復讐の果てに(1/1)縦書き表示RDF


この話は全8話完結予定です
復讐の果てに
作:遼太郎



1話‥孤独


『老若男女問わず一族もろとも皆殺しにしろ!!』

城内に
男の声が響き渡った…

俺は暗闇の森の中を
走り続けていた…
泣く事も許されない…
暫らく走り続けた…。

『菊丸…さぁゆくのだ!!お前は死んではならん…』
母は最後に俺を抱き締め
そして扉を閉めた…

父も母も皆…死んでしまったのだろうか…。

俺が一体
何をしたと言うのか…
神はこんな仕打ちをするものなのか…。

俺は神など信じない…。

いつの日か必ず…。

俺は心にそう誓い
暗闇の森の中を走り続けた

翌日…
町は騒がしかった…。

『おい聞いたかよ!?劉塵りゅうじんの軍勢が
もうこの辺りまで迫って来ているらしいぜ!!』

『聞いたよ…既に城が一つ落とされたらしいな、一族は皆殺しだとさ』

『ひでぇ事しやがるよな…血も涙もねぇ…』

『仕方ないさ…こういう世の中なんだから…。

菊丸は森を抜け山中を彷徨っていた…

疲労と寒さで睡魔が襲ってきた、今眠れば母や父に
会えるかもしれないと思った…。

徐々に意識が遠くなる…

そして菊丸の意識は完全に途絶えた…。

菊丸は目が覚めた…
死んではいなかった。

『よう、起きたか坊主。
あんなとこに寝てちゃ死んじまうぞ。』
そこにいたのは太い眉毛にでかい鼻、唇は分厚く体格はがっしりとした大男だった。ボロボロの衣服を身につけ腰には刀をぶら下げているいかにも盗賊や山賊といった部類の人間だろう…。

『坊主腹減ってるだろ
これでも食え。
それで歳はいくつだ?』
大男は俺に握り飯を渡すと歳を聞いてきた。

『12…。』
俺は素っ気なく答えた。

生きていく為には
どうすればいいのか…。

俺は暫らくこの男と生活を供にした…。

どうやら俺が死んだ息子に似ているらしい…。

男の名は玄五郎と言い
思ったとおり盗賊団の首領だった。

俺はずっと玄五郎と行動を供にした、ある時町に略奪しに行きその時初めて人を斬った…。

友達もできた…
五歳年上の内太だ…
盗賊団の中で一番強かった内太に剣術を教わった

二年後…事件が起きた。
とある盗賊団に
俺達の仲間が惨殺された…俺と内太は二人だけで
盗賊団のアジトに向かっていた…。

その盗賊団は各地の町や村で略奪や人殺しを毎日のように繰り返していた。

そのうえ女や子供をさらい散々弄んだ後、殺すか
高く売り払う…。

俺達の仲間は見るも無残な殺され方だった…。

殺された仲間と内太は親友だったらしい…。

惨殺されたと聞いた時
俺は内太から凄まじい殺気を感じた。

『菊丸…お前は無理はするなよ…俺が守ってやる。
今日はお前の初陣だ。』
アジトへと向かう道中
内太は俺にそう言うと
俺の頭をポンっと叩き笑った…。

盗賊団のアジトは森の奥深くにあった…。

俺達はその洞窟に入っていった…。

隠れる場所は無さそうだ…俺達は暗やみの中奥へと進んだ…。

すると向こうから人影が現われた…人影は手に光る物を持っている…。

俺は急いで刀を抜こうとしたがそれよりも一瞬早く
内太は駆け出していた。
俺が足早に内太に近づいた時には既に内太の足元には死体が二つ転がっていた。

内太は死体に刺さった刀を引き抜くと無言で再び歩き始めた…。

内太は殺気立っていた。

やがて奥の方からゾロゾロと人影がやってくる…
そいつらも手に光る物をもっていた。

『菊丸…俺との稽古を思い出せ、そうすれば奴ら何ぞ恐くも何とも無くなる』そう言うと内太は洞窟内に響き渡るような凄まじい叫び声を上げながら切り掛かっていった。

俺も刀を抜き後に続いた…目も慣れてきた相手の顔もはっきりと分かる。

内太に気を取られている奴の背後から襲い掛かった。
『ぐぁっ…』
俺は刀を男の背中に突き刺した、刀は男の背中を貫通した。

俺は捻りながら刀を引き抜きもう一度背中を突き刺した。

『ガ…ガキがぁ…』
男はそう言いながら地面に崩れ落ち動かなくなった。
『このクソガキゃぁ!!』背後から奇声を発して襲い掛かってくる奴がいた。

俺は振り下ろされた刀を
刀で防いだ、だが男は馬鹿力でグイグイと刀は顔に迫ってくる。

俺は勢い良く男の股間を蹴りあげその勢いで男の鳩尾辺りに刀を突き刺した。

刀は急所を貫き男は背中から崩れ落ち絶命した。

俺は刀を引き抜いた後
内太の方を見た。

内太はやはり強かった…。二人に囲まれている状態で内太は右足で思い切り男を蹴飛ばし素早く反対側にいる男の心臓を突き刺し振り向きざまに蹴り飛ばした男の首を跳ねた

見事と言うしかなかった。
残りは盗賊団の首領か…。

『クソガキなんぞに…』
盗賊団の首領は内太に警戒していてなかなか動こうとしない。

『お前達に仲間が殺された責任は取ってもらう』
内太は淡々とそう答えた。

『クソガキ何ぞに…
負けものかぁ!!』
盗賊団の首領は内太に襲い掛かった。

内太は攻撃を軽々て避け
盗賊団の首領の足に刀を突き刺した…。
『ぐあっ…』
盗賊団の頭は苦痛に顔を歪めた。

『死で償え…』
内太はそう言うと勢い良く盗賊団の頭の首を跳ねた。

俺は内太の強さを改めて
肌で感じた。














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