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第2部
第60話 ヴィクトリアハウス
「これは悪魔の可能性がありますね」
動画を見終わったパイモンの一言に、俺達は背筋が凍りついた。


60 ヴィクトリアハウス


「なぁ本当に?見間違いじゃないのか?」
「間違いの可能性もありますが、間違いではない可能性もあります」
「五分五分ってこと?」

次の日の放課後、嫌だと言ってしぶる光太郎を引きずって俺は学校の帰りにマンションに寄った。
マンションにはストラスが既に待機していて、皆でパソコンを覗き込んでいた。
そして動画を見終わったパイモンの決定的な一言で今に至る。

「俺、今回はついて行かないからな」

顔を青ざめさせて俺に言い放つ光太郎。
なんて奴なんだ!そんな危険な場所に親友一人で放り込むつもりか!?

「お前薄情な奴だな!」
「うるせぇ!俺は霊とかそういうのが一番苦手なんだ!」
「俺だって得意じゃねぇよ!!」

俺と光太郎の言いあいにストラスがため息をつく。

『しかし拓也、早くこの霊たちを開放してやらねば…この霊たちはもう悪霊化してしまいます』
「悪霊化?」
「もうしてんじゃね?」

チョコを食べながら険しい顔でシトリーが画面を覗き込んだ。

「この動画の投稿日、一週間以上前だろ。実際はもっと前からこういう状態だったはずだ。となると、もうこいつらは悪霊化してると見て間違いないな」
「悪霊化って何なんだよ……」

恐ろしい単語にオウム返ししかできない。

「死んだ人間の魂を無理やり下界に縛り付けるんだ。成仏したい霊たちにとっちゃ憎しみが募ってく一方だろ。その憎しみが大きくなったら悪霊になるんだ。他の人間も道連れにしようって動き出しちまうんだよ」
「何だよそれ、恐すぎるだろ」
「この件、もし悪魔だったら魂を地獄に持ってこうとはしないのか?」

疑問に思ったセーレがシトリーに問いかける。

「さぁなぁーでもボティスも言ってたろ。魂は感情が詰まってるほうがいいって。悪霊化するほどだぞ。魂の中に詰まってる憎しみは相当なもんだ。それ目当てなのかもな」
「むごいな……」

うん、本当に……きっとあの男の子は辛くて仕方ないんだろう。助けてほしいって思ってんだろう。
そう思うと、いたたまれなくなる。
でもやっぱそれ以上に恐い。
黙っていたヴアルも話に割り込んでくる。

「ねぇパイモン、この幽霊ってネクロマンシーで幽霊化したってことなの?」
「そうなるだろうな」
「それって近くに墓地とかもあるんじゃないの?ネクロマンシーが起こる場所って墓地とか相場が決まってるでしょ?」
「調べてみるか」

パイモンはパソコンでヴィクトリアハウスのことを調べだした。
昨日の俺とまったく同じ質問を光太郎がヴアルに問いかける。

「なぁ、ネクロマンシーって何なんだ?」
「死霊魔術よ。人間もよく映画とかで名前使うでしょ?ゾンビとかリッチとか」
「……ゾンビ系なの?」
「うん。ゾンビ系」
「バイオハザードかよ」

光太郎が「あはは」と、乾いた笑いを浮かべて、ソファに力なく腰掛ける。
ヴォラクがその光景を見て笑ってる。
笑い事じゃないからね。なんでお前そんなのんきでいられるんだよ。

「出ましたね」
『やはりヴアルの言う通りですか?』
「あぁ。ここは元々、1914〜1918年の第一次世界大戦によって殉職した兵士の墓場だったんだそうだ」
「世界大戦……」
「この戦争でのイギリス兵の犠牲者は91万人。だがこの墓場の兵士達は身元の確認ができない奴ばかりだそうだ。そのため、野ばらしに捨てられたという感じだな。埋めただけで、墓とわかる看板も何も置いてないらしい。政府の独断で埋めたため、この事は隠蔽され、国民の中にはこのことを知らないでいる人間が当時はほとんどだったそうだ。そして第一次世界大戦が終わり、何も知らない人間がこの墓の近くに家を建てていく。そのうち村になった。だがこの村は人が住み始めてからすぐに怪奇現象は起こってたそうだな。その中でもヴィクトリアハウスは特に有名。そういった所だろう」
「じゃあやっぱゾンビとかもいるのかしら……こわぁい」
「ヴィクトリアハウスのことを恐れて、村人達はだんだん村から離れて行き、今じゃこの辺り一帯に人は住んでいないようだ。住民は少し離れた場所に集落を作り、今に至ってるようだな」

それってめちゃくちゃ範囲広くないか?
だって屋敷にその近くの家も全部そうだって可能性あんだろ?
ちょー恐いじゃん!!!
俺が震え上がっている間にもパイモンはパソコンでヴィクトリアハウスのことを調べていく。

「パイモン、何か他にはわかったのか?」
「ヴィクトリアハウスのヴィクトリア・グレンという女性は元々は富豪の娘みたいですね」
「富豪の?」
「えぇ。彼女は1939〜1945年の第2次世界大戦でイギリス軍第12部隊3小隊隊長「タディアス・グレン」の妻らしいです。ヴィクトリア自身も父親「ファーガス・グラハム」は宝石商みたいですしね。子供も生まれて、比較的幸せな生活を送っていたみたいですね」
「そうなんだ」
「ヴィクトリアは結婚した際、例の村に夫と引っ越しているようですね。ですがその途端にタディアス・グレンが戦死、ファーガス・グラハムも事業を拡大しすぎて失脚、一気に幸せな生活とは程遠い生活になってしまいます。ファーガスも自殺。そのショックからヴィクトリアの母「マーサ・グラハム」も後を追うように亡くなっています。そして最愛の一人息子「フェリックス・グレン」も6歳という若さで謎の突然死、独り身になったヴィクトリアもその数年後に自殺しています」
「そんなんじゃ幽霊になったって言っても不思議じゃねーじゃん」

光太郎は青ざめて、鳥肌を消すように腕をさする。

「そうですね。中々に悲惨な過去を持っているようですね」
「その話だけで都市伝説作れそうだよ」

都市じゃねーけどな。

『しかしどうしましょうか?その話が本当ならば、調べに行く必要がありますね』
「夜中にな」

夜中!!??

「な、なんで夜中なの?」
「ネクロマンシーの能力が最大に活性化されるのは夜です。昼間では調べたところで何もわかりませんよ」

あ、そういや上野たちも夜中しか動かないって言ってた気がする。
ってことは夜に調べに行かなきゃ行けないってことかよ!?

「度胸試しだな」
「拓也も動画撮っとけばぁ?」

シトリーとヴォラクが俺を茶化すが、それに突っ込みを入れる気力も持たない。
だって幽霊屋敷に調べに行くなんて……

「今回はかなり範囲も広い。光太郎、お前と中谷と澪も連れて行く」
「え!!?」

突然話を振られた光太郎も声が裏返る。
ってか澪って!

「澪もってどういうことだよ!?パイモン!」
「今回は屋敷とその庭、更にその周辺の廃墟になった家もターゲットに入っています。早く事を済ませるためにも、人手は多いほうがいいですからね」
「それと澪が何の関係があるんだよ!?」
「澪はヴアルの契約者です。ヴアルが戦力になる以上、契約者の澪も連れて行きます」

だからって!

「なぁ、なんで松本さんも連れてくんだ?戦えないんだぞ。俺もだけど」

光太郎が俺の意見にフォローを入れる。(てか何気に自分も戦えないとか言うな)
パイモンはため息をつきながらも理由を説明していく。

『契約石を契約者が持っている以上、一定の距離を離れると契約石からエネルギーを供給することが不可能になります。イギリスに数時間いる可能性を考えると、澪がいないとヴアルが動けません」
「その範囲ってどれくらい?」
「そうですね……本州、と言いますか?日本の一番大きな島は。本州くらいの距離なら契約者と離れていても問題ありません」
「ヴォラクは中谷いない時、一緒にロシアに行ったぞ」
「ヴォラクは中谷との契約の期間が3ヶ月は過ぎていますね。しかもその内1ヶ月間は戦うこともしなかった。その間も契約石は契約者からエネルギーを採取し続けています。契約者に支障がきたさない程度にですが。そのエネルギーを全て自らの体内に吸収してロシアに行ったのです。だから単独で行動することができた」
「そうなのかよヴォラク?」
「まぁそういうこと。でもそのせいで契約石に溜まったエネルギー使い果たしちゃった。悪魔になってヴアルとも戦ったしね。だから今は俺も中谷いなきゃ行動できないなぁ」
「なんかごめんねぇヴォラク」
「謝るくらいなら事件起こすなよ。馬鹿女」
「馬鹿とは何よ!?馬鹿とは!」

ヴアルが突っかかっていくのを横目で流して、パイモンは俺達に振り返る。
あの時のパイモンの言葉に合点がいった。
だから溝部さんに会いに行く時、ヴォラクを連れていくのを渋ったのか……でも納得してる場合じゃない。

「納得していただけましたね?心配しなくてもヴアルがいます。澪は大丈夫でしょう」

いやいやしてないし。なんだよ大丈夫って……確信もないくせに。
パイモンは言いたいことだけ言って、またパソコンに向き直る。

「日本との時差は−9時間ですか。朝の9時以降の行動になりますね」
「学校あるから無理だぞ」
「そうですね。では今週の土曜にしましょう。その間までに英気を養っておいてください」

どうなんだよ一体……

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その事を俺は次の日に澪に打ち明けた。
澪は恐がって首を横に振ったけど、ストラスの説得もあって最終的には頷いてくれた。

「澪、恐いなら無理しなくていいんだぞ」
「平気……じゃないけど、拓也の役に立てるなら」

そんな事思わなくていいのに、そんな気使ってほしくなんかないのに。
うまく笑顔が作れてない澪に震える声で俺の気持ちを伝える。

「俺が守るから」

声が震えて、情けなくて悲しくなった。
こんな声しか出せないのに澪を守るなんて宣言して、頼りなさ過ぎる。
俺がこの声で言われたら逆に不安になっちまう。
でも守るから。
不恰好と思う。恐いと弱音を吐くと思う。情けないと思う。
でもこの気持ちは本当だから……
澪は「拓也、声震えてる」そう言いながら、また下手くそに笑う。
もっと強くならないと。漫画の主人公みたいにカッコいいことを言っても様になるようにしないと。

でも俺は漫画の主人公みたいに簡単に割り切れなくて……
いつまで経っても戦うのが恐くてストラスたちに頼ってばっかで……そのくせ、誰かが同じ目に逢うのはすごく嫌で。
いろんな事がグルグル回って、矛盾して、
澪を守らなきゃ。そう思いながらパイモンのとこで稽古しても実践で使えるようになるかはわかんなくて。
きっと本物の殺気を向けられたら、俺はいつもみたく足がすくんじまうんだ。
本当に殺される!そう思ったらまたきっと逃げ回って、でも最終的にはどうしようもなくて、がむしゃらになって。

最後にまた後悔するんだ。

考えていけば考えていくほど悪循環に陥るもので、あの子の顔が忘れられない。
俺と大して年も変わらなかったシャネル。
白い服が真っ赤に染まっていた。
救えると思ってたんだ。話し合えばわかると思ってたんだ。

「拓也?」

澪の言葉にハッとする。
澪は無理やり笑顔を作っていた。

「あたし大丈夫だからね」

その言葉が嬉しくて悲しかった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「え?お化け屋敷に?」
「なんだお前、あいつらから聞いてなかったのか?」

その日、部活がミーティングだけだった俺は剣の稽古がてらにマンションに寄っていた。
休憩している時にお化け屋敷の話をヴォラクから聞いた。
知らないと答えたら、シトリーが少しビックリしたように顔を上げる。

「うん。聞いてなかった。ってかお化け屋敷ってあそこだろ?あの動画の」
「おう。よく知ってんな」
「友達が言ってたからさ。ふーん……俺、霊って苦手なんだよなー」
「それ拓也も言ってたよ」

ヴォラクが笑いながらポテトをバリバリと食べる。
そりゃお化けが得意って奴はいねーだろ。

「そんで中谷は土曜いけるよね?多分朝の9時以降に行くんだって」
「あぁ行けるっちゃ行ける」
「決まり!まぁ部活あっても休ませる気だったからね」

強引だなぁ……まぁいいけど。

「あー俺も今回は役に立てるかなぁ」
「雑魚くらいなら1匹くらい倒せるかもよ」

1匹かい。まぁ倒せるだけいいよな。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『拓也、もう眠りなさい。明日は早いですよ』

金曜日、ベッドの上でストラスが眠そうに声をかける。
今の時刻は夜の2時、そう言われるのも当然だ。

「わかってるよ。でも恐いよな。お化け屋敷とか……」
『心配せずとも我々もいます。安心を』
「澪はどうすんだろ」
『澪にはヴアルがついています。大丈夫でしょう』

ストラスはそう言ったけど、俺は心配で眠れなかった。
あと数時間後、眠らなきゃ、起きれなかったらどうしよう。
でも俺ってすごい。その後の記憶まったくないんだからさ。
ストラスに叩き起こされるまで、俺は眠りから覚めることはなかった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『まったく……一体いつまで寝るつもりだったのですか?』

左からストラスの呆れた声が聞こえる。
横で一緒に走って言える澪は何も言わずに、少しだけ笑みを浮かべてその光景を眺めていた。
その言葉に言い返せない俺は、黙ってマンションまで走っていた。
今日も外は寒い。
雪は降ってないけど、それでも気温は最高が6度って言ってた。
こんな中、しかも夜にお化け屋敷に行くとか体の芯まで冷えそうだよ。

マンションには全員揃っていて俺達が最後だった。竹刀を持って光太郎が笑う。

「おせーよ拓也」
「悪い。寝坊した」
「緊張感ねーなぁ」

セーレはもうジェダイトを待機させていた。
でも今回は大人数らしくいっぺんには運べないらしい。

『この大人数は一度には無理だから、二回に分けて連れてくよ』

俺とストラス、パイモンとヴォラク、中谷は先にジェダイトに跨った。
セーレの掛け声でジェダイトは空に舞い上がる。
もう数分で幽霊屋敷に着く。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ここがそうなの……か?」

ジェダイトから降りた俺は当たりを見渡す。
なんかめちゃくちゃ恐いんですけど!
老朽化した家が立ち並んで、蔦が家に張り付いている。
刈られていない雑草は生い茂り、こんな夜の中では街頭のないこの場所ではまっすぐ歩くことさえ難しい。

『じゃあ俺は光太郎たちを連れてくるから』

セーレはそう言って、ジェダイトと共に上空に舞い上がる。
あいつも大変だな。

10分後、光太郎たちも辿り着き、本格的に村の中に入ることにした。
しかしパイモンがそれを止めた。

「今回かなりの範囲になる。4つに分かれるか」
「4つって?」
「1つは主、あなたと私達。2つ目は光太郎とシトリー、3つ目は中谷とヴォラク、最後に澪とヴアルです。場所もそれぞれ別々の場所を調べましょう」

ちょ……澪とヴアル2人って危なくないか!?
そんな中、中谷の大声で視線が中谷に向く。

「無理だ!ヴォラクと一緒とかマジでこえーよ!見た目も子供で頭脳も子供だぞ!?誰か1人は俺よりもガタイいい奴いないとしがみつく相手もいねーよ!」
「それどういう意味だよコラ!」

ヴォラクが中谷の足を蹴りつける。

「あの……あたしも2人っきりは恐い、です……」
「そーよー。か弱い女の子2人で行かすつもり!?」
「澪はともかく、お前はか弱くないだろう」
「何ですって!?パイモンもう1回言ってみなさいよ!」

でも確かに澪は危ないよな。ヴアルだって悪魔だけど女の子だしさ。

「中谷はともかく、やっぱ澪はあぶねーよ。2人で行かすのってさ」
「しかし調べたい所もちょうど4か所ありますし……」
「澪もヴアルも女の子だぞ?危険な目には逢わしたくないじゃんか」
「だよねー!拓也かっこいい!」
「えー池上ー俺もフォローしろよー。俺はかよわい男の子だぞー」

ヴアルが足元に飛びついてくる。俺はよろめきながらもパイモンに頼み込んだ。
中谷はあえて無視(笑)

「わかりました。じゃあ澪、お前は中谷と一緒に行け。それでいいだろ」

いいんだろうけど何だか違う気がする……
案の定中谷がまた反発した。

「俺は池上か広瀬と行きたいんだよー!シトリーとかセーレがいるからなんか安心じゃん!」
「あたしもできれば大人の人が一緒のほうが……」
「澪ちゃん!なら俺と一緒に行ってもいいんだぜー♪」

シトリーが澪に腕を伸ばす。

「駄目だ。お前ほど当てにならない奴はいない。澪、中谷、ヴォラクにしがみついとけ。見た目に頼りなくても力は十分だ」
「……わかりました」
「なんで俺がこんなに言われなきゃなんないのさ」

ヴォラクがブーブー言ってる。
でも本当に大丈夫なのか?

『心配要りませんよ。ヴォラクもヴアルも強いですから』

ストラスが小声で安心させようとするが、いまいち安心できない。
澪は俺が守りたいのに……

「とりあえず3つに分かれたな。俺たちが調べる場所は4つ。墓場、それから集会所、村の広場、最後にヴィクトリアハウス。墓場は光太郎、シトリーお前達で頼む」
「頑張るよ」
「一番嫌な場所指名してきたなオメー」
「村の広場と集会所は中谷と澪、お前達だ」
「は、はい」
「墓場じゃないだけましか……」
「ヴィクトリアハウスは俺達が行こう。主、明かりを頼みますよ」
「あ、うん」

パイモンは懐中電灯を中谷に投げる。

「懐中電灯?」
「光太郎はちゃんと持ってきていた。お前は持ってないだろう」
「あ、松本さんは?」
「あたしも持ってないの。ごめんね」
「じゃあこれ借りるよ」

中谷はライトをつける。
そんな中谷と光太郎にストラスが言葉を投げかける。

『何かあったら拓也の携帯に連絡をするのですよ』

ストラスの言葉に頷いた俺達は別々の場所に向かった。
光太郎はやっぱ幽霊が恐いのか、シトリーの服の袖を掴んでいた。
シトリーはうざそうにしながらも振りほどかないのが優しい所だ。
光太郎たちは墓地へ。中谷はヴォラクと、澪はヴアルと手を繋いで、広場に向かっていく。
そしてストラスとセーレとパイモンが俺が歩き出すのを待っている。

『拓也、我々も行きましょう』
「うん……ストラス、絶対に俺から離れるなよ」
『貴方は1人になるとパニックを起こすでしょう?わかっていますよ』

わかってるならいいや。
パイモンは剣を抜いて既に臨戦態勢だ。
俺も浄化の剣を手に持つ。


マタ迷イコンダ愚カナ者タチ……ソノ決意ヲ恐怖ニ変エテ差シ上ゲル……


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