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行動開始?
o 女の子とご主人様と神狩りと
 OC-1. 一人目
「あ、ちょいとそこ行くおねいさん」

「はい?」



軽い呼び声に何とはなしに立ち止まり、彼女はそちらを見た。



そこにいたのはへらへらとした笑みを浮かべた取り立て特徴のない男と、赤い髪と瞳が印象的な幼女と言っていい程の幼い女の子。

二人の繋がれた手からは兄妹と言うよりも犯罪者臭さが漂ってくるのは何故だろうか?



旅人風の二人を見て、冒険者か何かかな、と当たりをつける。

その割には荷物や武器の類を何も持っていない――そもそも手ぶらである――のは奇妙な感じもするが、それを敢えて聞こうとする程の興味もなかった。



恐らく何処か、この街の宿か何かの場所でも尋ねたいのだろう。



「はい、どうかしましたか?」

「ちょいと聞きたい事があるんだけどいいか?」

「ええ――ああ、宿屋ならあちらの東通の方へ行けば、」

「あ、いや、そうじゃない」

「あら? それならギルドですか? ギルドなら」

「や、ギルドでもないんだ」

「それなら武器――」

「そういうのじゃない。ちょいとお嬢さん、キミに聞きたい事があってな」

「私に聞きたい事、ですか?」

「ああ」

「……何でしょう?」

「実は、だな……」

「は、はい。……?」

「彼氏とかっていますか!?」

「……はぁ、彼氏、ですか?」

「そうそう、おねいさん、独り身? それとも良いヒトとか――」



「……(じー)」



「あ、あのぉ……」

「……はい、何でしょう、お嬢さん」

「そっちの子、凄いじっと見てません?」

「ははは、ナンノコトカナー?」

「えっと?」

「……は、はは」

「……」



「……(じー)」



「――ご免っ、ついいつもの癖で。もうしないから機嫌直してっアルア!!」

「……(じー)」

「ははっ、俺が大好きなのはアルーシア一人だけだよっ」

「……(じー)」

「ふっ、何を言うかなっ。アルアの可愛さは世界一さっ!」

「……一番は女神様」

「女神チガウ。アレは違う」

「違う。女神様一番、最高」

「何を言う、アルアッ! ヤツに洗脳されるな! それは間違いなく悪魔の誘いだ!!」

「……!!(ぶんぶんぶんっ」



「あー、その、私何だかお邪魔みたいですし、お暇させてもらいますね?」



「やっ、ちょいまち、おねいさんっ」

「……な、なんですか? と言うよりもそっちの子、放っておいても良いんですか?」

「アルアは……」



「女神様が一番っ」



「ちょっと今、頭が残念なことになってるからしばらく時間の居た後でじっくりと話し合う事にする」

「は、はぁ……」

「それよりも今は――ちょいとおねいさんに用事、かな?」

「な、何でしょうか……?」

「そんなにびくつかなくても……ほら、何も怖くないよー? 俺、怖いこと何もしないよー?」

「……何と言いますか、凄く危ないヒトに見えます、あなた」

「そんなバカなっ!!」

「……こうして見えると一見間抜けで、でも――」

「……ま、いいや。先に用事を済ませる事にするか」

「? さっきから言ってますけど、私に何の用、」

「うん、まあ隠れてるみたいなんだけどさ、俺を騙せるとでも思ってる?」

「隠れる? 騙す? 何の事を……誰かと間違っていませんか?」

「いいや、間違ってない」

「――?」



「――ヤツに言付けて置け、【冥了】。今から潰しに行く、大体な、俺の許可なくあいつに手ぇ出してるんじゃねえよ」



「……え? みょうりょ、何の事か、」

「うん、分からないよなー? おねいさんは関係ないもんなー? まあちょいと、悪いモノに憑かれてるって事なんだけど、残念だよー」

「え? えっと、……」

「じゃあおねいさん、ちょいとご免よ――」

「何、――ッッ!?」



「ばぁぁか、逃がさねえよ、」



≪Assassinate――寡黙にして暗く、殺れ≫





「……【冥了】も、まだまだ面倒だな。これで何体目だ、始末したのは」



◇◆◇



「ふぅ」

「……(じー)」

「アルア、しー、な?」

「……しー?」

「今の事は秘密、って事。分かった?」

「……、はい」

「うん」

「……(じー)」

「? どうかしたのか、アルア?」

「……そのヒト」

「そのヒト? ああ、このおねいさん?」

「……(こくん)」

「んー、まあ、お持ち帰り?」

「……」

「女の子一人、ゲットだZE☆」

「……(じー)」

「ふはははは、何も見てない気付かない~。……アルア、止めて、そんな目で俺を見ないでっ」

「……(じー)」

・・・・・・と言う訳で一人拉致。
……あれ、何でこんな事になってるんだろ?


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