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シャルマーサ・・・料理部長の奴隷の女の子。あらゆる食材をさばくのが好きな子、とも言う。

タコはデビルフィッシュ?
o メイドさんとご主人様
ど-79. イカにも、イカではない
「何気ない事のさ、マイルールってあると思うんだよね」


「はい、確かにそうでございますね、旦那様」


「で、さ。俺としてはこれはいかがなものかって思うのだけど?」


「…これ、とは?」


「ゃ、だからコレ。というよりもうねうね動くこの物体は何ですかー!!」


「何と言われましても。サカルタより取り寄せました、通称七本腕の悪魔『ツィートル』でございますが、旦那様もご存じでありましょう?」


「確かに。確かに知ってるけどな。おれとしてはどうして起きたっばっかりの目の前にこんな気味の悪いものが視界一面を占めてたのかって事を言ってるのだが」


「ソレは大変申し訳ございませんでした。先ほどより調理場よりツィートルが逃げ出したとの報が入りましたので探索を行っていたのですが、まさか旦那様のお部屋に侵入しているとは」


「お前が先導したって事は……ははっ、流石にないよな?」


「はい、ございませんとも。いざという時の対策の為に“隷属の刻印”を刻まれた方々のお部屋方向には向かわないようにツィートルの苦手な砂糖を撒いてはおきましたが。ツィートルはあのような外見で御座いますからね、流石に見慣れていない方々、特に女性であるのならばなおさら、極力お見せするのを避けた方が宜しいかと思いまして」


「おいまて」


「はい、何でございましょうか旦那様。いえ、ご褒めいただくほどの事ではございません。私としましても至極当然の事をした次第にございますので」


「いやそれは置いておいて、だ。奴隷たちへ向かう道を封鎖したら必然的に俺の部屋に来るしかないじゃねぇか」


「はい。そうですが、それが何か?それと予め申し上げておきますが、苦情は聞き流しますので悪しからず」


「聞き流すんじゃない!!結局はお前が俺の部屋以外に来れないようにしたからツィートルがきたんじゃないかっ!?」


「そうとも言います」


「そうとしか言わねえよ!後な、知らない間に俺の枕にツィートルの好物のはずの海花の香りが漂っていたのですが!?」


「そうですか。それはご不幸な事です」


「不幸、じゃない。あ、なにかいい匂いかも…って昨日は思ってたけど、よくよく考えたら海花だと?しかもタイミングよくツィートルなんてものが館の中にいるしっ。これで俺はお前を疑わないで誰を疑えって言うんだよ?」


「哀しい事にございます。海花の香りの件にしましては旦那様の為を思えばこそ。海花と言えば香料としても最上位に位置するものですし、旦那様も好んでおられましたので…」


「そりゃ、確かに好きな匂いではあるが…」


「そしてツィートルに関しましては料理部長のシャルマーサ様がどうしてもと仰られたので用意しましたまでの事。此度の事は全くのぐー―……」


「いや待て何故そこで急に黙る?つい今しがたまで俺はそれなら仕方ないかな?なんて思ってたのだが、今の一瞬で全てが吹き飛んだぞ?」


「で、ある今だからこそ、ヒトを疑う事しか知らぬ旦那様にヒトを信じられるようになる一言を贈呈いたしましょう――計算通り?」


「この世界に救いはないのかー!!」


「…そこまで仰られずとも」


「言うさ、言うとも言わずもがなっ。俺はアレを――ツィートルを食べモノだなんて絶っっっっ対、認めないからなっ!!」












「と、仰られながらも……好物の癖に」



本日の一口メモ〜

海花って言うのは香料の一種ですね、多分?
ツィートルって言うのはイカみたいなものだとお考えください。うねうねの、ぐちゃぐちゃ?


旦那様の今日の格言
「ツィートル、別名海の悪魔と呼ばれている“魚”だ」

メイドさんの今日の戯言
「旦那様、別称愛の狩人とご自分で……御労しや」


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