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    ラブレター (2)
 自分の部屋に飛び込んで、まだ、頭の中が混乱していた。
 
 トモが誰かにラブレターを書いていた。わたしじゃない誰かに。
 一体いつ知り合った人だろう?
 どこの人だろう?
 わたしよりも好きなんだ。
 わたしにラブレターなんかくれなかった。
 わたしなんか好きじゃなかったのかな?
 いつかの記憶が蘇る。トモとの大事な記憶。
 抱きしめてくれたこともあったのに。キスしてくれたこともあったのに。
 なのに、わたしじゃ駄目だったんだ。

 なんだか急に悲しくなってきて、知らないうちに涙がぽろぽろ流れていた。
 こんな気持ちはいつ以来だろう。
 小学校5年生の時、トモがクラスのかわいい女の子と仲良くなったとき以来かな。
 でも、あの時は、わたしだって他に素敵だなって思う人がいた。
 だから、それほど気にしなかったけど……
 今は……
 今はね……
 トモの選んだのは、わたしじゃなかった。
 どうして、わたしじゃなかったんだろう?
 その人わたしより美人なのかな?
 ずっとトモに優しいのかな?
 わたしより、トモのことを大切にしてくれるのかな?

 わたしは、その人……柊優子さんに会ってみたくなった。
 会って、確かめたかった。
 その人がわたしよりトモにふさわしい人だと。
 そうでなければ、わたしの思いは、何処にも行けなくなってしまう。
 だから……わたしはその人を捜してみようと決めた。


 翌日、学校に行ってわたしはすぐに生徒名簿を閲覧した。
 2年生だけじゃなく、全学年を調べた。
 ドキドキしながらページをめくったけれど、柊という姓は一人もいなかった。
 同じ高校じゃないのか……
 がっくりした。
 もちろん昨日、中学校、小学校の卒業アルバムも見た。
 でも、そんな人は見つけられなかった。
 わたしに手がかりも、心当たりもなくなってしまった。
 どうしよう。どうしたらいいかな?
 トモは、今日も何事もなく教室にきて、朝、わたしに挨拶してくれたけど、わたしの挨拶はぎこちなかったかも。
 自分でもそれがわかる。
 トモが変に思わなかったらいいけど。
 わたしは、なんにも手につかなくて、気になって、苦しくて、悲しくなった。
 いっそ、おもいきって、トモに訊いてみようかと思った。
 
 
 
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