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ちりん、ちりん
o メイドさん+幼女とご主人様
ど-149. 鈴の音



「うむ?」


「どうした、シャトゥ?」


「音が聞こえた」


「音?」


「うむ。耳に残る良い音でした」


「俺は別に聞こえなかったけどな」


「…!また聞こえた」


「またって事は聞き違いじゃなさそうだな。今回も俺には聞こえなかったけど」


「我はレムと違い嘘など吐かない」


「別にシャトゥを疑ってるわけじゃない。それに身体能力的に言えば俺には聞こえなくてシャトゥに聞こえる音ってのはあるからな」


「うむ。我は役立たずにレムとは違うのです」


「いや、得意気なところ悪いけど俺もその気になれば聞く事は出来るぞ。面倒だからしないけどな」


「…ぬか喜びでした。レムめ、我を掃けた?」


「どういう意味だ、それは?俺は別に何も掃いてない。それと今のところは多分“謀った?”が正解だぞ、シャトゥ。ちなみに別に謀ってもいないからな?」


「うむ?…また聞こえました。何度聞いてもいい音です」


「…んっ、今度のは微かに俺にも聞こえたな。これは…鈴の音か」


「スズの根?」


「ちなみにシャトゥ、別に鈴は植物じゃないぞ。…まぁスズの花ってのは確かにあるけどな」


「うむ?」


「良く分かってないか。鈴ってのはな、中空の金属内に小さな金属球を入れたものだ。判り易く実物なんかが手ごろなところにあるといいんだけどな。……しかし、心なしか聞き覚えのある音のような気が?」


「ではこれの事?」


「ああ、何だシャトゥ、自分で持ってるんじゃないか」


「うむ、今朝方に母様から預かりました」


「…ん?どこかで見た事のある様な鈴だな?」


「だからちゃんと大事にポケットの中にしまい込んでおいたの」


「あぁ、じゃあそこから聞こえて来てたのか」


「?我はちゃんと大事にポケットの中にしまいました」


「ああ、だからその鈴が鳴ってた、と俺は言ってるんだが?」


「ちゃんと大事にしまったの」


「ああ、解ってるって。てかシャトゥ、ポケットの中にしまいこんだくらいじゃお前が動いてりゃ鈴は鳴るぞ?」


「…そうなの?」


「ああ、現に…ちょっともう一度鈴をポケットにしまってからジャンプしてみな?」


「うむ?………とうっ」


「………見えなくなったな。つか、シャトゥの奴、いったいどこまでジャンプしたんだ?」


「――…ただいま帰りました、レム」


「ああ、お帰り、シャトゥ」


「今、鈴の音が聞こえた」


「だろ?」


「ところでレム、ひとついいですか?」


「ん?どうした?…そう言えばこころなし顔が青い気もするけど、何か悪いことでもあった、………」


「そう言えば母様が決してこの鈴を鳴らしてはいけない、と言ってたのを思い出した」


「俺も今その鈴をどこで見たのか思い出した。それ、あいつが前に作ったマジックアイテムの一つで名前が、『魅惑の鈴』」


「そう言えばそのような事も母様言ってた」


「確か効果が『一度その音を聞いた全てのヒトを虜にして、軽い暗示状態に陥らせる』じゃなかったか?…シャトゥ、大丈夫か?」


「うむ?」


「…まぁ、大丈夫か。そう言えばそもそもシャトゥは“ヒト”じゃないもんな」


「うむ。でもレムはヒトですか?」


「ああ、そりゃ当然俺はヒトで――」


「もう一つ思いだした。今の我に任務はレムにこの鈴の音を聞かせる事でした」


「――まて、シャトゥ、早まるな。何も言うなよ?ヘタすると俺があり得ない事を信じたり…」


「うむ、やはり母様は偉大です!…で、よかったかな?」


「……ソウデス。彼女ハトテモ立派デス」


「レム?どうかした?」


「イエ、問題アリマセン」


「そう。ならいい」


「ハイ」


「じゃ、レム。我はもう行きます。レムも達者で余生を過ごして下さい?」


「ハイ。偉大ナ“母様”ニモ宜しく――………はっ!?今俺は一体何を…」


シャトゥのジャンプ、記録……100mくらい?
人間じゃねぇ……て、正真正銘、シャトゥはヒトじゃないですけど(汗)

メイドさんの秘密七具道具(不定期掲載)
其の参
『天上の鈴』
天井の鈴、ではない。
ちりちり鳴らしてたら眠くなる。でも、ヒトに頼みごとをする時なんて便利だぞっ!


旦那様の今日の格言
「自分をしっかり保て」

女神さまの本日のぼやき
「我はおねむの時間です」


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