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ある魔心導師と愚者の話 作者:藤一左

《遭難者の行方》編

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第十四話『崇め奉られし偶像の祟り〜承編』

「強襲をかける? 神田川殿と話し合いをした後で? どうやってだ」

 夜道を歩きながら光峰が問う。そりゃ最もな質問だが、もう少し自分で考えてみて欲しいもんだ。

「導を置きながら進んでいくことで、俺達が向こうを見つけるのは容易くなった。導を辿っていく以上は、後ろからの接近が可能、いや、それ以外には出来ん」

 そこで、と、俺は前方を見つめたまま続けた。

「第一。お前が愛野と行動していない場合。その場合は、普通に俺と同じ要領で構わない。別々に行動してたとしても、お前が先に神田川を見つけたらそのまま待機。俺が先に神田川を見つけたら、俺はそのまま神田川とちっとばっか愉快なお喋りをする。その間に追い着け」

「あい解った。して、愛野殿と行動していた場合は?」

「愛野を隠れ場所まで連れて行った後、すぐにそこから離れ、この崖のポイント付近まで来い。俺がこの崖に、人が一人落下した後、みてぇな細工をしとく。そこを観察しとけ。そうすれば俺達の動きがじきに解るから、とにかく観察して、後は、神田川弘毅を視認し次第遠くから追跡。やつが獣道へ入ったら、ずっと近くを移動してろ」

「ふむ、一応聞くが、失敗した場合は?」

「神田川弘毅が消える」

 今更確認するまでも無い。予備プランなんてものは用意しねぇし、時間もねえ。言ってしまえば実力が足りるかも解らねぇ。無い無い尽くしの人生だ。

「追跡して、どうすれば良い」

「俺と神田川が話し終えて距離を置き始めたら、いつでも飛びかかれるように準備しとけ。神田川のすぐ近くでだ。俺は神田川に悟られないように実際に距離を置く。俺が絶をしたら、お前はすぐさま飛び出して、思念体をとにかく吹き飛ばせ。神田川から遠ざけるように攻撃しろ。なんなら攻撃を受ける側でも構わない。なんとしてでも神田川から思念体を突き放せ」

「……それだけか?」

「それだけだがそれこそが重要だ。あの思念体をたかだか二十五秒で倒せるとは、俺は思わん。愛野の時より確実に強くなってるだろうしな。だから、その二十五秒を使って、時間が動いていようと思念体との戦いが見つからないような場所へ誘導する」

「了解した。貴様は何をするのだ」

「お前には完璧に隠れてもらう。神田川に察知されないなら俺にも察知されちゃいけねぇレベルでだ。だから俺はお前がどこに隠れてるかを知らない状態。俺はまず、お前がどっから飛び出して、どっちへ思念体を誘導したかを見届ける。そんでその後を追う。して、後は戦場の限定だ。半径二五メートル程度にしとくか。俺は自分が持ってる筆記用具を使って、円形の導を置く。導があれば誰もそん中に入ってこないだろうからな」

 一気に説明し過ぎたのか、愛野がさっきから着いてきていないが、構わず俺は続けた。

「人払い変わりの筆記用具を仕掛け次第、戦いに参加する。したらお前は一旦下がって、風林火山の山で結界を張れ。思念体に折角限定した戦場の外に出られたら厄介だからな」

 これで、後は成功させるだけ。作戦は以上だ。

 そして俺は歩を止める。

「愛野」

 呼びかけると、愛野は調度電灯の真下で止まった。あざとい演出の中で輝きながら、愛野は首を傾げる。

「なに?」

 一瞬、本当に問うべきか迷った。これを聞いて、返答次第では、俺はこの勝負を投げ出すかもしれない。途中で嫌になって、半端なところで半端な仕事をして、つまりは手を抜いて、わざと失敗させてしまうかもしれない。なら、最初から聞かないほうが良いのではないかと思った。

 それでも、好奇心が勝ったか、俺はその質問を投げかけた。

「お前は、神田川が本気の罪悪感を抱いていて、本気の謝罪をしてきたとしたら、許すつもりか?」

 この質問をする事に、何故恐怖を抱いたのか。それは俺には解らない。そんな恥ずかしい問いでもなかろうに、俺の胸は高鳴っていた。なにこれ、アニメの告白シーン見てる時と同じ気持ちなんですけど。

 愛野はすぐには答えなかった。電灯に当てられるのが心地好かったのか、その場でくるりと回ってみせる。もしかしたらそれは照れ隠しだったのかもしれない。照れじゃないとしても、その行動で愛野は、なんらかの感情を誤魔化したのだろう。なら、これから先、愛野が紡いだ言葉は、何かを偽った言葉だ。おそらく本心では無いのだろう。

 回ってこちらを向き直した愛野は、笑っていた。

 その笑顔はどこか



「私は、きっと――」



 どこか、悲しそうな笑顔だった。





「毛嫌うならば不毛な覚悟を。うざったがられた嫌われ者に、孤独の処罰を下せ」

 学校中の連中から寄せ集めた筆記用具達。さっき神田川には使い果たしたと言ったがアレは嘘だ。殆ど使わず、あとは神田川の導を追ってきた。使う機会すら無かった。

 その残り物達の筆記用具、全てに詠唱をかける。正確には、掴んだ泥に詠唱を掛けて、その泥を筆記用具に被せた形だが。全く別々のもんに詠唱をかけるなら、ひとつの物に詠唱を掛けてそこから間接的に広げたほうが、エネルギーの効率が良いからな。

 勿論、全てを人払いに費やしたわけではない。いくつかは残している。せっかく詠唱をかけたのに、一個も武器に使わないのはなんか勿体無いしな。

 これで、戦場が定まったらその戦場を限定すればいい。

 一仕事終えたため、すぐに光峰を追う。

 戦いが始まってまだ十秒。もう少しだけ光峰の絶は続くだろう。

 しかし、予想以上に早く、俺は光峰に追い着いてしまった。つまり、光峰があまり距離を稼げなかったという事だ。

「くそ」

 見ると、巨大なトカゲの思念体は足を上げて、木の根元で倒れる光峰を押し潰そうとしていた。状況から判断するまでも無い。光峰のほうが攻撃を食らったのだ。

 最初の一手を決めたのは光峰。強襲には成功した。

 だが、思念体の立て直しが早かった。そういう事だろう。その一撃だか二激が予想外だったからか早かったからか強かったからか、とにかく防御も出来ずに喰らったらしい光峰。風の刃で身構え、次の攻撃に備えている。回避、という選択肢が取れない程度には、すぐに動き出せない程度には強烈な一撃だったわけだ。

「行け」

 詠唱をかけた筆記用具達をいくつか、思念体へ向けて飛ばした。

 中には鋭いペンだってある。刺さる程度の攻撃力があっても罰は当たらないだろうが――残念、思念体の表面に触れ、筆記用具達は弾かれた。中には砕け散った物もある。借り物だが他人のだから気にしない。

 攻撃の効果は見られない。成る程、光峰が戦場の誘導に失敗したのも頷ける。これは諦めて、ここで戦うしか無い。とはいえ、標的を光峰から俺に移す事には成功した。

 俺は残りの筆記用具の殆どを、人払いの印にするため展開させた。いくつか残った筆記用具は宙に浮かせ、木刀を構える。

「光峰! 結界だ!」

「っつ……かたじけない!」

 ようやく動けるようになったらしい光峰は敵の後方へ回り、少しの距離を置いて膝を着き、祈るようにして何かを呟く。まぁ、詠唱だろう。

 突進してくる巨大なトカゲ。その大きさは、愛野の時の二倍と言ったところか。さっきの会話で膨らませ過ぎたかね、と、若干の後悔が込み上げてきた。少なくとも、教室に入りきるサイズでは無い。

 その突進を受けるのは流石にまずいだろう。回避出来るのならしておくべきだ。そう思って横へステップを踏んだ――が、思念体が全く同じステップを踏み、再び俺の真正面へ。

「ちぃっ!」

 早い。その巨体には見合わない動き。どうやら強襲されて気が立っているらしい。

 とはいえやつのステップは大股だ。横に回避出来ないのなら、下を通り過ぎるべきか。しゃがんで姿勢を低くし、敵の足元を見る。どこへ踏み込めば安全かを判断する。

 そして若干左へ身体を逸らしつつ一気に踏み込む。思念体の足が風を引き起こし、その風圧に身体が運ばれそうになる。頭上にはぶっくりとした腹。これに潰されないため、さらに身を低くしながら前進する。

 そしてトカゲの身体を通過し終え、最後に勢いよく尻尾が振るわれた。思念体が俺の動きを予知していたのか、それとも俺の運が悪かったのか、強烈なスイングの尻尾が目前に迫る。

 回避行動だけでは間に合わない。とはいえ筆記用具が役に立つ攻撃ではない。

 木刀を使って右へ受け流しつつ、身体は左側へ流す。手首に伝わった衝撃から、その尻尾の威力の全体像がなんとなく解った。確かに、これを喰らえば数秒は行動不能だ。それだけの重みがある。今も、少し掠っているだけで手が痺れそうだった。

 殆ど弾かれる形に近い。

 俺は走っていた威力も敵の攻撃も殺しきれないまま左へ飛び、半端な飛び方をしたせいで不本意な回転までしてしまった。着地は四つん這い。だが、ダメージは無い。

 トカゲはすぐさま切り替えした。

 ちなみにだが、基本的に思念体は物質に触れる事が出来ない。思念体が触れられる物質は、魔心導師と繋がっている物質か、もしくはなんらかの都合でその物質事態が思念体に近しい物体になっている場合。

 それでもこれらは例外だ。基本的にはやはり、思念体は物質に触れられない。例えば思念体に触れ続けているものと一繫ぎになっている地面を除けば。

 そのはずが。

 トカゲの思念体が、一本の木を薙ぎ倒した。いや、投げ飛ばした。

「!?」

 咄嗟の回避行動は、その場に倒れこむ、というものだった。格好良さ皆無だが、横倒しになった木がそのまま投げ込まれたら、この回避しか無い。横へ飛んでも意味は無く、上へ飛んだら間に合わない。だから下へ。その低さを稼ぐため倒れこむ。

 それしか無かったとはいえ、やはり失策だった。

 木が通過し、すぐ近くの木に衝突して落下する。簡単なバリケードではあるが、俺と光峰が一時的に分断された。

 慌てて身を起こすが、その時点で既に、思念体は目前だった。

 視界の全てを多い尽くす程の近距離。

 衝撃。

 一瞬だけ思考が真っ白になり、視界は黒くなる。当然だが目は開いたままだ。

 次に目に映ったのは空だった。高速で流れる、嵐の中の雲よろしく流れていく雲と太陽。それらを遮る木々。枝。葉。流れているのが自分だと気付くのに数秒を要した。吹き飛ばされたのだ。それこそ野球ボールか何かのように。

そして、その数秒の間に地面との衝突。はしかし、訪れなかった。

着地、いや、落下はした。それでも落下のダメージは無い。

「間に合ったか」

 真後ろから光峰の声。感触が背中にある。どうやら助けられたらしい。

「なんだ、役に立つじゃねぇか」

「ぬかせ。当然だ」

 交わす言葉もこれだけが限界らしい。どうやらさっき飛ばされた木の向こう側まで飛ばされたようだが、思念体も倒木を越えてこちらへ来ている。

「てめぇは右だ」

「解っている!」

 それぞれが各々の方角へ回避する。木々をすり抜けながら通過していく思念体。どうやらさっきの木だけが偶々思念体に触れられる仕様だったらしい。

 さっきと比べて余裕のある回避。衝撃波も届かない程度だ。なんていう油断は、当然だが禁物。

 思念体は、俺達の調度真ん中で急停止した。俺の目の前に、そしておそらく光峰の目の前にも、思念体の腹が見えている事だろう。

 攻撃を仕掛けるなら今か。

 なんて、思えるはずも無い。

「避けろ!」

 叫びながら、俺は後ろへ飛んだ。なおかつ身を屈め、身体を小さくする。
途端、俺の頭上に強烈な風が通過した。

 ちらりと、なんとか視線を向けると、巨大な思念体がその場で回転したようだ。その尾が、身体が、頭が、全てが武器となって鈍器どなって重機となって俺達を襲う。あまりの風圧に、飛んでいるままでは耐え切れず吹き飛ばされた。

 腐葉土の上に落ちたおかげでダメージこそ無いが、しかし、

「冗談じゃねぇぞ。なんだこりゃ」

 ぬかるんだ地面に埋まりかけた肩を持ち上げながら毒づき、すぐさま立ち上がる。

 こんなに強いなんざ聞いてない。誰かが教えてくれるもんでもないし、聞いたところで話にならない。自分の回避に必死で、自分の周りに設置していた筆記用具は残り三つだけになっていた。ラッキーなのは、その組み合わせがノリ、カッター、鋏であることか。使い方によっては、弾かれるだけじゃ終わらない。

 背負っていたリュックサックを落とし、急いで中から縁太刀を取り出す。まさか本当にここまで必要になるとは思わなかったが、刃でもなければ、あの思念体の皮膚を越えられない。

 縁太刀。縁を切る短刀。その由来も相成り、思念体に有効な刃だ。

 思念体の向こうに居る光峰も回避に成功していたらしい。立っている姿が目に入った。

 思念体は標的を光峰に移した。身体を光峰に向けて、またも突進する。俺はそれを追った。

 攻撃のチャンスをひとつでも見逃せば、反撃も出来ずに、いつしかどでかい一発を浴びて負ける。その光景がありありと浮かぶ。

 右手に木刀。左手に縁太刀の組み合わせで、尚且つ鋏やらカッターを宙に浮かせて携えている。なんだ、鋏とカッターって。もっとかっこいい絵面のもんは無かったのかよ。

 光峰は思念体の突進を、真横に倒れこむ形で回避していた。無様な避け方だが、あれくらい全力でなきゃ回避出来ん。それくらいのサイズはある。威力も桁違いだ。追い着き様に一発縁太刀を走らせたが、浅いどころか切れ込みすら入らなかった。

「はぁぁああ!?」

 滑る上で、固い皮膚。最悪だ。こと防御力に関しては、今まで戦ってきたどの思念体よりも高い。圧倒的に。

 思念体が急停止した。

 俺は止まらず、そのまま横へ走り抜けようとする。

 思念体が振り向く。さっきまでは背中だった場所に、相手の頭がある。

「……は?」

 その切り返しの有りえない速さに、足がすくんだ。

 腕というべきか、前足というべきか。ぶっくりと太ったその部位が、俺の頭上に迫る。

 足を踏ん張って、縁太刀と木刀でもって受け止める。が、受け止めるのでいっぱいいっぱいどころか、この重みは数秒も耐えられない。脱出する余裕も無い。潰されるのを待つだけの、そういう重み。

「くっ……づあ」

「させん!」

 嗚咽を上げたところで、光峰の姿が視界の隅に入った。風の刃を両手で握り、そして、トカゲの首を切り落とさんと、全力で振り下ろした。

 だが、風の刃は皮膚に滑り、出血さえもさせられない程度の傷を与えるだけで通過する。

「馬鹿な……っ」

「気を抜くな馬鹿峰!」

「なっ!?」

 俺を押さえつけている反対側の腕が、飛んでいる光峰に迫る。

 それを回避する術は光峰には無い。防御も間に合わない。

 俺は遠隔操作で操っていた筆記用具のノリを思念体の眼前に飛ばし、そこで破裂させた。

 粘り気の強い物体が目の前で泡立つ様に、思念体が怯む。驚いたような感じか、とにかく光峰への攻撃が止まり、俺を押さえつける力が弱まる。

 その隙にと、俺は横に身体を捻って抜け出し、光峰も着地を済ませた。

 二人で同じ方向へ一時避難すると、絶え絶えの呼吸で思念体のほうへ向き直した。

「学校でやってたら終わってたな」

「ああ、これほどまでとは思わなかった」

 俺達は勘違いをしていた。徹底的に手痛い勘違いだ。

 学校という場所は特殊だ。若さ故に感情は移ろいやすい。だから、学校にはそこまで危険な思念体は居ないと、そう思っていた。

 だが、それは都合の良い解釈だった。

 若さ故に、感情に対する耐性が弱い故に、その感情は一生を左右するほどに強烈なのだと。

 大人になってから負う傷と幼い頃に負う傷では、その重みが変わるという一般論を度外視していた。

 きっと先人の魔心導師の中で、このことに触れ、ちゃんと皆に留意するよう投げかけた魔心導師も居ただろう。きっと何人も居たはずで、俺はおそらく、親父に、もしくは御藍のおっさんに教えられているはずだ。こんな重大な事を教えないはずが無い。

 だが、それでも度外視していた。問題ないと、見て見ぬフリをしてきた。若い感情が弱いと誰が決めた。誰も決めていないのに。

 今度はゆっくりと、思念体が近付いて来る。

 考えろ。対処法を考えろ。

 いや、皮膚の固い敵の倒し方など相場は決まっている、ヲタクを舐めるな。ファンタジーのドラゴンの倒し方には法則がある。問題は、それをどう実行するかだ。いや、その手前。どう光峰に伝えるかだ。

 なおも近付く思念体。このまま距離が無くなるのを待つか。こちらから行くか、それとも下がるか。

 そう考えていたところで、思念体のほうが止まった。 

 まだ、攻撃するには距離がある。

 俺は眉根を寄せる。なにをする気だ。

 思念体が口を開けた。

 殆ど反射だった。反射で俺は耳を塞いでいた。

 そして。

「――――――――!」

「っつ!」

「ぐああぁあ!」

 思念体が悲鳴を上げた。その悲鳴に、その雄叫びに、その空気の振動に、頭が潰れそうになる。近くから光峰の悲鳴も聞こえた。耳を塞ぐのが間に合わなかったらしい、三半規管をやられて平衡感覚を失っているのか、片膝を着いている。

 かくいう俺も、耳を塞ぐだけでは大した防御にならず、鼓膜を刺激されてふらついているところだ。

 そうしている内に。

 いつの間にか。気付かぬ間に。

 思念体が悲鳴を止め、突進していた。

 切り返さなければ。回避か。防御を。

 防御は駄目だ。両手が今耳元にある以上は間に合わない。

 回避? 不可能だ。バランス感覚が失われている。

 避けなければ。

 とにかく横へ飛ぼうと足に力を入れる。

 不幸と言うべきか、自業自得と言うべきか、入れた力はぬかるんだ足元を抉り、滑り、横へ飛ぶ力にはならなかった。回避行動に失敗した。

 光峰は? 今どういう状況だ?

 確認する間もなく、なす術もなく、俺は、そしておそらく光峰も、思念体による突進を真正面から受けた。
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