エピソード17 セックス アンド ザ シティー アントニオ編
アントニオ。メキシコ人。ジャズ・ラテンドラマー。
アントニオは私のコンガの先生(パナマ人)の親友だった。
彼は、メキシコ人には珍しく、背が高く、黒髪で、アメリカで言う「イケメン」の王道。
そして、ラテンジャズの世界では、そのドラムの腕で、多くのプレーヤーから一目おかれる
トッププレーヤーの一人だった。
そして、さらに、メキシコ人には珍しく、ちゃんとしていた。
ちゃんとする、とは
時間を守ったり、
約束を守ったり、
予定をたてたり、
仕事をさぼらない。
プラス
それでいて、ラティーノ特有の、「女性を超お姫様扱い」するワザも持っていた。
そんな、完璧な人っているの?って、思うかもしれないけど、いた。
さらに彼は、思慮深かった。
色んなことを、沢山話したけど、彼は、とても、深かった。
彼に言われて、「はっ」とした言葉を、2つ覚えている。
パーカッション(コンガ)を習っていた私に、アントニオが言った。
If you do one thing so well, your ego tends to grow so big,
1つの事をすごく上手にできるようになってくると、自分のエゴがどんどん大きくなってね、
I am afraid to start a new thing like learning to play the congas.
だから、今からコンガを学ぶとか、新しいことをするのが 怖くなっちゃうんだよね。
Because I know I would be so irritated.
だって、たぶん、すごくイライラしちゃうと思うんだ。うまくいかないことに。
そう言って、彼は、「新しいことを学んでいる」私をほめたが、
私は、そういう、人間の「小さい」ところ、や自分の中のエゴを素直に認められる彼が
とても好きだった。
そして、もう1つアントニオが言っていた言葉。
You know why we are attracted to each other so much?
なんで僕たちがお互いに、超惹かれるのかわかる?
If you know a person could do what you like so well,
自分が大好きなことを、超かっこよくできる人がいると、
You can’t help attracted to that person.
その人に惹かれざるをえない、よね?
私はその言葉に、超「はっ」とした。
そういえば、私、いつも、ドラマーとかパーカッショニストに惹かれてるかも?
なんか、自分のパターンが見えた気がした。笑。←遅い。
そして、アントニオと私は、とても深いところで惹かれあったけど、
やっぱり、うまくいかなかった。
本当につきなみで、ごめんなさい、って感じだけど、お互いツアーでNYにいないことが多かったし
お互い寂しがりだったし、「すれ違い」が重なって自然消滅した。
今でも、また性懲りもなく、私がドラマーやパーカッショニストに惹かれたとき、アントニオの言葉を思い出す。笑。
あと、彼が言っていた、ego tends to grow so big (エゴが超巨大化)にならないように、
今でも、新しいことを恐れずにやっていきたいと思う。
ネット小説ランキング>恋愛シリアス部門>「がんとNY」に投票
りずむKの小説を読んだら、是非!あなたの一票を投じてください。めちゃめちゃはげみになります!