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二章
第二章~Chapter 2~爆発音?
「え?」
 佐々神(ささがみ)(あずさ)は固まった。
 状況が見えない。今までの話からしてそこに繋がる要素はなかったはず……。
「え? じゃないわよ。とにかくやるの。ハイ、準備して」
 手をパンパンと叩きながら佐々神達を部屋から追い出す。
 よく理解はできないが、佐々神達はそれに従う。
「訓練つっても魔術自体使えないんだけどなぁ」
 佐々神がぼそっと言うとカトレアが反応した。
「魔術が使えない人間なんて存在しない。居たとしても死にかけてる病人くらいよ」
 佐々神はため息をつき部屋を出た。

 佐々神達は真白で巨大な訓練所にいた。扉は二つしかない。その二つしかない扉すらも真白だ。
 佐々神、梓、カトレアの三名は部屋の調度中心辺りにいた。
「じゃあ、始めるわよ。まず、魔法陣の書き方から始めるわ」
 カトレアが突然話し始めた。
「いや、待て待て。俺は魔術が使えないんだ。やっても無駄だろ」
 佐々神は諦めたように言う。
「そんなはずないわ。『魔術の原理』では、誰しも魔力を持っていて変換の方法さえ学べば誰にでも扱えるって書いてあるの。どんなに魔力が少ない人でも煙草に火くらい付けられるわ。まあ、ほとんどの人達がここに分類されるんだけどねぇ」
 なぜか残念そうに言う。
「でも、佐々神君は魔力量で言えば上級魔術師(the world)のアタシと殆ど変らないくらいあるし……まあ、梓ちゃんは話にならないけどね」
 少しため息をつく。
 梓はそれに反応し、
「えぇぇ? そんなに少ないんですか?」
 カトレアはまたため息をつく。
「逆よ、逆。あり過ぎるの。おそらく(しょう)君と変わらないくらいにね」
 いつの間にか佐々神は考え込んでいた。
 それに気づきカトレアは声をかける。
「どうしたの?」
「いや、どうして魔力があるとかないとか分かるのかなぁって思っただけだ」
 カトレアは微笑む。
「佐々神君は面白いトコに気づくわねぇ」
 そう言って説明を加えていく。
「例えば……」
 カトレアはポケットからリモコンのようなものを取り出し、一つのボタンを押す。同時に部屋中に爆発音が響き渡った。
「うぉお。な、なんだよ」
 佐々神はビックリして二、三歩ほど下がる。
 梓はきゃあと悲鳴を上げてうずくまっている。
「あはははぁ」
 カトレアはムカつく笑い声を上げている。
「ごめんごめん。で、話の続きなんだけど今の音何かわかった?」
 カトレアは少し涙目になりながらさっきの話に戻す。
「ん? なんか爆発した音だったような……」
 佐々神は迷っていた。確かに爆発した音だったがそれは実際に爆発したのかそれとも録音された音だったのか区別が付かなかった。佐々神には突然壁から爆音が聞こえたようにしか聞こえなかった。
「詳しくは分からないわよね? これがさっき佐々神君が言ってた疑問なの」
 カトレアはポケットにリモコンを仕舞、話を続ける。
「今の音は隣の部屋に仕掛けた耐久テスト用の爆弾なの。さっきの部屋から続いてたんだけど、新しく出来たからテストしてたの。いやぁ、成功成功♪」と、綺麗な金髪の頭を書きながら笑っている。
 佐々神は気づかなかったがあの部屋には扉があったらしい。
「でも、爆発物を取り扱うプロだったら大まかに検討が付くの。爆弾と言ってもいろいろある。ダイナマイトやニトロ爆弾やC4爆弾、アタシでも聞いたことない爆弾なんていくらでもある。それでも大まかだけど分かるのはなんでだと思う?」
 カトレアは嬉しそうに問いかける。
 佐々神が答える。
「慣れてるから? 聞き慣れてるからじゃないか?」
 佐々神は答えを導き出す。
「そう、慣れてるからなの。魔術も慣れていれば魔力をどれくらい持っているか分かる。佐々神君が分からないのは、幻器に魔力を注入はしているけど、実際に魔力の変換をしたことないからだと思うの。梓ちゃんは使ったことないから当然♪」
 梓は首を傾げている。よくわからないらしい。梓にとってさっきの爆発音に驚きすぎて他のことに気が回らないらしい。
「あ。また説明ばっかりになったじゃないの。説明なんかどうでもいいから訓練始めるわよ訓練」
 そう言って、黒い紙と白いパステルを取り出した。
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