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 第三話〜夏休みの町に起こった幽霊騒ぎ。
     幽霊退治を頼まれたトモくんとメグちゃんの活躍は如何に!(笑)
 
 
第三話 星降る夜に (1)
 どこの町にも一つ二つ昔話があるものよね。
 わたしたちの町には、こんな話がある。
 
 昔々、空に大きな岩が飛んできた。
 その岩は空中で7つに分かれて飛び散って、そのうち2つがわたしたちの町に落ちた。
 その岩の一つは山の上にある岩で、もう一つは川の上流にある云々

 それから、星に関する昔話も多い。
 それは地名にもあって、町に流れる川は天乃川というし、星降りが丘とか星多なんていうところが在る。
 そういうところには、昔から星が降りてくると言い伝えられている。
 まあ、たわいない昔話なんだけどね。わたしはずっとそう思っていた。

 ところが、最近どうも変な噂が町にささやかれている。
 ちょうど2週間ぐらい前、わたしがまだクラブの合宿中の頃、町に流れ星が落ちた。
 いや、実際に落ちたかどうかは別にして、2つか3つの流れ星が、相次いで空に現れて、星降りが丘のあたりで消えたという。
 それは、町の大勢の人が見たから間違いない。
 それからしばらくして、夜中に幽霊を見たという噂が広がった。
 はっきりしないけど、幾人もの人が、薄く光る幽霊が夜の町に漂っているのを見たという。
 流れ星にかこつけて、それは星の精だという噂もあった。
 本当かなあ。なんだかちょっと都市伝説みたいな感じよね。
 会ったら、『わたしきれい?』 とか、訊かれそう。


「ねえ、どうしよう、トモ?」
 夜道をトモの自転車の後ろにのりながらわたしは訊いた。
「うーん。そんときは、逃げよう」
 絶対何にも考えてなかったわね。
 あーあ、いつからトモはオカルト方面も担当になったのよ。
 ちゃんと断りなさいよ。もう。
「でも、庭先になんかいるみたいで困ってるって言うから……」
 ほんとに、人がいいんだから。
 そういいながら、わたしたちは依頼人の家に向かっている。

 今回トモに相談に来たのは、1年生の女の子だった。
 最近家の庭先で、何かがいる気配がするらしい。
 それがなんなのか、覗いてみても何も見えないのに、動かしてもいない鉢植えが動いていたり、閉めていた柵が開いていたりするそうだ。
 どう見ても犬やネコの仕業には見えない。
 そのうち、幽霊の噂が広まってきて、これはと怖くなったらしい。
 それで、どうしてトモのところに相談にくるのか分からないのだけど、どうやら見えないものでも見つけられるという評判でやってきたらしい。
 まあ、それは半分はあってるけど、残りは間違っている。
 トモにだって、幽霊は探せないと思う。
 トモは、女の子が困っている様子を見て、とりあえず見に行く事を約束してしまった。
 ほんとに、もう。

 そういえば、ネコの仕業で思い出したけど、最近クラブの行き帰りとかで、町を歩いていると、やたらとネコが道ばたに出てきて、ニャーと鳴いてくれる。あれってどういう事かな?
「ああ、それは、ネコたちがメグに挨拶してるんだよ」
 トモがこともなげに言う。
 はあ? ネコたちが?
「そう、以前に助けたネコたちだよ。みんな僕とメグの事を覚えてる」
 もしかしたら、それって、
「トモ、またネコたちとお話してるの?」
「うん。時々ね」
 ああ、やっぱり。でも、今でも信じられない。
「だから、メグを見かけたら、彼らもうれしいんだよ」
 そ、そうだったのか。
「わたし、ネコたちに挨拶したほうがいいのかな?」
「そうだねえ、手を振ってあげるとか、時間があったら背中をなでてあげるといいかも」
「わ、分かった。今度からそうする」
 でも、一体何匹見かけるんだっけ? とか思う。
 いや、それ以前にこの会話普通じゃないんだけど……
 ま、いっか。トモと一緒だとなんでもありになりそう。

 そう思って、背筋に冷たい感じがした。
 何でもありって言う事は、幽霊もありってことかな? それはさけて欲しい。
 じゃあ、どうしてわたしがトモに付いてきているのかというと……
 それはまあ、夏だし……興味があるというか……怖い物見たさというか。
 それにトモといると不思議体験が出来ることが多いし……
 まあ、それ以外にもほっとけないって言うか……
 とにかく、そういうこと。
 
 
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