怪人アンサー(エッセイ)
2002年のことだ。ネット上で、ある噂が流れた。怪人アンサーと言う都市伝説だ。
まず10人が集まる。そしてそれぞれの携帯電話を用意する。
10人で円になる。
そして一人目が二人目に、二人目が三人目に……と各自「同時に」電話をする。
すると、全ての電話が相手が通話状態になるために繋がらないはずである。それが何故か繋がる。そしてその相手が怪人アンサーである。
怪人アンサーは10人中9人の質問に答えてくれる。それはどのようなものでもよく、その答えも9つ全てが正しいという。
だかたった1人だけには、アンサーが逆に質問をしてくる。その質問に答えられないと液晶画面から手が伸びてきて……体の一部を奪ってしまう。
怪人アンサーは頭だけの奇形児として生まれてきてしまったため、完全な人間の形を手に入れるためにそのような行為をしているのだ。
さてこの恐怖の都市伝説だが、すぐさま広まった。静かなブームを巻き起こし、女子高生を中心に広く知れ渡り、最終的には本にも取り上げられたほどである。
だが実は怪人アンサーなどは存在しない。噂が多くのものに浸透したとき、衝撃的な事実が判明したのである。
怪人アンサーは一人の人間が噂の広まりを検証するために行った実験だったのだ。つまり「作られた」噂だったのである。
ネットを介して行われた大掛かりな実験。ネットのもつ風評能力の高さ、そして噂を簡単に信じてしまう人々の性質がとてもよく反映された事件といえる。
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