第2チェックポイント・グアム
早朝の成田空港のジャンケン大会から始まり、グアム上陸まで息つく暇もなく続けられたクイズバトルから一夜明けた翌日。
早朝からビーチに出てきて何やら怪しげなことをやっている一団がいた。
あるものはビーチに人が横になるくらいの穴を掘り、あるものはその穴に水を入れ、あるものはその水と土をこね…。
そう、ご存知「あのクイズ」の準備をしているのだが、それが出てくるのはもう少し後で。
*
それから数時間後。
40人の挑戦者がグアムのビーチに出てきた。
「みんな、おはよう!」
caviarさんが挑戦者に呼びかけた。
「いや〜、今日もすばらしい晴天だね〜! この青い空、この青い海。ようやく海外にやってきた、って実感が湧いてきたんじゃないかな?」
確かに40人の顔も何処となく晴れやかである。
「ここで行ないますクイズですが…。グアムと言ったら、当然あれだよね?」
そしてcaviarさんが指差した方向には「○」と「×」と書かれた2枚の発泡スチロール板がはめ込まれたゲートが立っていた。
思わず笑い声が起こる。
「ご存知、突撃○×ドロンコクイズだ!」
caviarさんは自分の隣に立っている1〜40までの番号が振られた封筒がぶら下がってる物干し台のようなものを指差す。
「ここに1から40までぶら下がっている封筒があるので、皆さんは好きな番号を選んで持ってきてください。そして私が問題を読むので正解だと思った方に飛び込んでください。正解だとマットが受け止めますが、ハズレだとドロンコプールの中にドボーン。ここを通過できるのは28名。次の行き先は…、ハワイだ!」
40名の歓声が起こる。
「…さて、1番手で挑戦してみたい人はいるかな?」
そのとき、一人の男の手があがった。
「…お、横溝刑事、やってみますか?」
「折角ですからね、やってみましょう」
そう、最初の挑戦者は静岡県警の横溝刑事だった。
「じゃ、問題を選んで」
そして横溝刑事は封筒を持ってきた。
「それでは行こう、問題。日本から南極へ行くのにパスポートはいらない。さあ行け!」
そして横溝刑事は走り出した。
「さあ、○へ行った、○へ行った…」
caviarさんが実況する中、横溝刑事は○のゲートに飛び込む。
「そんなわけないだろう!」
次の瞬間、横溝刑事は泥のプールに落ちて行った。
*
「さて次は…、CNRの中からとーやさん、行ってみようか?」
「え、ボクがですか?」
そう言われてとーやさんは慌てて封筒を持ってきた。
「それでは行こう、問題。漫画『巨人の星』の星飛雄馬。現役引退後は巨人のコーチとなった。さあ行け!」
そしてとーやさんが走り出した。
とーやさんは一瞬×へ行きかけたが、思い直したか方向転換すると、○へ向かっていった。
「おっと、×へ行きかけたけど、○へと行った。果たしてこれが吉と出るか、凶と出るか?」
そしてとーやさんが○のゲートに飛び込む。
「おめでとう! その通り!」
とーやさんは無事マットに受け止められ、ハワイ行きを決めた。
*
「次。鈴木園子さん!」
そう言われた園子、いきなり着ていたTシャツと短パンを脱ぎ始めた。
おおっ、と男性挑戦者の歓声が上がる。
何と園子は下にビキニの水着を着ていたのだ。
「いや〜、大胆ですねえ」
「やっぱりプールに飛び込むとなると…、ね。」
園子が問題の入った封筒を持って来ながら言う。
「はは、そうですか。ま、とにかくその水着が外れないように気をつけてくださいよ。それでは問題。『東京府』が『東京都』となったのは第二次大戦後である。さあ行け!」
そう言われた園子は×の方へ走っていた。
「さあ、×へと走っていきましたが…」
そして園子が飛び込む。
「はい、その通り。正解!」
園子はマットから降りると男性挑戦者達に向かって、
「期待してたみんな〜、ごめんね〜」
思わず笑いが起こる。
*
「じゃあ、次、高明さん!」
そう言われて高明さんが問題を持ってきた。
「それでは行きましょう、問題。紙幣を印刷している大蔵省印刷局。実は宝くじも印刷している。さあ行け!」
そして高明さんが○へと向かって走っていく。
「さあ、○へと向かっていきましたが…」
○のゲートをぶち破った瞬間、高明さんは泥まみれとなっていた。
「…残念!」
*
「次は…、そうだなあ…。折角だから東西対決やりたいね」
「じゃ、あたしがやるわ」
そう言って手を挙げたのは遠山和葉だった。
「その次は蘭ちゃんがやるんやで」
「え? 私が?」
思わず声を上げる蘭。
「ハハハ、それは面白いですね。それでは行こう、問題。公職選挙法では『立候補者は白手袋を着用しなければならない』と定められている。さあ行け!」
そして和葉は走り出した。
「さあ、×へと走り出しましたが…、どうだ?」
和葉が×のゲートに飛び込む。
「はい正解!」
そして和葉は勝者の輪の中に入っていった。
「さあ、そうなると次は彼女のご指名で蘭さんですね」
そう言われると蘭は封筒を渡した。
「園子も和葉ちゃんも正解してるしね。私もここで負けるわけには行かないし…」
「果たしてどうかな? それでは行こう、問題。ソフトボールはもともと室内競技として考えられたスポーツである。さあ行った!」
そして蘭は躊躇することなく○へと向かって走っていった。
そしてゲートに飛び込む。
「…正解!」
結局この後、服部と新一も正解し、東西対決は引き分けに終わった。
*
「さあ、次は機内ペーパートップの工藤新一君とわずか1ポイント差、機内第2位の黒羽快斗君です」
そう言われて快斗がやってきた。
「自信の程は?」
「ここでまだ躓くわけには行かないんでね」
「そうですか。…ところで、中森青子さん!」
そう言われ青子が立った。
「これから幼馴染の快斗君が挑戦するけど、やっぱり一緒にハワイに行きたいよね?」
「どっちかって言うと、快斗が泥まみれになる姿が見たいんだけどね」
青子がそう言うと笑い声が起こる。
「大きなお世話だ!」
「ハハハ、まあ期待通りにならないでくださいよ。それでは問題。1896年、第1回アテネ五輪。陸上競技のトラックは今とは逆の右回りだった。さあ行け!」
そう言われた快斗が○へと向かって走っていった。
「さあ、○へと向かっていったが…、どうだ!」
快斗がゲートに飛び込む。
「はい、その通り。正解!」
*
こうして40名によるドロンコクイズが終わった。
ところが、である。ドロンコクイズで正解したのは25名しかいなかった。
そう、ここを通過できるのは28名だから、後3つの席が残っているのだ。
そこで、泥のプールに落ちた15名から3名を敗者復活させることになり、その敗者復活戦が行なわれることになった。
ルールはドロンコボール争奪戦クイズ。
問題は数字に関する問題が出され、15名の挑戦者はドロンコプールの中に浮いているボールから正解と思う数字が書かれているボールを取り、正解者が敗者復活、というまたしても泥の海に沈むクイズである。
「それでは第1問。現在のJリーグのチーム数はJ1、J2合わせて何チーム?」
15名が一斉に泥のプールの中に飛び込む。
その中でいち早くさばらさんが「28」と書かれたボールを拾うと高々と掲げる。
スタッフがボールの数字が見えるように水をかける。
「正解は28。おめでとう、さばらさん、敗者復活!」
「第2問。三途の川の渡し賃は何文?」
14人が一斉に飛び込む。
ボールを拾ったのは3人。それぞれ「1」「6」「10」のボールを持っている。
「正解は6文。…ということは、草野ベリーさん、復活!」
「第3問。1776年にアメリカが独立宣言をしたときの州の数は?」
13人が一斉に飛び込んだ。
そんな中、小粒納豆さんが「13」の数字のボールを拾うと高々と上げた。
「正解は13州。おめでとう! こつぶさん敗者復活!」
*
「さて、これで28名が決定いたしました。それでは皆さん、ハワイに向かってバンザイ!」
28名の勝者がバンザイをした。
そしてcaviarさんは落ちた12名に向かって、
「それじゃ、グアムの海に飛び込んで泥を洗い落とそうか」
そして落ちた12名はグアムの海に飛び込んでいった。
9月×日 第2チェックポイント 失格者12名帰国
(第3チェックポイント・ハワイへ続く)
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