人物一覧
はじめに
この人物一覧は随分適当に作ってあります。なぜなら、「キャラの紹介は作中で全てした」というのが新月のスタンスだからです。ですから説明不足だったり、キャラによって随分扱いが違ったり、そもそも抜けているキャラがいたり、ということがあると思います。それでもいい、という方だけ読んでください。
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第一話初登場人物
イスト・ヴァーレ
整った目鼻立ちをしているが、取り立てて美形というわけではない。だが悪戯っぽい光を放つ眼は彼の容貌以上に人の目を惹きつけ、彼の存在を無視できないものにしている。彼の身長よりも少し大きいくらいの長さで、先端の歪曲した部分にはところどころ金属のコーティングがなされている杖「光彩の杖」を持っている。「アバサ・ロット」の名を受け継ぐ魔道具職人である。
言わずと知れた主人公。万人受けはしない性格。変人。変人。変人。大切なことなので三回言いました。
リリーゼ・ラクラシア
愛称リー。ラクラシア家の末娘。17歳。
ディグス・ラクラシア
ラクラシア家現当主。47歳。開明的な人物として知られる。
クロード・ラクラシア
ラクラシア家の次男。22歳。自衛騎士団に所属し、五つある大隊の一つを率いる。
ジュトラース・ラクラシア
ラクラシア家の長男。25歳。父親の右腕として政治畑でその手腕を発揮する。
ジーニアス・クレオ
32歳。男。くすんだ蜂蜜色の髪を肩の辺りまで伸ばしている。体の線は細く一見して優男であるが、あいにくと彼の真価は首から上に由来するものである。レニムスケート商会を率いる若き首領。
ベルウィック・デルトゥード
300年ほど前にヴェンツブルグがある地方で反乱を指揮した人物。彼の下で働いた三人が後に三家の初代当主となった。
フランシスコ・メーデー
聖銀の製法を発見した人物
ネリア・ミュレット
クロノワの母。美人ではあるが、イスト曰く「薄い人」。バイエルトの街の郊外で小さなハーブ農園を営んでいた。オーヴァとイストの師弟を冬の間泊める代わりに、息子に海を見せてやってほしいとお願いした。
クロノワ・ミュレット(後、クロノワ・アルジャーク)
アルジャーク皇帝ベルトロワの次男。彼自身は自分が皇帝の血筋にあることを十五まで知らずに生活していたが、母が他界したことで自身の出生を知る。
イストとは友人関係でとある約束を交わした。乱世の中で次第に頭角を現していき、後にアルジャーク帝国の皇帝となる。
オーヴァ・ベルセリウス
イストの師匠。変人。変人。超変人。
ロゼット爺さん
バイエルトの街に住む博識なお爺さん。様々なことを知っており、街の知恵袋と言える。勉強を教えている子どもたちに、自分のことを「老師」と呼ばせて楽しんでいる。
第二話初登場人物
ベルトロワ・アルジャーク
アルジャーク皇帝。57歳。
レヴィナス・アルジャーク
ベルトロワ・アルジャークの長子。27歳。絶世の美貌で知られる。自身の美貌に絶対の自信を持つ。決して無能ではないが、関心のない事柄を軽視するきらいがある。
皇后
アルジャーク帝国の皇后。最後までこの人に名前付けなかったなぁ………。
アールヴェルツェ・ハーストレイト
アルジャークの将。壮年に差し掛かっているが、衰えの兆候さえ見せない。優れた用兵家であり、また剣術にも秀でている。クロノワを早くから評価していた。
グレイス・キーア
アルジャークの女騎士。実は苦労性。
ウォルト・ガバリエリ
ダーヴェス砦を預かっている将。忠臣として知られる。
ラーゴスタ・モントルム
モントルム王
ストラトス・シュメイル
28歳。若輩ながら大使として外交の最前線に立つ秀才である。が、やる気を見せたがらない性格のためか、あるいは若輩者へのやっかみか、彼が赴任したのはアルジャークにとって格下の小国であるモントルムであった。仕事に熱心な性質ではない。少なくともそう見せている。
アレクセイ・ガンドール
壮年を超えようかという年齢だが未だその眼光は衰えを知らぬ。常勝無敗を誇り、その輝かしい軍歴はモントルム方面軍を実質的に動かしているアールヴェルツェをも凌ぐといわれている。まさにアルジャーク軍にとって至宝とも言うべき武将である。
エルグ・コークス
オムージュの将軍。
コルグス・オムージュ
オムージュ国王。主君としては凡庸だが建築家としての才能を持つ。
アーデルハイト・オムージュ
コルグス・オムージュの一人娘で十九歳。美姫として周辺各国に知られており、コルグスの一人娘でなければあるいは既にどこかに嫁いでいたかもしれない。
アッゼン・ウロンジ
独立都市ヴェンツブルクの自衛騎士団騎士団長。一兵卒から、いわば「叩き上げ」で騎士団長まで上り詰めた人物で、それゆえに騎士団員や都市の住民からも信頼が厚い。大柄な体格と豪胆な気性ゆえに万事に大雑把と思われがちだが、細かい心配りを忘れない人物。
第三話初登場人物
アズリア・クリーク
母子家庭で育つ。母は若い頃に貴族の屋敷で下働きをしており、そこで御手つきになって彼女を身ごもった。アズリアは自身の出生についてある程度知っているが、父親に当たる貴族の名前と家名は知らない。
カンタルク王立士官学校魔導科を首席で卒業する。
クレア・クリーク
アズリアの母親。
ビスマルク・フォン(F)・ヴァーダー
アズリアの父親にあたる人物で魔導卿と呼ばれている。爵位は侯爵。ヴァーダー侯爵家は代々カンタルク王国の魔導士を統率する立場にあり、そのため当主も優秀な魔導士であることが求められている。
ノラ・F・ヴァーダー
ビスマルク・F・ヴァーダーの妻。プライドが高い。フロイトロースが障害児であったため、第二子も障害児となることを恐れ、産めないでいる。もし、二人目も障害児だった場合、彼女自身にも欠陥があると周囲に思われることを恐れているからだ。
フロイトロース・F・ヴァーダー
ビスマルクとノラの子供。アズリアの腹違いの弟にあたる。生まれつき足が不自由なため魔導士になることは絶望的で、そのため母親であるノラには疎まれている。ヴァーダー家の領地にある屋敷で生活している。
ウォーゲン・グリフォード
大柄な初老の老人。顔には年相応のしわが刻まれているが、体には十分すぎる生気が満ちている。声にも張りがあり、老人特有のかすれた声ではない。
役職は「大将軍」。役職的にはもう一つ上に「軍事総監」という役職があるが、これは軍隊と言う組織全体をすべる役職であり、「大将軍」は数々の戦場を監督する総司令官とも言うべき存在。
実は甘党。
アウフ・ヘーベン・カンタルク
カンタルク王国国王。現在は病床にある。ミドルネームに母方の姓(彼の場合はヘーベン)を名乗るのが、カンタルク王家のしきたりとなっている。
オルドナス・バスティエ
アルジャークの歴史を編纂する官僚で、かつて彼の史学の教師を務めていた。名門帝国学術院を卒業。彼の家は代々役人を数多く輩出しており、そういう意味では名家と言える。ただし、あまり有名とは言いがたい。クロノワに請われて独立都市ヴェンツブルグの執政官となる。
幕間Ⅰ初登場人物
レスカ・リーサル
優れた鍛造の技術を持つ鍛冶師。結婚を機に独立した。イストの友人?
ルーシェ・リーサル
レスカの幼馴染にして奥さん。
キルシュ・リーサル
レスカの妹。細工師。
ジノ・リーサル
レスカとキルシュの父親。レスカの鍛冶師の師匠。
第四話初登場人物
ニーナ・ミザリ
パートームに住んでいる娘。魔道具職人を目指しているが、現状それは難しそう。生まれた時に「貴族の愛妾になる」と占い師に告げられている。イストに弟子入りする。
ガノス・ミザリ
ニーナの父。
シーヴァ・オズワルド
アルテンシア同盟の将軍。役職はパルスブルグ要塞司令官及び要塞常備軍司令官。
後にアルテンシア半島を統一し、アルテンシア統一王国の初代国王となる。
ヴェート・エフニート
三人いるシーヴァの副将の一人。
ウルリック
エムゾー族の族長。ゼゼトの民としては小柄。
メーヴェ
ウルリックの娘
ガビアル
トルドナ族の族長の息子。巨躯。
フィリオ・マルキス
クロノワと同じくオルドナスの教え子であり、その縁で友人として付き合ってきた。同年代の友人がほとんどいないクロノワにとっては貴重な存在である。現在は主席秘書としてクロノワを支えている。
カイゼル・ファラー
工房「エバン・リゲルト」の職人。元々は「ドワーフの穴倉」でニーナの祖父の弟子であり修行していたが、引き抜かれた。
トレイズ・サンドル
商家の三男坊。ヘイゼルの弟子。宝石店でイストともめた三人組の一人。
第五話初登場人物
ゲゼル・シャフト・カンタルク
アウフ・ヘーベンの嫡子。虚栄心が強い。女好きで、アズリアに目をつけていたがウォーゲンの手前、手が出せなかったという裏設定が。
シミオン・ポルトール
ポルトールの第一王子。
コステア・フォン・アポストル
公爵。文官派閥の筆頭。
ミラベル・ポルトール
コステアの妹。シミオンの妻。
マルト・ポルトール
シミオンの息子。
ランスロー・フォン・ティルニア
子爵。コステアの三男。ティルニア伯爵家の婿養子となる。
割と個人主義で、自分と自分の周りにいる人以外は結構どうでもいい。幼い頃から権力闘争を目の当たりにしており、そういう世界に嫌気が差している。カルティエがいなければ世捨て人になっていたかもしれない。
ミクロージュ・フォン・ティルニア
伯爵。元々は軍閥貴族だが、ここ最近は派閥内での発言力が低下してきていた。そこを軍閥貴族を切り崩したいコステアに誘われ、彼の三男を婿養子とし、その派閥に入った。
カルティエ・フォン・ティルニア
ランスローの嫁さん。おっとり系美人だが、実は結構活発な女性。
ラザール・ポルトール
ポルトールの第二王子。軍閥貴族の支持を得る。
エンドレ・フォン・ラディアント
公爵。軍閥貴族の筆頭。
ウィクリフ・フォン・ハバナ
ウォーゲン・グリフォードの副官の一人。貴族だが気さくな人柄で、アズリアにも良くしている。
テオドール
ティルニア伯爵家の執事。
イエルガ・フォン・シーザス
ティルニア軍の将軍。大まかな指示はランスローが出しているが、実際に軍を動かしているのは彼である。ミドルネームが示すとおり貴族であるが、譜代の土地を持たない。
ザルゼス・ポルトール
ポルトールの国王。シミオンの父。
エルトラド・フォン・ジッツェール
王都近衛軍司令官。爵位は伯爵。忠臣としてザルゼスから信頼されていた。
モイジュ・フォン・ハルゲンド
ウォーゲンの副官。
第六話初登場人物。
シゼラ・ギダルティ
考古学者。シーヴァがパトロン。
ジルド・レイド
魔導士ギルドのライセンスを持つ、凄腕の剣士。
エルストハージ・メイスン
アルジャーク帝国宰相。
ラシアート・シェルパ
アルジャーク帝国外務大臣。
ローデリッヒ・イラニール
アルジャーク帝国軍務大臣。
エルネタード・カレナリア
カレナリア国王
イグナーツ・プラダニト
カレナリアの将軍
ベニアム・エルドゥナス
カレナリアの将軍
レイシェル・クルーディ
アルジャークの若手将軍。
イトラ・ヨクテエル
アルジャークの若手将軍
テオヌジオ・ベツァイ
教会の枢密院を構成する七人の枢機卿の一人。枢密院で唯一といっていい敬虔な信者。
カリュージス・ヴァーカリー
教会の枢密院を構成する七人の枢機卿の一人。彼の家系は代々神殿(神子)と御霊送りの祭壇の警備を担当している。
第七話初登場人物。
ヨハネス
先代の神子。
マリア・クライン
当代の神子。
ララ・ルー・クライン
マリアの養女にして後継者。
オルギン・ノーム
キャラバン隊の隊長にしてオリヴィアの養父。十年前、まだ個人の行商人だった頃、盗賊の襲撃を生き延びたオリヴィアを助け、その後養女にした。
オリヴィア・ノーム
オルギンの養女。イストと同じ孤児院にいたが、そこで盗賊の襲撃を受ける。その時顔に火傷を負い、右目を失う。その火傷を気にして髪の毛を伸ばし右目を隠している。
コンクリフト・クルクマス
キャラバン隊の隊員。キャラバン隊に入ったのは商人になって自分の店を持ちたかったからではなく、単に実家を継いで農家になるのが嫌だったから。最近はリスクの少ない商談なら任されるようになってきた。オリヴィアに淡い恋心を抱く。
白
歴代のアバサ・ロットの一人である、セシリアナ・ロックベルが造り上げた魔道人形だにゃ~。
例のギャグがやりたくて出しました。
グラシアス・ボルカ
枢密院を構成する七人の枢機卿の一人。俗物
第八話初登場人物
フェレンス・テムサニス
テムサニス国王ジルモンドの嫡子。第一王子。大人しい性格。
ルーウェン公
フェレンスの義父。
イセリア・テムサニス
フェレンスの妻。ルーウェン公の娘。
エルセベート・テムサニス
テムサニスの王妃
ゼノス・テムサニス
テムサニスの第二王子。母であるマルシェナは田舎貴族の娘で、王宮に侍女として上がっていたときにジルモンドのお手付きになった。そのせいかエルセベートなどからは冷たい目で見られていた。同じような状況から飛躍したクロノワと自分を重ねている。
カベルネス候
ゼノスを担ぐ貴族。ルーウェン公とはライバル。
ウスベヌ伯
ゼノスを担ぐ貴族。
マルシェナ
ゼノスの母。
カルヴァン・クグニス
アルジャークの将軍。アレクセイの一番弟子。
ギルニア・フーキス
テムサニス軍の将軍。
ノルワント子爵
ゼノスの側についた貴族。後に裏切る。
ガマラヤ・ロン
シラクサの代表を務めるロン家の当主。
アベリアヌ公
シーヴァに協力した五人の領主の一人。統一王国の公爵位を授けられる。ちなみに最年長。
ガーベラント公
シーヴァに協力した五人の領主の一人。統一王国の公爵位を授けられる。
ウェンディス公
シーヴァに協力した五人の領主の一人。統一王国の公爵位を授けられる。
リオネス公
シーヴァに協力した五人の領主の一人。統一王国の公爵位を授けられる。
イルシスク公
シーヴァに協力した五人の領主の一人。統一王国の公爵位を授けられる。
エラウド・オルレアン
オルレアン国王。
ブッシェル・フォン・ギーレス
オルレアンの将軍。伯爵。
カストール・フォン・オルデン
オルレアンの宰相。侯爵。
マルヴェス・フォン・ソルロバ
カンタルクの将軍。
幕間Ⅲ初登場人物
マリアンヌ
ルティスの商館の長たる総館長の娘。ルティスの至宝とたたえられる美貌。
ジロム・リーサル
レスカとルーシェの子供。
第九話初登場人物
エルカノ・オークリッド
シラクサ艦隊提督。アルジャーク人。
エバン・ライザック
エルカノの部下。テムサニス人。
ルシアス・カント
グラシアス・ボルカに代わる新たな枢機卿。主戦派。
セロン
ガラス工房「紫雲」の主。ガラスの魔道具素材を開発するべく奮闘中。隠す気もなく愛妻家。
翡翠
セロンの娘。胡弓の名手。
紫翠
ヒスイの弟。ガラス職人として確かな腕を持っているが、そのせいか思考が硬直しがち。イストにさんざんバカにされる。
シャロン
ヒスイとシスイの母。セロンの妻。
第十話初登場人物
アヌベリアス・サンタ・シチリアナ
サンタ・シチリアナ王国の国王。
シルヴィア・サンタ・シチリアナ
サンタ・シチリアナ王国の王女。アヌベリアスの娘。聖女に祭り上げられる。
ファウゼン伯爵
ラキサニアの貴族。
外伝初登場人物
華翠
イストとヒスイの娘。卵形の整った顔立ちに、勝気の強そうなつり目。癖のない黒くて長い髪の毛は、後ろでまとめてポニーテールにしてある。白くて決めの細かい肌には、何もしていないと言うのにシミ一つない。片づけが嫌い。決して出来ないわけではない。裏設定として、胡弓が絶望的に下手。
蒼翡
イストとヒスイの息子。カスイの弟。身長は一六〇センチ弱。柔和な顔立ちと細い身体のせいで気弱な性格に思われがちだが、実際には随分と図太い性格をしている。勢いだけで生きる姉に振り回される、苦労性の弟。
琥珀
イストとヒスイの娘。カスイとソウヒの妹。後に胡弓の名手になる、という設定だけある。きっと姉の才能も受け継いだんだ……。
クラニス
ジルドの寝込みを襲い、見事に仕留める(意訳)。