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le freak 作者:やましたよしのぶ
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011

011

A工場とB工場がある。両方ともZ社の製品を生産するライセンスを
持っている。両社はライバルみたいな間柄だ。

ある日、C社という工場ラインシステムを開発している会社の
営業がA社を訪れる。なんでも現状の1,5倍の作業効率を
達成できるという新しいシステムを売り込みにきたのだ。

A社は喜んでそれを買い、それはたしかに効率を上げ、一時的に
業績を伸ばした。関連会社からの信頼を獲得した。
コンピューターに打ち込まれたプログラムが職人的な
作業をすべて請け負った。何人かの少々頑固で職人肌な
オペレーターは嫌な顔をしたが、多くの人は楽になったと
喜んだ。ボーナスはいつもより多くなっていた。

その成功例をきっかけに、C社はB社にも当然売り込む。
このところ苦戦していたし、多くの残業を余儀なくされ、
社員から不満の声が上がっていた。ライバル会社の真似を
するのは気が進まないが、そんなことは言っていられない。
時代はどんどん変わるのだ。

C社はさらに開発を進めて、より洗練されたシステムをB社に
売った。業績は目に見えて上がった。

A社は復活したB社に怯えた。社員の給料を上げてしまったし、
今また、業績を落とすことは出来ない。

A社はラインの簡略化を図り、一人一人の作業効率を管理し、
さらに注文に即対応する為にラインの24時間化を計画し、
交代勤務制を有無言わさず実行した。

B社は頑固な職人肌オペレーターを少しずつ解雇した。
難しいことはコンピューターがやってくれる。あとは
安い人件費で雇えるものを派遣すればよい。文句をいわずに
やってくれる人が一番だ。作業自体は単純でだれでも
1週間教えれば出来る。

C社は新しいシステムを開発するたびにそれをうまく両社に売り込んだ。
さらに両社に強力なライバルが現れた。中国にあるG社だ。
日本では絶対不可能な安い人件費を誇る会社だ。とても太刀打ち出来ない。

そうして、両社の従業員は多くの残業を余儀なくされ、土曜日も
出勤し、睡眠時間は不定期で、近頃はボーナスも減り、
不規則な労働によるミスも多発し、いついなくなるかわからない
期間雇用社員を抱え、文句を言えばさらに給料の安い関連下請け会社に
飛ばされ、多くの従業員が怯えることとなる。要するにこれは競争なのだ。
ずっとこの単純作業を繰り返した40代以上の作業員に
あんまり良い転職先など無い。
現状になんとかごまかしながらしがみ付くほか無い。彼らは
まだ幼き子供をしっかり養育しなくてはならない。壮大なマジック
でも起こらないかぎりそこから抜け出せない。せいぜい宝くじが
当たるのを夢見る位しかない。そこで生き抜いていくタフな
肉体をなんとか維持するするしかない。でも彼らは想像以上にタフで
基本的に人に親切な人だ。これ以上タフな労働を求めるならば、
工場主は本格的な作業用ロボットが現れるのを待つほか無い。

そうして夜は明け、朝が来て、夕方が来て、夜になっても人々は働く。
深夜のコンビニエンスストアーが賑わう。カラスが生ゴミをあさっている。
時々、猫と残飯の奪い合いをしている。いかれた車の窓から
ゴミが投げられる。複雑な社会だ。


012

この文章は誰の為にもならない話しだ。小説ではない。
日記でも無い。ただの文だ。

ただ、この文は私が書きたくって書いた文だ。
誰にも見せない。おそらくきっと。たぶん。


もう一度言う。これはただの文だ。


小説と呼びたいなら、そうしてもいい。

でも私は認めない。私に許可をもらいに来ないで戴きたい。


013

私が作曲をはじめたのは15歳の頃だ。高校の時、
今思えば貴重な夏休みを時給550円のアルバイトで
過ごし、夏中、たいして美味くも無い料理を出す
レストランで稼いだお金を音楽機材につぎ込んだ。
当時それは何十万もするものだった。

20年経った今、それは一台のパソコンにしっかりと
見事に収まった。値段もかなり安い。時代は変わる。

そういうわけで、今はパソコンだけで作曲している。
アルバイトは結構楽しんでやっていた。学校よりかは
なにかしら学ぶとこがある。ただ、夏休みは遊ぶべきだと
ふと思うこともある。


014

独学で作曲を始めた。

はじめは最初の音をドにするかファにするかで1週間ぐらい
悩んだ。あほみたいだけど、当時は真剣に考えてた。

その後に私はコードをひたすら覚えた。

どうして私が作曲し、編曲出来るようになったのかははっきりと
思い出せない。時々どうして自分は曲が作れるのだろう?
と思うことがある。私の記憶は肝心なところが消えている。


015

彼女の話によると、私の前世は日本人で1941年に
空軍に属していて、広い太平洋のどこかに沈んだそうだ。
なにかしらの操縦ミスにより自爆したらしい。

「ちょっと間抜けなところもあったけど、良い人だった」

と彼女は言った。

「自分の飛行機嫌いはそこからきてるのかな?」


彼女は首を振って言った。

「違う、彼は自ら志願してパイロットになったし
ただ、空に浮かんでる分には純粋に楽しんでた。」

「ただ、あなたが想像しているよりももっと複雑な
感情を心にしまったまま海に落ちたの」

「飛行機はただの飛行機なのよ」

? 

「もしかして自分はその複雑な感情を引き継いでるのかな?」

彼女は私を見つめる。

「もしかしてね、今はなんとも言えない 私にもわからない」

「あなたはこの世の中の重大な人物のひとりなのよ」

「重要?」

彼女はそれ以上なにも言わなかった。秘密だ。


016

前世なんて信じたくないけど、彼女の言うことを疑える理由がない。
彼女は多くの人間が信じられないようなことをことなげもなくやる。
完全にトリックもなんもないマジックを目にしたし、
なんというか信じる以外に方法がない。そうしないことには
この結婚生活はうまくいかない。もちろん夫婦の間には
マジック抜きで、いろいろと障害が起こることもあるだろうけど、
今のところ仲良くやっている。それになかなか魔女を奥さんに
するという事は人には言えないけど、良い。なってみないとわからない。

でも、前世があるとなると来世も認めなくってはいけない。
まだ彼女の口から天国だとか地獄だとかの言葉がない分救われるけど、
また死んでからどこかの国で人生いちから始めるのかと思うと
ちょっとうんざりする。例えば飢餓がある国とかにまた生まれたら
やだなーとか思う。考えてもしょうがないことだけど。

今、そんな心配をしても意味の無いことだけど、、
私はちょっと心配しすぎるところがある。無限ループだ。


017

双子の娘がいる。現在5歳でマコとミコという名前だ。私が名づけた。
奥さんは36歳でミカという名前だ。彼女の母が名づけた。
黒猫がいる。マミという名前だ。彼女が名づけた。

これが私の家族だ。

私以外は全員女性で魔法使いだ。そんなのってない。
猫でさえ魔法使いなのに、、

というわけで私は日々少しずつ、ささやかな修行をすることになる。
正直なところそんなに熱心でもない。3人と一匹の魔法使いがいれば
それでもう十分だ。必要なし。


018

魔女にも苦手なものはある。彼女は納豆が嫌いだし、
娘たちはピーマンが嫌いだ。私も納豆は嫌いだから
我が家の食卓に納豆は出てこないけど、ピーマンと
なるとちょっとした騒ぎとなる。でもなんだか
そういう時、私のような人間はなんだかほのぼのとした気分になる。

むすめたちはかわいい。単純に。


019

遠い遠い未来の話001

科学は完全なDNA解析を終え、生態学、哲学、宗教学を洗練させる。
ある程度の自然現象を科学の力でコントロールできるようになる。
反重力、クリーンなフリーエネルギー、昔のような貨幣経済は終了しており、
人々には無条件で土地が与えられる。昔あった国という単位は
この未来に当てはめるとすると家族になる。農業技術の発展が
家族単位での自立を可能にしたのだ。衣食住という人間の必須事項は
無条件で与えられる。それ以上の事をするのはあなたの
アイディア次第だ。そういうことは昔とまったく変わらない。
いまだに野球の試合も行われている。相変わらず横浜は雨ばかりだ。
いつになったら閉開式の屋根を付けた球場をつくるんだろう?


人類は生きることが可能な星を見つける。何万年もかけて築き上げてきた知識を使って、
その星に文明を創るのだ。まずは小さな微生物から育て、海を作り、緑を作り、
動物を作る。我々はDNA技術を駆使してある日、この星で一番機能的に優れている
動物を選び、改造する。そうして彼らに火のおこし方や、道具の作り方などを教える。

ある日、地球からあるマジシャンが壮大なイリュージョンのしかけを
持ってやってくる。

マジシャンはマジックを存分に披露する。人々は驚ろく。
マジシャンはまずは私の言うことを信じさせることに
全力を傾けた。人々に争いの無い正しい人の生き方の根源的な
思想を吹き込む。いわゆる神の誕生だ。人々は信仰した。

必要と判断されれば有能な人物を探し出し、科学の発展の為のヒントを
さりげなく教えた。しかし、文化というものを正常に伝えることが
こんなに大変なものだとは思わなかった。想像以上だった。

他の星からも移住者が来た。彼らはまた違った思想の持ち主だった。
我々が育てたところに勝手に入ってきて、まだ力の無い人々を支配した。
労働力を必要としていたのだ。マジシャンは有能な人間にリーダーを命じ、
あらゆる手段を講じて壮大なマジックを起こし、人々を団結し、奴隷労働から逃れさせた。

人々になにかを起こさせる為にはなにかを強く信じさせなくては
ならない。情報を操作し、象徴的な出来事を強引に作らないといけない。

しかし、世の中が完全に団結するということはありえ無い。
人類が文明を起こして以来一度も無い。
綺麗に人々をひとつにまとめ上げようと努力した人間は
ひと時、それは成功したように思えても必ず終わりが来る。

むしろ、人々とはそういうものなんだ。みんな違うんだ、
という漠然とした認識を持ち、直感を働かせた方が
うまくいくのかもしれない。自由にやらせた方がいいのかもしれない。
まだまだわからないことはたくさんある。

我々はこのようにして、歴史の再現を星ごと観察する学問をつくる。
この未来においては、一番興味深い学問であり、一番視聴率の高い
TV番組でもある。しかし月旅行なら今は手軽にいけるけど、その星に
いくのは選ばれた学者とかじゃないと許可されない。危険なのだ。



以上、これは私の軽はずみな想像話だ。もちろんこんな話なら
いくらでも出来る。


020

遠い遠い未来の話002(仮定)

まず魔女に市民権が与えられる。
教育のひとつとして魔女修行が行われる。

今で言う超能力のようなものだ。空中浮遊、遠隔操作、
物体移動などは基本的な能力だ。だれでも出来るような
教育システムが確立される。さらに高いレベルにもいける。


しかし、まず先に個人とはなんだろう?
ある個人とある個人を分けるものとはなんだろう?
ある個人とある個人を分けるものが崩壊したら、
人が肉体を持って生きる意味があるのだろうか?

人の心理がすべての人に読まれるとするならば、
プライバシーは消滅する。人に読まれたくない心の動きを
簡単に読まれたら人はどういう心になるのだろう?


情報の質としてはこれは完璧だ。完全な情報をだれもが
得ることが出来る。嘘がない。だれも嘘をつけない。

人類は肉体を捨てるのか? それとも心というものを共有していく
思想を持つことは可能なのだろうか?

欲望とか、恋愛とか、セックスとか、嫉妬とか、あらゆる
感情は無くなってしまうのか?

欲望が存在するとしたら、争いごとは絶えず、結局
お互いに殺しあうことになるのではないか?

それとも、今現在では考えられないほどの高級な思想が
きちんと存在して、それなりにうまくやっているのだろうか?

セックスは完全にフリーな状態となるのか?
それとも私の想像が単にネガティブなだけなのだろうか?

言葉はあまり必要なくなるのかもしれない。文字もいらないのかもしれない。

ちょっとわからない、魔女が市民権を得る条件とはなんだろう?
魔女とは少数の人だけが持つ特殊な人たちで、なにかの重要な役目をはたし、
基本的に方法論を伝授することは固く禁じられるのだろうか?

それとも魔女とは宿命的に秘密を守り抜く存在であった方が
よいのだろうか? 今はそれがいい。我々家族はかなり
仲良く暮らしているのだ。他の誰にも邪魔されたくない。
特殊な秘密を信頼する人と共有するということは、なかなか悪くない。


魔女が市民権を得て、教育システムが確立される。
高いレベルに達したものは、また別の次元の肉体をどこかで
与えられる。そこでは我々の想像を超える話がある。
そこではおそらく時間と空間の概念が綺麗さっぱり消えている。

のかもしれない、、、

しかしある特殊性が特殊でなくなったら
なんにしてもやっかいな問題はおこるのかもしれない。
もし、全世界の男がホモになったらどうなるのだろう?
もし、日本全国民が読売ジャイアンツを応援したらどうなるのだろう?

こういう仮定は基本的にありえない話なのだろう。ばかげた想像だ。無限ループだ。

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