪に突っ込まれる。数は多いが一つ回避したら別の罠を踏む、というほどではないため、今のところはこんなくだらない事を言う余裕もある。だが、この先もそうなのかといわれるとかなり疑問だ。

「何にしても、道幅狭い迷路で下手な罠踏むんは勘弁願いたいとこやで」

「道幅が広くても、罠なんざ踏みたくねえよ」

 宏のどこかずれた台詞に、即座に達也から突っ込みが入る。どんな致命的なものが仕掛けられているか分からないのだから、道の広さに関係なく罠なんて踏まないに越した事はない。

「真琴ちゃん、危険~」

 そんな緩い会話をしながら慎重に罠を回避し続け、最初の分岐に到着したところで、これまた緊張感のない口調でオクトガルから警告が飛ぶ。その言葉に慌てて動きを止めた真琴だが、時すでに遅し。真琴をひっかけようと生えてきたスイッチをきっちり踏みつけ、次の瞬間天井に逆さづりにされる。

「ちょっと待ってよ! 今の何よ!!」

「っちゅうか、今見とったら、罠が生えて来おったで」

「これはひどい……。ボクの存在意義が……」

 前代未聞の、自分から発生して無理やりひっかけに来る罠。罠というものの定義や概念を覆すシステムだ。ゲームの時はダンジョンによっては時間経過で復活したが、足を踏み下ろすタイミングで新規の罠が発生するなんてえげつない仕様のものはなかった。

 ネットゲームである以上、一度解除された罠や中身を持っていかれた宝箱も、何らかのルールで復活させなければいけない。フェアクロの場合、クリア、もしくは制限時間を経過するごとに全部リセットされるインスタントダンジョン以外は、すべて時間経過で復活する仕様になっていた。が、復活する予定の罠がプレイヤーの探知範囲内に入っている場合は復活しないよう設定されており、今回真琴がひっかけられたような状況は起こらないようになっている。

 こんなシーフ系のスキルが無意味になるような仕様にすれば、今までリスクを背負ってそのタイプのスキルを鍛えてきたプレイヤーから突き上げを食らうのだから、ゲームである以上はある意味当然のルールではあろう。だが、今回はゲームでは無いので、そもそもルールなんてあってないようなものだ。

「真琴姉、今下ろす。注意して」

「了解……」

 少々呆気にとられたものの、すぐに立ち直ってすべき事を行う澪。分析やら愚痴やらは、まず真琴が動けるようになってからだ。

「てい」

 どうやっても手が届かないため、とりあえず春菜にフォーリングコントロールをかけてもらって、ナイフを投げてロープを切ることにした澪。気の抜ける掛け声とともに投げられたナイフが、見事に真琴の足を捕らえていたロープを切り落とす。

「まったく、いろんな意味で勘弁してほしいわね……」

 着地と同時にぼやく真琴。澪の言葉ではないが、これではどれほどシーフが頑張ろうが、どれだけ注意を払おうが意味がない。

「本気で厄介だな、こりゃ」

「何か対策考えないと、ちょっと厳しいかも」

「だよな。さしあたっては、足元の対策か?」

 壁は手をつかなければ、接触がトリガーの罠は発動しない。接触以外がトリガーのものはなんとなく気配が分かるので、急に発生してもある程度対処は出来る。これは天井に関しても同じである。故に、今回のように足元にひっそり新しい罠が湧いて出てくるのが、一番危険だ。真琴がひっかけられたように、湧いて出た時にはもう足がほぼ地面についている、となった場合、どうやっても回避できないのだから。

「ヒロ、宙に浮く手段とかはねえのか?」

「無くはないけど、ちっと微妙やねん」

「具体的には?」

「慣れんと踏ん張りがきかんから物凄い戦闘がやりにくうなるし、とっさの時の行動にもマイナスや。しかも、持続が三十分ぐらいとこれまた微妙でなあ」

 宏の説明に、思わず唸ってしまう達也。踏ん張りがきかないとなると、何かがあって飛びのかなければいけない時などに、それが原因で致命的な被害を受けかねない。今回の状況を考えると、それは非常に怖い。

 三十分というのも微妙だ。途中で切れた時に、間違って罠を踏みかねない。そのリスクが割と頻繁に発生する。

「となると、今回はやめといた方がいいか」

「そう思うわ。所詮三十分やから、毒沼の上を対岸まで突破する時とかだけにしといたほうがええ」

 宏にそう言い切られ、対策としてすっぱり切り捨てる達也。リスク回避の手段としては、あまりにも不安が過ぎる。

「……師匠、最終手段があるけど、いい?」

 かなり真剣に考え込んでいた澪が、珍しく何か苦々しい感じの雰囲気を纏って口を開く。

「最終手段? 凄い嫌な予感するんやけど、何や?」

「落とし穴と吊り天井だけどうにか見切るから、それ以外の罠を全部踏みつぶして」

「また漢解除させるんかい!!」

 澪のえげつない提案に、思わず宏が全力で突っ込む。確かに、罠なんて発動させてしまえば大抵怖くない。怖くないが、その被害を一手に引き受けさせられるのは正直たまったものではない。

「それ、いきなり生えてくる系の罠は対処できないんじゃないかな?」

「春姉の言う通り、確かにそっち方面は対処できない。でも、むしろそれがあるから、解除できないトラップは全部発動させて潰しておいて、少しでも安全確保しておかないと危ない」

「むう……」

 エアリスを連れてウルス城に侵入した時と違い、明らかに苦渋の選択だという雰囲気を漏らしながらそう指摘する澪に、合理性と倫理面のはざまで悩んで唸る春菜。

 澪の提案は、本人にとっても出来れば取りたくない手段だ。自分の役割を事実上放棄する事もそうだが、危険な役割を仮にも好きになった相手に押し付けようとするのだ。今回はウルス城侵入の時と違い、漢解除をしても確実に安全だと確信できている訳でもないのだから、まともな神経をしていればやりたいと思う方がおかしい。そこは澪といえども普通の神経をしているため、流石に今回は非常に申し訳なさそうな、悔しそうな、苦々しい表情を浮かべている。

「今のままやと、判断できん。一個、安全圏から起動してみて、それ確認してから考えた方がよさそうや」

「ん。ちょっと実験」

 宏の言葉に同意し、澪が出来るだけ遠い場所にある罠のスイッチに小石をぶつけて起動する。直後に派手な爆発。

「……ポメまとめて十個、っちゅうとこか」

「達兄や春姉だとちょっと危険?」

「そんなとこやな。流石に特大ポメほどやないか」

 爆発トラップの結果を分析し、少し考え込む。

「念のために、あと三つほど確認しよか」

「了解」

 宏に促され、次々にトラップを発動させていく澪。上から落石、下からスパイク、両隣から槍衾。

「……見た感じ、イビルエントの火力と比べたら足元にも及ばんな」

「……私とか達也さんだと、十分致命的な気がするんだけど?」

「多分、春菜さんとか兄貴でも即死はせんと思うけどな。ただ、罠の連鎖で食らったらまずそうなぐらいには威力あるなあ……」

 発動させた罠をあれこれチェックし、春菜と分析を重ねる宏。大体の分析を終えたところで、結論を出す。

「なあ、進む速度がガタ落ちするけど、ええ?」

「って、本当に踏みつぶすの!?」

「その方がよさそうや。流石に生身の部分に食らうんは勘弁してほしいから、フルプレートモードでフォートレスかけながらゆっくり行くことになるけど、そんでええ?」

 何やらいらぬ覚悟を決めた宏の言葉に、言い出した澪が慌てる。

「師匠、無理しなくていい」

「一番安全なんはこれやっちゅうたん、澪やん」

「そうだけど……」

 流石にここまで開き直られるとは思わなかったらしく、どうにも混乱してしまったらしい。今度は澪が煮え切らない態度になる。

「……あ~、そう言えば……」

「なんだ、真琴?」

「宏って、普通の人だと危険な行動だけど自分が確実にこなせる事に対しては、割と調子に乗る傾向があったわよね……」

「そう言えば……」

 オーバーアクセラレートの時の態度を思い出し、何とも言えない表情で頷き合う達也と真琴。その事を考えると、どうやら今回の事は宏にとっては、全く問題がない範囲なのだろう。

「わざと発動させるのはいいが、間違ってもこっちを巻き込まないでくれよ。そうなっちまったら、本末転倒だ」

「分かっとる。踏むときにはちゃんとアラウンドガードも使うから」

「了解。お前の態度を見る限りは大丈夫なんだろうが、罠の威力が一定とは限らねえからな。お前がでかい怪我でもしたら、俺達が冷静で居られる自信がない。本当に気をつけてくれよ」

 達也の注意に頷き、宏がフルプレートモードを展開する。それを見た澪が、微妙に申し訳なさそうな表情を浮かべながらも、真剣に罠の種類を見極める。

「師匠、ここら辺にある罠は全部踏んで大丈夫」

「了解や。ちょっと離れとき」

 澪の報告を聞き、おもむろに全部踏みつぶしていく宏。一つ踏むたびに派手な音がして爆発したり槍衾が飛び出したり斧刃が首を狩りに来たりと殺意の高い罠が多数殺到し、鎧の表面で全て弾かれる。最後に棘付きのロープが絡まり、宏を吊り上げようとしてあっさり引きちぎられたのは御愛嬌だろうか。

「また、殺意が高いなあ……」

「これに注意しながら、無理やり踏まされた罠に対処するのはちょっと無理」

 嫌そうにぼやく達也に同意しながら、澪が改めてギブアップ宣言をする。相手が掟破りなら、こちらも掟破りで対処するしかない。

「ねえ、澪」

「何、真琴姉?」

「わざわざ宏に踏ませなくても、十分に距離をとってさっきみたいに起動させたらいいんじゃないの?」

 真琴の指摘に、宏以外の全員の目が澪に集中する。その質問に対し、はっきりと分かるほど苦い顔をした澪が理由を答える。

「師匠が踏まないと、範囲の制御が出来ない」

「……あ~……」

 澪にきっぱり言い切られた理由に、全員思わず納得してしまう。恐らく、宏がわざわざ危険な役割を引き受けたのも、そこが理由なのだろう。

「で、宏君」

「何や?」

「さっきからさりげなくあれこれ回収してるけど、何?」

「ただで罠食らうんも腹立つから、素材として使いまわし効きそうなもんは片っ端から集めとるんやけど?」

 これまた非常に納得がいく回答を聞き、もはや何も言わない事にする一同。そんな彼らの目の前で、飛んできた矢を反射的につかみ取る宏。

「ちょっと待て、今のどうやった!?」

「掴めそうや思うてやってみたら、普通に掴めたんやけど?」

 しれっと言ってのけた宏に、何とも言えない顔になる達也と真琴。一方の春菜と澪は、出来て当然という表情だ。

「飛んできた矢を掴むのって、多分敏捷は絡んでないと思う。要は、受け流しのタイミング計るのと同じ感じ?」

「師匠の感覚と器用だったら、恐らく割と余裕」

 どうやら、飛んできた矢を掴むのは、それ自体は攻撃を受け流すのと同じで敏捷はほぼ影響しないらしい。敏捷が絡むのは、複数の矢が飛んできたケースに限定されるようだ。

「で、何食わぬ顔でさりげなく矢を回収する、と」

「ほるんももったいないやん」

 しれっと矢を鞄に入れた宏に対し、とりあえず真琴が突っ込むだけ突っ込んでおく。そんな緩い会話を続けながら、一行は瘴気の濃い方へと派手な音を立てて進んで行くのであった。







 数時間後。

「またいかついなあ」

「次は自然地形攻め、なのかな?」

「分からんけど、トンネル抜けてへんのだけは確実やな」

 目の前に広がる、明らかに毒沼っぽい巨大な水たまりを前に、いろいろ面倒になった感じの宏と春菜が投げやりに話し合う。元の地形がトンネルなのだから、迷路まではまだ納得が出来る。だが、流石に毒沼なんてものは納得できない。

「正直、こう言うんはもうちょい統一しといて欲しかったとこやけど、まあ連中にいうても無駄やろうからおいとくとして」

「どうやって突破する?」

「まずは、深さ見てからやな」

 毒沼に関しては色々と苦い思い出があるので、あまりまごつかずに話を進める宏と春菜。その言葉を受けて、念のために長時間持続型の万能薬を飲んだ澪が色々と調査を始める。

「……まずは基本に忠実。底なし沼」

「やっぱりか。これで万能薬飲んで歩いて突破、ってのはアウトだな」

 十フィート棒を水面ぎりぎりまで突っ込んだ澪の言葉に、苦い顔で達也が呻く。予想はしていたが、だからと言って一番簡単な手段が使えなくなったとはっきりしたのは、気分的に結構痛い。

「泥がつくまでの水深が多分七十センチぐらい。筏か何かなら十分浮く」

「結構深いわね。まあ、泳ぐのは遠慮したいけど」

 どす黒かったり毒々しい紫だったり、かと思えば妙に鮮やかなミッドナイトブルーだったりする水面を見ての真琴のコメントに、全員が頷く。いくら万能薬を飲めば大丈夫と言っても、こんな水の中を泳ぐのは間違っても御免である。

「でまあ、有力なのが筏な訳だけど、作れるの?」

「そら、筏ぐらいは余裕やで。使うてへん木材もようけあるし」

「作るのにどれぐらいかかる?」

「この人数乗っける大きさやったら、僕が作って十五分。ただ、いきなり本番はやな予感するから、まずは春菜さんの練習も兼ねて、ちっこい筏作ってなんものっけんと流してみよか思うねん」

 真琴の問いかけに思うところを答え、さっさと材料を引っ張り出す宏。山積みになった木材を見て、まだこんなにあったのかと呆れるしかない達也と真琴。

「宏君。私いい加減に木材は使いきってるかと思ったんだけど、まだこんなにあったの?」

「味噌蔵とか作った時の余りとか、この間真火炉棟作った時の端材とか、カカシさんの工房建て直した時の残りとかぎょうさんあってな」

 達也と真琴の疑問を代わりに口にした春菜に対し、残った材料のからくりについてさっくりと答える宏。大概に置いて、材料などというのはぴったりには収まらない。特に、規模が大きな工事となると。

 もっとも、味噌蔵と醤油蔵の時の余りに関しては、エルフ達やフォレストジャイアント達が張り切りすぎて、周囲の樹木系モンスターを駆逐する勢いで仕留めまくったため、大量に残材が出て処分に困ったものを宏達に押し付けただけなのだが。

「何にしてもや、春菜さん。メイキングマスタリーへの道、おそらくこれがラストやから、頑張って作ろうや」

「……筏で、そこまで行くの?」

「流石に無理やけど、筏やらんといきなり小船作るんはちょっときつすぎるからなあ」

「……うん、すごく納得した」

 宏の説明を聞き、心の底から納得して作業に入る春菜。宏の指示に従い、そこそこの太さの丸太を束ね、マンイーターの蔓で縛りあげて固定していく。一時間ほどして、人一人乗れるぐらいの筏が完成した。

「ふう、疲れた……」

「ご苦労さん。とりあえずこっちでも作っといたから、まずは春菜さんの奴で確認いこか」

 そう言って、春菜が作り上げた筏を沼に浮かべ、スマッシュを乗せた蹴りで沖の方に押し流す。スマッシュの勢いにより猛烈な速度で進んでいた筏が、突如何かに弾き飛ばされてばらばらになる。

「予想通りか。兄貴、澪、飛び道具の準備頼むわ」

「了解」

「大きい奴の方がよさそうだな」

 ハゼとナマズを足したような姿の巨大魚を見て、すぐに対応を決める一同。瘴気の大きさからいって、恐らく中ボスだろう。沼の中から拾える瘴気はあれが最大、他のものは数も少なく、大きさも普通の魚ぐらいなので、考えなくても大丈夫そうだ。

「宏の事だから、竿で釣り上げるとか言い出すと思ってたけど、違うのね」

「ちょっとばかし距離が遠いからなあ。普通に投げても、あそこまで糸は届かんやろ」

 真琴の感想に、出来ない理由を宏が告げる。正直、距離の問題さえなければ、宏の釣りスキルの高さと馬鹿力なら普通に釣り上げる事は出来る。が、百メートル以上離れているとなると、流石にそこまで投げて届かせるのは難しい。そもそも、手持ちの竿はそういう構造になっていない。

「っちゅう訳やから、次行くで」

「おう」

「いつでもOK」

 宏の言葉に、準備が整っている事を告げる達也と澪。それを確認して、二つ目の筏を同じようにスマッシュで蹴り飛ばして沖に送り込む。先ほどと同じようにつられた巨大魚に対して

「聖天八極砲!」

「スナイプロア!」

 達也と澪から大技が殺到する。

 達也が放ったのは、おなじみの聖天八極砲。本来の射程は二十五メートルだが、魔力を余分に消費して延長してある。更に新しい杖の機能を活かしての四重起動により、同時に四発叩き込むという大盤振る舞いだ。巨大魚の瘴気がせいぜいバルド第一形態に届かない大きさである以上、ノーダメージでしのげるほど柔なものではない。

 澪の放ったスナイプロアは、射程と貫通能力に特化した、狙撃系の上級スキルである。全てのスキルの中でもっとも防御力貫通によるコスト増が安い技だが、アーマーブレイクのような追加効果があるでもなく、威力補正も同じランクの技の中ではそれほど大きい訳でもない、急所攻撃による一撃必殺狙いを主眼とした技だ。

 その二つの攻撃が見事にヒットし、怒りの声を上げながら猛烈な勢いで巨大魚が宏達の方に突進してくる。それを

「そおい!!」

 宏が陸に上がる直前にスマッシュで真上に弾き飛ばし、

「三枚におろせばいい訳ね」

 真琴が疾風斬で切り身に加工する。この世界に飛ばされた当初ならともかく、今となってはたかが中ボス、それもバルド第一形態にすら劣るモンスターなど、宏達の敵ではない。

「……出番がなかった……」

 一人だけ中ボス戦で何もしなかった春菜が、何処となく寂しそうにつぶやく。こういう連続攻撃で自分だけまったく出番がないのは、仲間外れにされたような気分でとにもかくにも寂しい。

「あ~、いい感じだったから、つい」

「分かるんだけど、補助魔法すら使いそびれたのがちょっと寂しすぎるかな、って」

 仲間外れにされて、拗ねた様子で切り身を確認する春菜。それを見て、疾風斬はやりすぎだったかもと反省する真琴。

「……しかも、この魚食べれそうにないし……」

「そこ!? っていうか、仲間外れにされた事より、むしろそっちの理由の方が落ち込んでない!?」

「だって、更に出番が無くなるんだよ!?」

 真琴の突っ込みに対して、猛然と食ってかかる春菜。補助魔法を使う暇もなく、攻撃に参加する事も出来ず、更に仕留めた獲物が食えないとなると、料理人としての出番も無い。結果として、このボスに対しては完全に春菜は要らない子となってしまうのだ。

「春姉、本当に食べられない?」

「物凄い毒性だから、ちょっとやそっとの毒抜きじゃ無理。宏君だったら食べられるかもしれないけど、そうまでして食べて美味しい保証がないし」

「むう……」

 澪の疑問に対し、料理人としての目利きで、きっぱりはっきり断言する春菜。もう一つ言うならば、仮に毒抜きに成功したとして、その時点で身が食べられる状態なのかどうか、そちらもかなり疑問である。

「……確かに、これはやめといた方がええなあ……」

「うん。食材としては駄目。宏君、他に使い道は?」

「毒薬ぐらいにしか使えんで。しかも、代替えの材料も余りたおしとるし」

「って事は、捨てるしかないかな」

「せやな。久しぶりの魚介やから期待したけど、こら無理や」

 ボスの素材をそう見切り、ため息とともに沼の中に捨てる宏と春菜。二人の会話を聞いていた真琴が、ちょっと気まずそうに口を開く。

「ねえ。もし疾風斬じゃなくて普通に頭を落としてたとして、使えるようになった素材ってあった?」

「微妙なとこや。内臓の類は別に、必殺技でばらされたから使いもんにならへんかった訳やないし」

「そっか……」

 何ともまあ、残念な中ボスだ。同じ秒殺された中ボスなら、食用になった巨大サンショウウオの方がまだ救われる。何もしないうちに仕留められる方にしてみれば、恐らく大した違いはないのだろうが。

「まあ、どう頑張ったところでゴミはゴミや。さっさと先進も」

「了解。多分次は大ボスだし、大ボスなら絶対出番があるから、春菜もそろそろ機嫌直しなさい」

「ん。いつまでも文句言ってても仕方ないし、切り替えるよ」

 ある意味元凶であるはずの真琴に窘められ、すぱっと気分を切り替える春菜。最近色ボケと生産ボケが目立つ春菜の、久しぶりに理性的な面が表に出た瞬間である。

「さて、次は何が出る事やら」

「とりあえずお腹減ってきたから、ボスまでにどこかで軽く食べる時間が欲しいかな」

「せやな」

 中ボスを仕留めたのに一向に弱まらない瘴気。そんな状況下でも食事を気にする、あくまでもマイペースな一行であった。







「来たか……」

「やはり、足止めにすらならなかったようだな」

「それは今さらだろう」

 そろそろトンネルの出口付近にたどり着く宏達を観察し、ぽつりとつぶやく闇の主AとB。西部諸国を担当する彼らにとって、ここまでの全ての企みを潰した憎き相手。いい加減そろそろ始末をつけないと、他の地域にも支障が出てきかねない。

「それで、どうする?」

「トンネルから出てくるのを待つしかあるまい。奴らのタフさを考えると、狭い場所で物量勝負など各個撃破されて終わりだ」

「そうだな。だが、単に物量勝負で大丈夫なのか?」

「他に、奴らを効果的に疲弊させうる手段が思い付かん。それに、その程度の嫌がらせでも、何もせずに奴らと対峙するよりははるかにましだ」

 闇の主Aの言葉に、頷いて同意するB。正直なところ、今までの流れを考えれば自分達二人で直接喧嘩をふっかけるのは、実に不安だ。だが、イグレオス神殿の宝物殿で邪神の欠片に強力な浄化攻撃が加えられ、相対的に世界中の瘴気が減ってしまった今、他の地域の主達に協力を求めるのも難しい。

「それで、物量勝負は何をメインに使うつもりだ?」

「とりあえずはバルドだな。もはや作り慣れていてコストが安い。百体単位で呼び出しても、こちらの消耗はごくわずかだ」

「だが、連中とてバルド相手など既に慣れていよう。本当に大丈夫なのか?」

「他に、即座に呼び出せてそれなりの戦闘能力があり、その上でこちらの消耗が軽いものがない」

 主Aの言い分を聞き、思わず沈黙するB。少なくとも大技を使わせることに成功している以上、ベヒモスクラスの物量攻めなら効果はあるに違いない。だが、そのクラスで物量攻めをしようと思うと、自分達の消耗も半端ではない。バルド二体がベヒモスよりはるかに強力なタワーゴーレムになれたのも、ダンジョンと同化して大量に瘴気を取り込んだからだ。

 大地母神エルザの干渉力を弱めるために大量の瘴気をこの土地に流し込んでいる都合上、そこまでの無茶は出来ない。しかも、そこまでの無茶をした揚句のはてに、ファーレーンのバルドの置き土産やクレストケイブのダンジョンの時のようにお土産代りに素材として回収されてしまっては目も当てられない。

 故に、この地にいる闇の主に女性型モンスターの生産が出来ない以上、コア以外にこれと言って美味しい素材がある訳でもなく、第二形態にならずともそれなりの戦闘能力があるバルド以外、これだと言い切れる選択肢がないのだ。

「とにかく、ここで奴らを仕留めねば、我らの計画が危うい」

「ああ。何としても、ここで連中を始末する」

 後がない状況に対し、気合を入れて立ち向かおうとする闇の主達。傍から見て死亡フラグを乱立させているようにしか見えない彼らの運命。それが決まるときが刻一刻と迫っていた。
毎回ボス級が食材か素材になると誰が言った?
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