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異常気象発生?
o メイドさんとご主人様
ど-70. 蒸し・無視・むし?


「旦那様」


「な、なんだ!?」


「虫でございます」


「…は?」


「ですから虫でございます、旦那様」


「…詳しく説明を」


「はい。先月より続いておりました日照りの際に空に浮かぶ緑豊かなこの大地を発見したらしく、大量の虫たちが接近しつつあります。このままですと被害は甚大なものになるかと。早急に何らかの対策を、旦那様」


「対策と、そう言われてもなぁ…。そもそもどんな虫だ。種類は?数は?」


「はい、カポエツォの花が好物のエツォトラの幼虫がおよそ千。その後続にマイラルカの葉が主食のマラーカが二千程でございます」


「おい、それって…」


「はい、お察しの通り。どちらも旦那様がお育てになられております。そして彼らが到達した時の被害は例え旦那様と言えどもご想像どおりでございましょう」


「なっ!?」


「旦那様、ご対策を」


「当然だ!!そうだな、まず第一陣には火を焚いて、その煙を運ぶようにエツォトラの幼虫に向けて風を送れ。あいつらは煙が嫌いだからな、これで半分くらいか。残りも水素の結界を張って結界を張ってその冷気を向ければ堕ちるはずだ。零気にも弱かったはずだからな。それでも仮に残る根性のある奴がいたなら……まぁ、それは受け入れてやれ」


「了解いたしました、旦那様。ではそのように。して第二陣、マラーカの方はいかがなさいますか?」


「ああ。続いてマラーカの二千の方だが、あいつらって確か夜行性だったよな?」


「はい。そして今は夜ですので、彼らにとって今は絶好の活動時間になりますね」


「だな。て事はだ、火焚き、あれをマラーカが向かってくる方向一面にするようにしておけ。一面の火の明かりがあれば二千とは言っても奴らはそれほど脅威じゃないはずだ」


「了解いたしました。ですが旦那様、僭越ながら宜しいでしょうか?」


「何だ?」


「エツォトラとマイラルカをたたき落としたとして、いかがなさるおつもりですか?旦那様の優しさは理解しているつもりでございますが、飢餓で苦しんでいる虫たちをただ叩き落とすだけでは他への被害が移ってしまうだけなのではありませんか?」


「まあ、そうなんだが…だからってどうする訳にもいかないだろ?自然の淘汰って事なら俺がとやかく言う訳にも行かねえし」


「いっその事旦那様の花壇――」


「却下だっ!!」


「まだ言い終えておりません」


「とにかく、それだけは、たとえ何があっても、却下だ。取り敢えずはさっき言った対策をするように魔道部の奴らに通達しておけ」


「はい、分かりました。ですが旦那様?」


「なんだよ、まだ何かあるのか?」


「いえ、しかしながら旦那様の提案にご意見申し上げさせていただきますと、魔道部の方々よりも私が行った方が早いのでは?」


「ん…、あぁ、いや」


「?」


「その間にお前にはやってもらう事がある」


「やる事、でございますか?」


「ああ。この地方一帯にしばらくの間、雨を降らせろ」


「雨、でございますか」


「そうだ。ちなみに泣き言は聞かない。やってみろ、じゃない。必ずやれ」


「――」


「返答はどうした?」


「――……了解でございます、旦那様。旦那様の命とあらばこの私、必ずやご期待にお応えいたしましょう」







「……それと、無理だけはするな。いいな?」


「……えぇ、はい。それは勿論の事――私の、お優しい旦那様」



本日の一口メモ〜

虫の名前とか、ちょっと混乱するかも?
…まぁ、単に虫ですよって覚えるだけで十分ですよ。もう二度と出てきませんから。


旦那様の今日の格言
「大切なものは見失わない事だ」

メイドさんの今日の戯言
「旦那様のお心遣い、痛み入ります」


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