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フェアリーテイル・クロニクル ~空気読まない異世界ライフ~ 作者:埴輪星人

邪神編

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第1話

「すまぬ、遅くなった!」

「アンジェリカ様!」

 転移魔法で教会に飛び込んできたアンジェリカを見て、リーダー格らしい男性が顔を輝かせる。

「それでは、そちらの方々が!?」

「ああ。その実力は我が保証する。おそらく、人間で彼らに勝つのは不可能であろう」

「えらいハードル上げてくれるけど、負けるときは普通に負ける思うで?」

 いきなりやたら強さを強調し始めたアンジェリカを、慌てて宏が止める。こういう台詞は、大体かませ犬的な負け方をするフラグだ。

「とりあえず、自己紹介とかは一旦後回しや。話聞いとる限りではそんな猶予あらへんやろうから、まずは状況確認やな」

「そうだね。多分だけど、話を聞くより直接見た方が確実じゃないかな」

「後、この村の地理もちゃんと見とかねえとな。ここにいるのが村人全員だってんだったら、畑はともかく建物とかの数はそこまで多くねえとは思うが……」

 これ以上余計な方向にフラグを建てられてはかなわない。そんな妙な形で意見が一致した宏達は、やたら焦ったような感じでやるべき事を決めていく。

「お主ら、何ぞ妙な事で焦っておるだろう?」

「アンジェリカさんが負けフラグみたいなん立てるからやで……」

「負けフラグ、とな?」

 宏のぼやきに、アンジェリカが怪訝な顔をする。負けフラグという表現は当然のごとく聞いたこともないアンジェリカだが、言葉の響きで意味するところは一応分かる。分かるが故に、何故その表現が出てきたのかが理解できないのだ。

 不吉な事を言うと結果が悪くなる、などという考え方を基本的にこちらの世界の人間はあまりしない。そのあたりを気にするとしても、大規模な戦闘の時などに士気の崩壊を防ぐため、不安をあおるような事を表だって口にするのは避ける、程度がせいぜいである。それも、あくまで表立ってはであって、少なくとも指揮官レベルでは不測の事態に備えるため、最悪の結果を思わせるようなことも普通に話している。

 そういう風土なのだから、アンジェリカが宏達の反応を理解できないのも当然である。この村に戻ってから、不安をあおるような言葉は何一つ口にしていないのだから、なおのことだ。

「言葉の意味はなんとなく分かるが、我の何が負けを暗示しておるのだ?」

「うちらの紹介で、無駄にハードル上げたやろ? ああいう台詞言うとな、割と高確率で負けんねんで」

「そんな事ある訳が……」

「古今東西、実力者やとか天才やとかそういう方向で過剰に持ち上げられる奴っちゅうんは、大概ここぞっちゅう時に負けたり噛ませにされたりするもんやで」

「そうそう。他のパターンだと、絶対出来る、って太鼓判押すと、割と高い確率で失敗するよね」

「終わった後の事を言うと終わりまでたどりつけない、ってのは割と日常だよな」

 アンジェリカの反論を潰すように、次々と不吉な事を言い出す日本人達。特に春菜と達也の言葉はアンジェリカにも覚えがあるようで、否定しようとしてできずに沈黙する。

 あくまでも言われてみれば、の世界であり、言葉と結果の因果関係など限りなく薄いだろう。それでも、意識してしまうとそんな事は絶対ないと胸を張って断言するのは、とてもではないが不可能だ。

「まあ、そういうわけやから、とっとと現場見てくるわ」

「待て、一応我もついていく」

「了解や」

 結局、宏達の言う負けフラグを否定する根拠も示せず、なんとなく不吉というか不穏な空気を纏ったまま現場に同行する事にするアンジェリカ。

 そんな彼らが見たものは、いわゆる地獄の類であった。

「……方針は確定やな」

「……そうだね」

「……つうか、選択肢なんてないも同然だろうこれ」

 ぼんやり立ちすくんでいる亡者の群れを見て、さっさと方針を決める宏達。

「アンジェリカさん、とりあえず村人は地底か隠れ里に一時避難や」

「……お主らでも無理なのか?」

「対症療法的な話でええんやったら、これぐらいはなんとでもなる。ただ、元を断たん事には、何ぼ対処したところで同じや」

 真剣を通り越して怖い顔で周囲を睨みながら、宏がアンジェリカに断言する。正直、単純にビジュアル的な問題で見ていて気持ち悪くなってくる連中だが、こいつら自体は宏達にとってはどうという事はない。今すぐにでも掃除できる。

 ただし、それをしたところで恐らく一週間もすれば、また同じ状況だろう。これだけあからさまに攻撃を受けているとなると、目先の異変を潰したところで同じ事をされるだけだ。

 持久戦に持ち込んで、相手が諦めるのを待つ手もあるが、この村一つのために宏やアンジェリカの手を取られるのは、いろんな意味でありがたくない。

 全体の被害を減らすためにも、とりあえず今は村人を逃がすのが最善手であろう。

「我とお主がおりながら、村を捨てさせねばならんのか……」

「村を放棄する、とは一言も言うてへんで」

「だが、避難させるのであろう?」

「あくまでも、一時避難や。村そのものにはダメージ与えさせるつもりはあらへん。ただ、ずっとあれに囲まれとる、とか、追っ払っても追っ払ってもわらわら湧いてくる、っちゅう状況は、いくらなんでも村の人の心が持たん。いくら結界とかでガードしても、心が折れてもうたら多分あれの餌食や。一人が心折れてしもたら、結界の中にあれが湧いて終わり、っちゅうとこやな」

「……なるほど、な。だが、結界だけで村を守りきれるのか?」

「やり方は考えとる。ただ、そのためには今現在囲んどる連中を殲滅して、土地浄化した上で結界張り直して、っちゅう感じで結構手間かけなあかん」

 宏の言葉を聞いた瞬間、アンジェリカが魔力を解き放って、目の前の集団を塵一つ残さず消滅させる。予想通りの行動に出たアンジェリカに、宏達三人も苦笑を禁じ得ない。きっちり必要最小限しか使わなかったあたりが、なおのこと苦笑を誘う。

「まあ、とりあえず、春菜さんと兄貴、アンジェリカさんは大掃除始めたって。僕は地脈チェックしてくるわ」

「了解」

「ついでに結界子も置いてくればいいんだよな?」

「せやな。村の敷地確認も兼ねて、結界子も頼むわ」

 割と切羽詰まった状況ゆえに、アンジェリカの焦ってるとしか思えない行動に、特に突っ込みを入れずに作業を始める宏達。この村自体がピンチだという事もあるが、それ以上に早目にやってしまわなければいけない事が多い。

 さすがに、今回ばかりは余計な事をして脇道にそれる暇は無い。

「村の地脈、中心はここか。ほな、丁度ええから余りのパイル使おか」

 結界の外で発生している派手な光をとりあえずスルーし、頭の中で組み立てた方針に従って作業を開始する。まともに対処などするのは、時間や魔力といったリソースをどぶに捨てるようなものだ。その手の無駄は、好奇心に負けて余計な寄り道をした時以外に許されるものではない。

 そんな、どの口が言うのかという思考を巡らせながら、中心ポイントの真上に杭打ち機を設置する宏。流れるような動きで聖銀製の杭をセットし、トリガーを引いて一気に打ちこむ。

 わずか数秒で地面に完全に埋まりこんだ杭。その上に手を乗せ、宏は地脈と同調する。

「ふむふむ、なるほど。こんな感じか。結界子は現在五点。結界までやるには、もうちょいかかりそうなあ」

 自分ならここに置く、という理想とほぼ変わらぬポイントにおかれた結界子を探知し、頭の中でつないでみてそう結論を出す。いくらなんでも作業を始めてすぐなのだ。そうそう全部置き終る訳が無い。

「とりあえず、秋の収穫作業全部終わっとってよかったわ。冬野菜どの程度栽培しとるかは分からんけど、メインの穀物丸々捨てなあかん、っちゅう最悪の事態に比べたら、少なくとも来年食う分は何とかなりおるし」

 地脈を通じ、畑の様子を確認して小さく安堵のため息をつく。こちらの都合で避難させる以上、食料についてはちゃんと用意する予定ではあった。だが、農業を営む者が、自分の育てた作物を収穫もせずに置き去りにするのは、筆舌に尽くしがたい精神的苦痛を伴う。

 収穫さえ終わっていれば、保管や運搬は問題にならない。どうせ簡易の転送ゲートを使う予定なので、荷物の分量などどれだけあっても変わらないのだ。

『ヒロ、結界子は大体配置が終わったが、他に必要なポイントはあるか?』

『せやな。あと三カ所ほどあるとありがたいわ。十二個目と十三個目の間に一カ所、っちゅう感じで指定して分かる?』

『あ、私が覚えてるから、それで大丈夫だよ』

『了解。ほな、十二個目と十三個目の間に一カ所、十六個目と十七個目の間に一カ所、二十四個目と二十五個目の間に一カ所、頼むわ』

『ん、分かったよ』

 パーティチャットでの達也と春菜からの質問に答えると、宏はいつでも結界および敵の排除に移れるようにエネルギーを集める。

 そのまま状況を確認すること約五分。要求したポイントすべてに結界子が配置されたところで、集めて調整したエネルギーを一気に解き放つ。

 土地にあわせて調整された膨大なエネルギーが、再び領域内に出現しようとしていたモンスターを領域外に押し流す。

『春菜さん、結界張ったから戻って来て。浄化やるから』

『了解』

『じゃあ、俺はその間、家財道具の運び出しとかそのあたりの段取りやっとく』

 宏に呼ばれ、春菜がすぐに戻ってくる。残念ながら、攻撃を伴わない浄化関連は、いまだに春菜の専売特許に近い。宏もまったくできない訳ではないのだが、基本的に彼は作る方に特化している。浄化するための道具を作り、それを使って浄化する、というステップを踏まねば、春菜やエアリスほどにはちゃんとした浄化ができないのだ。

「とりあえず、歌の効果を増幅する楽器用意してあるから、それ演奏しながら歌ったって」

「うん。浄化だから、聖歌が一番いいかな?」

「せやな。あ、一応マイクあるから、これも使ったって」

「はーい」

 村の地脈の中心地点である杭の上に立ち、マイクの高さと渡されたギターの調律を確認してから、一つ息を吸い込む春菜。

 ギターで聖歌というのも微妙ではあるが、ピアノやオルガンを設置するには場所その他にやや問題がある。それに、ギターと違い、ピアノやオルガンの調律は結構手間がかかる仕事だ。

 あまり時間をかけたくないこの状況で、そこまでやりたくはない。

「じゃあ、いくよ」

 そう宣言してから、アコースティックギターの音色にあわせて即興でアレンジした聖歌を何曲か、朗々と歌い上げる。ギターによって増幅され、マイクによって強化された歌が結界内に響き渡り、住民たちの不安やストレスと外部からの攻撃の相乗効果で大きく増えていた瘴気が、一気に浄化される。

 五曲目に有名な讃美歌を歌い終えた頃には、地脈までしっかり聖域レベルで浄化されていた。

「とりあえず、浄化はこれぐらいかな?」

「せやな。後はここがもぬけの殻やと相手に悟られやんように小細工して、村の人らと家畜移動させたら一旦終わりや」

「村の人たちは、どこに避難させるの?」

「家畜おるしアンジェリカさんの縁やねんから、まずはヘンドリックさんとこの隠れ里に行くんがええんちゃうか? まあ、そのあたりは話し合いやけど」

「そうだね」

 宏の言葉に納得し、マイクとギターを片付ける春菜。春菜に片付けを任せ、村人が普通に生活しているように見せかける小細工を始める宏。

 小細工の方は簡単だ。大地の記憶を映像として出力する道具で、冬の生活をそのまま立体映像の形で再現するだけである。

 ちなみにこの道具、テープレコーダーやカーラジオの時一緒に作り、そのまま使う機会が無くて死蔵していた物だ。死蔵しているうちに完全に存在を忘れ、今回小細工を考えながら道具類をあさった時に思い出してもらえた事により、ようやく日の目を浴びることとなった。

 この手の暇にあかせて作ったものの、結局使う機会が無くて死蔵されている道具類はまだまだいくらでもある。そのほとんどが、あればちょっと便利とかちょっとしたいたずらに効果絶大とかその程度の、上位互換の物があったり野放しにはできないが使用機会が限られていたりする道具である。

 宏の性格上、本当の失敗作以外はゴミになるようなものは作らないこともあり、死蔵されている道具類はどれもこれも悪用しようと思えばいくらでも悪用できてしまうものばかりだ。結果として、今回のようなきっかけでもなければ作った事自体を忘れ去られ、一度も日の目を見ないまま放置されるのである。

 恐らく、死蔵されている道具の大多数は、永久に外に出る事は無いだろう。

「ほな、準備もできたし、移動先の調整やな」

「そうだね。で、宏君」

「なんや?」

「いつも思うんだけど、この手のピンポイントな道具類って、いつ作ってるの?」

「そら、大して難しいもんやないから、作ろうと思えばいつでも作れんでな。大概は宿に泊まった時とかの空き時間に思いつきで適当に、っちゅう感じや。別に隠してへんから、倉庫の道具タブ覗いてみ。いろいろあんで」

「あそこ、整理されてない上に量が多いから、ちゃんと確認してないんだよね……」

 宏の答えに、ややげんなりした表情を浮かべる春菜。宏だけでなく澪もたまに作る関係上、物凄く多種多様な道具が詰め込まれている。一応全て道具ではあるが、ぶっちゃけ倉庫の道具タブはガラクタの突っ込み部屋と大差ない。

 ソート機能や検索機能を使って上手に探せば、百円ショップなどで売ってそうな便利グッズなども発掘できる。だが、大半はゴミではないが使う機会は無い類の物だ。いくら高品質高性能であっても、使う機会のない道具などガラクタと変わらない。

 日々増えていく道具類。何度か使っているものも多いため武器や食料ほどは注意を払っていないが、実はひそかに厄介事として育ちつつある。

「まあ、それは置いて置くとして、早く教会に戻って、話し合いだね」

「せやな」

 春菜に促され、小走りで教会に戻る宏。その後話し合いは無難にまとまり、一時避難先としてアンジェリカの隠れ里への移動が始まる。

「それで、この人数の家財道具と家畜を、どうやって移動させるつもりだ?」

「簡易転送ゲートで、一気に運ぶ予定や」

 受け入れ先の主であるアンジェリカが、隠れ里で村人を受け入れる事を快く承諾した後に発した当然の疑問。それにあっさり答えた宏の回答に、一瞬渋い顔で眉間を抑えるアンジェリカ。

「簡易転送ゲート、か。我らの隠れ里は、ここからだとかなりの距離だ。相当魔力を食うと思うのだが、大丈夫なのか?」

「僕の魔力使えばええだけの話や。どうせありあまっとるし、こんぐらいやったらユニコーンの森一帯の地脈を力技で修正するんに比べたら、そない大したこっちゃないで」

「……そうか。まあ、それができる存在を我が心配しても、あまり意味が無いか……」

 比較対象として明らかに適当とは言えない事例を出され、思わずうめくような声で納得の言葉を絞り出すアンジェリカ。

 大規模輸送が可能な転送ゲートだが、転移陣と違い移動距離によって必要な魔力コストが跳ね上がるため、ウルスのような大都市で地区と地区を結ぶような使い方以外には難しい。実際、その跳ね上がり方は尋常ではなく、せいぜい馬車で二日程度の距離ですら、毎回毎回儀式を行う必要があるほどの魔力が必要になる。

 大体三十キロぐらいごとに必要な魔力が跳ね上がる傾向があり、辛うじて実用範囲となる三十キロ未満でつないでいく場合、一番近い大都市間ですら三つから四つのゲートを設置する必要が出てくる。元々から転移陣より必要な魔力量が多い転送ゲートの場合、一般人の持つ魔力では最初の一カ所を一人で起動できないため、四カ所もと言うと結果的に馬車などで隊商を組んで移動するのと変わらなくなってくる。それに、維持管理のための人手やコストもばかにならない。

 それでも、ウルスやダール、スティレンといった広大な面積を持つ大都市では、人数を用意して高い魔力コストや使用料を支払ってでも、ゲートを使った方が利益が上がるケースが少なくない。くぐるにしてもせいぜい二回という事もあり、需要が十分にあって有効活用されているが、逆に言えば、そうでもなければ使い物にならないのである。

 普通にきっちり設置した転送ゲートですらそれだ。必要コストが更に高くなる簡易転送ゲートで、しかも直線距離で千キロを超えようかという隠れ里までとなると、どれほどの魔力が必要なのか計算するのも嫌になってくる。

 余談ながら、冒険者協会の依頼に転送ゲートを開くための魔力供給、というものがあり、春菜と二人で活動していた頃の宏は、よくその依頼を受けては小銭を稼いでいた。宏一人で全部の区画を三周ぐらいしても一割も消費しないため、楽して結構な収入になっていたのだ。

「なあ、ヒロ」

「ん? なんや?」

「その簡易ゲート、いつ作ってたんだ?」

「オルテム村行く前ぐらいの頃やな。もしかしたら役に立つかもしれん、思って作ったんやけど、うちらの鞄って倉庫と容積とか共有してるやん。あれのおかげで案外使い道なくて、死蔵しとったんよ」

「あ~、なるほどな……」

「まあ、そういうわけやから、出口設置してくるわ」

「あいよ」

 どうやら、この簡易転送ゲートも、大量にある不憫な死蔵アイテムの一つだったらしい。結局アンジェリカの救援要請は、出番が無くて死蔵されていたアイテム二つに出番を与えたことで、思ったより簡単にとりあえずの解決に至るのであった。








 一方その頃、カーバンクルの群生地近くにあるスーシャ村では。

「結局、カーバンクルって今どうなってる訳?」

「それが、少々説明しづらい状態になっているようでして……」

「まあ、説明しづらいってのは、大体想像ついてるわ。ユニコーンとかペガサスがあれだったんだし」

「あっちとはまた、方向性が違うようでして……」

 荷物を船から降ろし宿泊場所の準備を済ませた真琴と澪が、村長と打ち合わせをしてきたティアンにカーバンクルの事を確認していた。

 もっとも、来てすぐだという事もあり、真琴も澪もそんな詳細な情報は期待していない。村長は村をまとめる立場上、間違いなく一番たくさんの情報を持っているだろうが、伝聞に頼る以上は詳細な情報という訳にはいかない。

 百聞は一見にしかず。個々の詳しい情報というのは、どう頑張っても当事者にはかなわないものだ。

「いくつかは元のカーバンクルを知らないと理解できない事らしいので省きますが、明確におかしい事として、いわゆる獣のような状態になっている、との事です」

「獣? どう言う意味よ?」

「今まではユニコーンやペガサスがやるような方法で言葉での意思疎通ができたそうですが、今は妙な鳴き声を上げるようになり、まったく意思疎通ができなくなってしまったそうです」

「あ~、獣のような状態って、そういう意味ね」

 ティアンの説明を聞き、とりあえず納得する真琴と澪。今までの事を考えると、単に意思疎通ができない、と表現した場合、ユニコーンやペガサスのように言葉が通じているのに会話が成立しない、という状態を連想していただろう。そういう意味では、獣のような状態になっている、という表現は実に妥当だったと言える。

「それにしても、妙な鳴き声ねえ……」

「どんな鳴き声?」

「私も村長も実際に聞いた訳ではないので、正確な音は分からないのですが、ぐー、とか、ぐっぐー、とか、そういう感じだそうです」

「……ちょっと待て。あたし、それもの凄くやばいんじゃないかって思うんだけど……」

「ん。ボクも」

 ティアンの鳴き真似を聞き、思わず冷や汗をたらす真琴と澪。恐らくこちらの人間には理解できないだろうが、外見その他の条件次第では物凄くまずい。

「……ねえ、真琴姉」

「何よ?」

「こっちのカーバンクルの外見、知ってる?」

「……というか、そもそもカーバンクルって、一般的にどんな姿が多かったかしら?」

「割ともふもふ系の可愛い系謎生物って感じが多かったと思う。共通項目は、額に宝石がある事ぐらい」

 割と色々な所で題材にされている割に、案外ビジュアルイメージは曖昧な幻獣・カーバンクル。よく聞く名前の割に自分達の持っているイメージが曖昧である事に気が付き、とりあえず縋るような眼をティアンに向けて解説を待つ。

「そうですね。確かにカーバンクルはペガサスやユニコーン、グリフォンなどに比べると、どうしても国外の方にはイメージしにくい幻獣でしょうね」

「と、言う事は、あんまり姿が広まってない?」

「はい。マルクトでもイメージが曖昧な人が少なからずいますし、場所が場所だけに見に来るのも簡単ではありませんし」

 苦笑しながらのティアンの説明に、真琴と澪も色々と納得するところがあるらしい。

 現実問題、この村はオルガ村に比べると人が少なく、規模も小さい。似たような立地の他の村に比べれば発展している方だが、それでも外部と頻繁に交流しているようにも見えない。

 人の行き来がこの程度であれば、マルクト国内ですらカーバンクルの姿を全員が知らないのも無理は無いだろう。

「とりあえずカーバンクルの姿ですが、額に宝石を持つ耳の長いリスと表現するのが、恐らく一番近いでしょうね。体毛はエメラルドを思わせるグリーンで、大きさは大体家猫ぐらい。一番個体差が出るのは瞳の色と額の宝石の色・形です」

「なるほど。大体イメージできたわ」

「ん。割と可愛いかも」

「性質も見た目の印象通り割と大人しく、密猟者などに襲われてもまず逃げる方を優先する傾向があります。ただし、どうしても逃げきれないとなると、額のカーバンクルアイと呼ばれる宝石から破壊光線を出して攻撃しますので、ユニコーンの森同様、ここでも密猟者を幻獣から守る必要があります。
 カーバンクルの場合、ユニコーンと違って手加減しませんので、密猟者を保護しないと余計な瘴気が増えるんですよね」

 ティアンの説明で姿形をイメージして和んでいる真琴と澪に、またしても密猟者がらみの余計な情報が襲いかかってくる。今回の場合、自衛のための最後の手段としてビームを発射しているようなので、ユニコーンに比べてまだマシではある。

 ただ、カーバンクルの行動の正当性うんぬんとはまた別の問題として、最初にティアンから聞いた異変の内容と宝石からビームを発射するという行動は、ある意味で非常に厄介なネタに直結する。オクトガルがいれば、余計な連想ゲームで藪をつつきそうな感じだ。

 もっとも、それ以上に真琴と澪が同時に思った事は、密猟者が弱すぎる上に情報収集が下手すぎる、ではあるが。

「ねえ、真琴姉……」

「言われなくても、あんたの考えてる事は大体分かるわ……」

「ん。これ、もしかしたらメタ的な意味で危険かも……」

 ぐーと鳴いて、額の宝石からビーム。この組み合わせで、二人とも同じ生き物を連想して冷や汗を浮かべる。確認するとやばいかもしれない。だが確認しなければいけない。そんな葛藤を一瞬で振り切り、念のためにティアンに確認するために真琴が口を開く。

「ティアンさん。一応確認だけど、カーバンクルの身体の色は、緑なのよね?」

「え、ええ、そうです」

「間違っても、黄色くは無いのよね?」

「……実は、おかしくなったカーバンクルは、体毛が黄色になっているそうです。それ以外は見た目に特に変化はないようなのですが……」

 ティアンの言葉に、同時にテーブルに突っ伏して頭を抱える真琴と澪。辛うじて色以外に見た目に共通する点は無いとはいえ、危惧していた内容そのままになっているのだ。

「鳴き声の時点でやばいとは思ってたけど、まさかそっちに一直線なんて……」

「真琴姉、ボク達がちょっと甘かった。ペガサスの事を考えたら、このパターンは全然おかしくない……」

「そうね、そうよね……。とりあえず、四つ以上つなげると消滅するゲル状生物が居ない事を感謝しておきましょう。……いないわよね?」

「え、ええ。さすがにそういうのはいませんが……」

 ティアンの返事に、心底安堵のため息をつく二人。そこまで一緒だと、いよいよやばいでは済まないところであった。

「それにしても、そっちのカーバンクルになるとか、勘弁してほしいわよね……」

「ん……」

 下手をするとカーバンクルという名前で一番有名な可能性がある、とある落ちものパズルゲームのマスコットキャラ。その特徴にやたら近くなっているこちらのカーバンクルに、心底頭が痛くなってくる真琴と澪。

 なにが頭が痛いと言って、中身がアレと同類になっていた場合、いまいち行動原理が理解できない点が頭が痛い。

「とりあえず、ユニコーンやペガサスと違って、多分お経は意味が無い」

「そうね。聞いてる感じ、煩悩とかはまったく関係なさそうよね」

「地脈チェックした後でカレー準備してみる?」

「あんまり藪蛇になりそうな真似はしたくないけど、それで大人しくなってくれると楽ではあるわよね……」

 これからの先行きに頭を痛めつつも、とりあえずやって損はないであろう事を決める真琴と澪。

 どうせ最終的にはユニコーンの森と同じ事をやるのだが、そこまでの間にカーバンクルをどう大人しくさせるかとなると、結構悩ましいところである。特にカレーの用意は、上手く行っても空振りであっても、どうにも頭が痛い事になりそうな予感がする。

 どちらにせよ、宏達が不在の今、直接カーバンクルに関わるのはリスクが高すぎる。連中の状態がはっきりしない今、安全策を取るならば、できるのは群生地にできるだけ近寄らずに地脈をチェックするぐらいだろう。

 そう考え、まずはそっち方面で作業を進めようとティアンに一言告げ、席を立ったところでアルチェムが入ってきた。

「どうしたのよアルチェム、その格好……」

 コントやギャグ漫画で爆発などに巻き込まれた時のような、一見ぼろぼろでその実、服や髪型以外には大したダメージが入っていない感じの、ただ服が破れて煤だらけになっただけといった風情の姿で入ってきたアルチェムに、色々困ったような表情で真琴が問いかける。

 その真琴の問いに、同じように困ったような表情のアルチェムが口を開きかけ、とりあえず起こった事を整理しようと口を閉じる。

「ん、怪我はなさそう。良かった」

「とりあえず、目のやり場に困る格好を先に何とかした方がいいかもしれないわね」

「真琴姉に賛成」

「あ~、では、私は聞き取り調査に戻りますね。アルチェムさんの件に関しては、夕食の時にでもお願いします」

「了解」

 ゴールデンタイムで放送できるぎりぎり、もしくは週刊少年誌で辛うじて条例その他に引っかからずに掲載できるぎりぎりのラインで危険な場所を露出しているアルチェム。さすがにこのまま放置しておくとかなり問題が多そうだ。

 状態が状態だけに、普段のエロトラブルとは違って、目のやり場には困っても色気やエロスの類は皆無なのが救いであろう。

「えっとですね。村の周りの地形とか植生を確認してたら、黄色いカーバンクルと遭遇しまして」

「……もしかして、問答無用でビームを撃たれた、とか?」

「はい。声をかけようとした瞬間に、真正面から……」

「……よく、無事だったわね……」

「服の性能のおかげ、というのもあるでしょうけど、多分手加減してくれたのではないかと……」

「それはそれで厄介ね……」

 身づくろいをしながらのアルチェムの説明に、顔が引きつるのが止められない真琴。

 いろんな意味でかなり厄介な匂いが漂うカーバンクルの異変。アルチェムの被害によって、そののっぴきならない状況が浮き彫りになるのであった。







 同日、同時刻。アズマ工房の和室。

「では、開拓する場所はメリージュの北東、ジュスティア平原で問題ないか?」

「うむ。ダールには、開拓してありがたい土地が少ないからのう」

「フォーレやローレンの平原では、資材や人足の運搬に難儀する。時間短縮を考えるなら、ファーレーンの土地が一番じゃろう」

「それで構わんのならばありがたいが、本当にいいのだな?」

「うむ。今更ファーレーンに穀倉地帯が一つ二つ増えたところで、パワーバランスなど変わらんよ」

 宏からの要請を受け、ファーレーン、ダール、フォーレ、ローレン、ファルダニアの五カ国の王が、神の城の建築予定地を決めていた。

 前々からそれとなく匂わされてはいたので、各国ともある程度候補地は絞り込んであった。だが、実際に建物を作ったりはしないと言ったところで、資材を運び込む必要はある。それに、短期間で開墾するとなるとそれなりの人員を送り込む必要があり、そうなると食料その他の問題も出てくる。

 更に、多数の人員を送り込む都合上、警備のための兵員も十分な数用意しなければいけない。そんなこんなを考えると、馬車で何日もちんたら移動するような場所は、最初から排除せざるを得ない。

 そんなこんなを考えると、輸送が便利な土地となる。そのため、土地の大部分が内陸部にあるフォーレとローレンは、輸送網の問題で必然的に省かれる。

 更に、建築終了後は開墾した土地が丸々空くのだが、その跡地の利用まで考えると、ダールの土地は大半が微妙だ。しかも、跡地の使い勝手が悪いという事は、開墾作業自体にも不都合が存在することが多い。ダールの場合は水資源と気温がその不都合で、作業する人員の数を考えると非常に非効率な事になりかねない。

 そうやって消去法で決めた結果、使える土地はファーレーンかファルダニアのものしかないという結論に達し、兄貴分でありアズマ工房とも関係の深いファーレーンに、ファルダニアが譲る形で決着がついたのだ。

「じゃが、ファーレーンのそんな都合のいい未開地が、よく余って居たものよのう?」

「無論、そのまま開墾したところで使えんから、放置されておった。ジュスティア平原を囲う二つの川、これがまた結構な暴れ川でな。冬場は雪もほとんど降らぬので問題ないが、夏場は実によく氾濫する。昨今ではその対策となる手段が十分開発されておるが、しばらく内政がごたついておったせいで、国にも領主にもそこまで手を回す余裕がなかったのだ」

 ダールの女王の疑問に、ファーレーン王が苦笑をにじませながら解説する。

 ウルス東部の平原をはじめ、大都市が近いのに手つかずの平野になっている場所には、大体それなりの理由がある。たとえばウルス東部の場合、栽培方法が確立していない薬草その他が多数自生しており、その生育が非常に速いために下手に畑などにしない方がいいと歴代の王が判断したため、手付かずとなっている。

 何しろ自生している素材を集めて加工するだけで、等級外と八級のポーションは十分にウルスの薬需要をまかなえてしまうのだ。それだけでも、その生育の速さと平原の植物資源の豊かさがどれほどか分かるだろう。

 実はジズの解体騒ぎで多少血が飛び散った影響か、地味に平野全体の植物の品質や収穫量が上がっているのだが、別段統計を取っている訳ではないので、なんとなくそんな気がする以上の事は誰も把握していない。

 そして件のジュスティア平原。彼の土地はファーレーン王が説明した通り、とにもかくにも夏場の川の氾濫が酷い。広大な平原が完全に水没するというのだから、並ではない。その土地柄ゆえに自生する植物は豊かではあっても農地としての利用にはかなり頭を使う必要があり、また開拓するにもどうしても難易度が上がるために代々後回しにされてきたのだ。

 近年では人員さえ大量投入すれば開拓の方はどうとでもなるようになったが、今度は二代前から続くごたごたからの立て直しで、そっちまで手が回らなかったのである。結果、別段食料にも開拓する場所にも困っていなかった事もあり、今までずっと放置される結果となった。

 恐らくファーレーンでなければ、とうの昔に万難を排して街を作り上げていたであろう。この一点を取っても、ファーレーンが豊かな国である事は疑う余地もない。

「場所はここでいいとして、資材の方はどうなっている?」

「我がフォーレからは、既に最初の魔鉄鉄骨を港に向けて出発させておる。人員と一緒に出航させる予定じゃ」

「我がダールも、最高級の石材を切り出したところじゃ。現在、五トンほど港についたところだと聞いておる」

「ローレンからは、千名ほどの人員と薬剤、食料、及び細々とした資材を積んだ船がウルスに向けて出港している。大型の快速船を用意したので、航路次第となるがウルスまで十日はかかるまい」

「ファルダニアからは、主に食料と開墾用の道具を積んだ船を出しておいた。無論、王家の持つ快速船じゃ。いかにファーレーンといえど、さすがに作業開始から数日ほどは、食料調達が間に合わぬじゃろう?」

 恐ろしい事に宏からの要請を聞いた時点で、既に何処の国もあらかたの準備が整っていた。特に大型の快速船まで用意したローレンは、余程国のごたごたを解決してもらったことに感謝しているらしい。実際のところは腹をくくったローレン王の捨て身の行動が解決に導いたのであって、宏達はルーフェウス学院で金塊を作った以外には基本蚊帳の外で遊んでいただけなのだが、当事者であるローレン王には関係ないようだ。

「それでは、先に作業を始めておこう。まずは、皆様から送られてくる資材を効率よく受け入れられるよう、仮設の船着き場を作るところからか」

「そのあたりは、ファーレーンは慣れておろう?」

「ああ。それこそ得意分野だからな」

 海洋国家であるファーレーンにとって、港がらみの作業はもっとも得意な作業である。それこそ、仮設の船着き場ですら数十年は使えるようなものを、いとも簡単に作り上げて設置する。

 ついでに言えば、ファーレーンは基本、インフラ整備に落とす金をケチらない。そのため、城の内装などには下手をすれば百年単位でまったく手を入れていない場所が平気で何カ所もあるにもかかわらず、道や城壁のような交通・安全にかかわるインフラは常に最新鋭のものを維持している。

 そのあたりの事情もあって、ファーレーンは常に未開地を開拓しているファルダニアと並び、世界有数の土木技術を有しているのだ。

「さて、用意してもらった人員と予定地の広さを考えるならば、土地の開拓自体は三日もあれば終わりそうだな」

「確かに。むしろ、派遣された人員がすべて集まるまでが一番時間がかかると思う」

「そのあたりを見込んで、三週間ぐらいといったところか?」

 ファーレーン王とローレン王の言葉に、他の王も頷く。

 大量の人員を投入できるとはいえ、宏が指定した面積は内部に神殿や人工の森、川などをもつウルス城全域と同程度。普通にヘクタール単位だ。恐らくファーレーン一国で行った場合、動員できる人数が減る事と土地の厄介さも考えると、一月ぐらいはかかっただろう。

 つくづく、どこの国も宏達に恩を売りたくて必死である。

「折角派遣して三日で終わり、というのも勿体ない。ついでだから、後々街を作るのに便利なように、街道や堤防なども一緒に作ってしまってはどうじゃ?」

「かまわんのであれば是非ともそうさせてもらいたいが、いいのか?」

「うむ。その代わり、新たに街ができる事で増産が予想される食糧、ダールとフォーレに有利な価格で回してくれるとありがたいのだが、どうかのう?」

「そのあたりはまだ皮算用の範囲になるからな。現段階では何とも言えんよ。ただまあ、結果が出るのは数年後だろうが、その時の収穫量次第では考えておこう」

 ダール女王のある意味虫のいい言葉に、苦笑しながらそう返すファーレーン王。そもそもの話、ファーレーンは基本、食糧が余っている。街が一つできたところで、その分による増産量など微々たるものだ。それに、恐らく新しくできる街は、農作物に関してはむしろ今まで栽培されていない嗜好品の類に特化することになるだろう。

 正直、米はともかく小麦や普通の野菜類は、今更新しい町や農村を作ってまで栽培量を増やさなくても十分なのだ。

「とりあえず、そのあたりは置いておこう。決めねばならん事は大方決まっておるからな」

「そうじゃな。となると、次の議題はあれか」

「ああ。そろそろ、ウォルディスがなにを仕掛けてきてもいいように、具体的な対応を決めておく時期だ」

「ついに、何かおっぱじめおったのか?」

「いや。だが、その兆候が出ている、とは聞いている」

 ファーレーン王とフォーレ王のやり取りに、ローレン王の顔が引き締まる。現在この会議に出席している国の中で、ウォルディスと直接事を構える可能性が一番高いのは、間違いなく大陸中央北部に位置するローレンだ。間違いなく、この件は死活問題になってくる。

 恐らく、この件についてどう対処するかで、この同盟が真価を問われる事になるだろう。それを理解しているだけに、直接ぶつかり合う可能性がもっとも低いフォーレ王も、その厳つい顔に真剣な表情を浮かべて話し合いに臨んでいる。

「ほんに、マルクトがまだ本格的にこの場に参加しておらんのが惜しいのう」

「そうだな。結局のところ、まず一番最初に決めるべき内容が、マルクトに対してどう支援するか、だ。我がローレンもウォルディスに近いからある程度求めるところは分かるが、それでも限度はある」

「うむ。故に、当事国からの意見が無いのがもったいない。無駄にはならんだろうが、どうしても効率は悪くなる」

 ダールの女王と若きローレン王のやり取りに、他の王も真剣に頷く。そのまま、ローレン王が求められるままにまず間違いなく必要となる支援内容を説明し、具体的にいざ実行するとなった時の手順や割り当てなどを議論する。

 これまで、腹を割った外交の場として参加国の結びつきを深めるために使われていたアズマ工房。後にその名を取ってアズマ同盟と公式に名づけられるこの同盟が、対ウォルディスとして本当の意味での同盟として成立する、そのための話し合いは夜遅くまで続けられるのであった。
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