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01.失踪―Disappearance―
私の名は、桂木日向かつらぎひなた。この学校内で新聞部の部長を務めている。
私は、最近学校内で噂になっている怪談話の真相を突き止める為に、深夜の旧校舎に忍び込んだ。
私の通う学校には、現在使われている新校舎と古くなり使わなくなった旧校舎の二つが存在する。
使われなくなった旧校舎は、全てが木製で出来ていて見るからに怪談話の舞台としての雰囲気を醸し出している。
なので、怖い噂が流れてしまっても不思議ではないのだ。
まぁ、それが真実かどうかはこれから調べれば分かる訳だけど……

「今の時刻は、3時50分……そろそろかな」
私が時間を気にするのには理由がある……。
それは、今回調査する『呪われた鏡』の遭遇条件を守る為だ。
『呪われた鏡』の怪談話の内容はというと……
深夜4時に、旧校舎の一階から二階へ向かう為の階段に設置されている鏡を覗くと亡霊が姿を現し、連れ去られるという話だ。
正直、数ある怪談話の中でも極めて幼稚なネタに部類する話だと思う。
でも、この噂が未だに話題に上る理由は、実際にその鏡を見て、行方不明になった生徒が過去に二人存在している事だ。
その失踪した二人の女子生徒は、未だに発見されておらず、前日に鏡の秘密を暴くと証言していた事が警察の調べで判明している。

そういう意味でも、この噂は早めに真相を暴く必要があると私は思った。
まぁ、そんなのは建前で、夏の怪談話の記事を書く為のネタが欲しいだけだったりするが……

「あれが、例の鏡ね……」
色々考えを巡らせている内に、目当ての鏡が見える階段前へとやって来ていた。

「さぁて、鬼が出るか蛇が出るか……」
私は、時計を確認し、時刻が4時を回っているの見て、鏡の前へ立った。

が、鏡を覗いてもそれらしき姿は何も見えなかった。
写っているのは、私の間抜けな姿だけである。

「やっぱり、噂はデタラメだったのね……あぁー、怖がって損し――」
緊張が解け、改めて鏡を覗いた時、映し出されている自分の背後に黒い靄の様なモノが写り込んでいるのに気づいた。

「……なに……これ」
その黒い靄は、恐ろしい速度で形状を変え、何かに変わろうとしている。

「…………っ!?」
私は、怖くなって逃げ出そうとしたが、足は金縛りにあったのかうまく動かす事ができない……。
そうしている間にも、その黒い靄は形を変え、私にはその靄が何に姿を変えるのか形状で理解できた。

それは人だった……私と同じ高校生くらいの背をした少女の姿。

「……っ!?」
私は、恐怖で言葉にならない叫び声をあげた。
完全に少女の姿へと形を変えた靄は、私の方を見つめながら不気味な笑みを浮かべている。

そして、ゆっくりとその少女は私ににじり寄って来た。
私は、必死に逃げようと体を動かすが、まだ金縛りが解けていないのか、体に力を入れる事が出来なかった。

その瞬間、確信した……私は、目の前のこの少女に消されてしまうと……

「あぁ……あぁ……」
調査しようとした事をこの時になって初めて後悔したが、時既に遅く……

私は、気を失った……。
はじめまして、にふらむと申します。
小説を書き始めて日が浅く、誤字脱字などなど至らない点もありますが、自分の出来る限りの能力で頑張りたいと思います。まだまだ未熟者ですが、これからもよろしくお願いします。


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