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一休み、ふぅと一服、どうですか?

harem!〜カオス煮、いっちょ上がり!〜
作:nyao



ど-13. 戦争





「また戦争、か…」


「人の世はいつも同じ事を繰り返し続けるばかりでありますね」


「また、そんな歳を感じさせるよぅ――」


「史実に基づき発言したに過ぎません」


「………」


「――旦那様?」


「あ、ああ。ソウダネ」


「ええ、そうですとも。私は史実に基づき発言をしているだけで御座います。戦争は何より愚かしい行為では御座いますが、その葛藤を軽く上回る利益を易々と得る事が出来る最も本能に近い経済手段である事は明白な事で御座います。だから彼らは戦争を、殺戮を繰り返します」


「全く、世界はこうも愛と希望に溢れてるって言うのにどうしていがみ合いなんて起こすかね?」


「彼らにはそれと同等、もしくはそれ以上の憎しみと失望、嘲笑が有るが故に、でございます、旦那様」


「ま、だよな」


「はい」


「どっちの国が勝とうが、これでまた難民、強いては奴隷が増えるって訳か」


「…結局のところ旦那様の関心はそちらに向かわれるのでしょうか?」


「まぁ、そうだな。戦争なんて俺にどうこうできるはずもないし、精々出来るのは事後の救済措置くらいのものか、って訳よ」


「救済措置、ですか?」


「何か不満があるのか?」


「はい、ございます。“隷属の刻印”の刻まれた方々を旦那様が買い漁りになられるのは単に御自分の夢、いえ妄想を叶えるためのみの動機であるのは誰の目を取っても明白な事。それを優しい言語で覆い隠し偽善に見せ掛けるのは如何なものかと存じます。少なくとも、私はそのような戯れは好みません」


「ズバっと言うな、おい」


「私の言い分に何か御指摘があられるようでしたらどうぞ、お構いなく申して下さいます様。予め申し上げておきますが、一切の罵詈雑言を私は受け付けません」


「先ず、確かに奴隷を買い漁るのは純粋に俺の選り好みによるわけだが俺だって幾分かはあいつ等に良かれと思ってやってる部分だってあるんだぞ?」


「………」


「それにっ、偽善って言うな、偽善って」


「さて、それでは私は仕事に参ります」


「って、おい。ちゃんと聞けよっ!?」


「旦那様」


「何だよ?」


「私は旦那様の愚痴を黙って受け入れられるような寛大な気紛れは持ち合わせていないと、先ほど申し上げたはずですが?いえ、確かに旦那様より遥かに広い心の持主の私ではありますが、ただ今の旦那様の御口になさった内容には価値が御座いません。故に、聞いてはおりましたが私が返すような言葉の一切は御座いません。ただ旦那様がお望みになられるのでしたらこうお返しいたしましょう――彼女等の笑みは本物であり、ただそれだけです」


「……、お前はまた、んな事を平然と……よく言うよ」


「ご褒めに与り恐悦至極、頬を染めてありがとうございますと感謝と恥じらいの意を申し上げます」


「微塵も染まってねえよ」


「それは残念」


「………」


「………」


「…それで、まだ何か用があるのか?ま、想像はつくけどな」


「流石は私の旦那様です。そしてそれが理解できているのでしたらどうかお許しをお願いいたします。私に少々の休暇を――」


「駄目」


「…やはり駄目ですか」


「ああ、駄目」


「旦那様は相も変わらず酷いお方ですね」


「どうせお前の事だから人助けに行く気だろうけど…助けられるんなら一人でも多く助けたい?それこそ偽善だ」


「本当に、酷いお方」


「如何とでも言え。別に知り合いがいるわけでもなし、生き物が全滅するほど酷い戦争なわけでもない。全体から見れば精々が小競り合いだろ。俺たちには関係ない。巻き込まれた奴らは運が悪かった、ただそれだけだ。それにちっぽけな俺には如何する事もできねえよ。お前が態々危険な目に会いにいく必要はもっとねぇ」


「……、では旦那様。休暇はお許しになられないようですので私は私のやるべき事を行いに戻ろうと思います。今度こそ失礼させて頂いてよろしいでしょうか?」


「お前、変なこと考えてないよな?」


「変な事、とは一体どのような事でしょうか、旦那様?」


「んなの決まって、っ!?」


「んっ」


「〜〜っ」


「…ふぅ」


「おま…」


「こほん……失礼致しました」


「いきなりキスするなよ、つかそれはまだいいとして今している如何にも汚物に触れてしまったと言わんばかりの口の拭い方は何だ、と俺は問いたい。そんな事するくらいなら初めからキスなんてする……、っ?」


「旦那様は大変お疲れのご様子。休息を十分に取る事をお勧めいたします」


「てめ、舌入れてたと、思った…ら……、くす、り……」


「はて、何の事で……、その様子ではもう聞いておられませんね。では、御ゆるりとお休みなさいますよう、旦那様」


「………」


「それと今なら聞いていないでしょうから一つだけ訂正させていただきます。私は助けられる者を助けたいと、そのような事は些細も思ってはおりません。ただ旦那様が、一つでも多くを失ってしまった時にお見せになられるお顔を私が見たくない、その様なこれこそ自己満足と自己欺瞞に満ちた理由故の事なのですよ、旦那様」


「………」


「それでは、行ってまいります、旦那様」


「………………………………、行ったか。しかし…ったく、あいつも相変わらずだよなぁ。毎回同じ手でいい加減俺も対抗策ぐらい用意してるって気付かないものかね、本当。変なところで純粋な奴だよな」




本日の一口メモ〜

『“隷属の刻印”の解放について』
1. 主人の承認による刻印解除
2. 圧倒的な力による強制的な破壊
3. 正式なプロセスを経た術式の分解
以上三つが通常の刻印の解除方法です。
ただし2. は実行すれば先ず器が耐えきれなくなる=死、なので開放とはちょっと違うかも?
…と、前振りはここまでにして、さて問題です。本メイドさんは実は奴隷の解放を行ったりしています。さて、1〜3のどの方法を用いて行っているでしょうか?
答えは次回を待て!

てな事で意味ないカウントダウン 残り1











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