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ひとつのねがい
作:山川六太


ある日みち子の枕元に神様が立っていた。

神は言った。「おぬしにはこの先三人の運命的な男性とめぐり合うだろう」

「本当ですか神様!」

「だがその三人はいずれも死んでしまう運命だ」

「そんな!」

「だがそれだとあまりにも不憫なので、その三人のうち一人を生き返らせることが出来るようにしてやろう」

「ありがとうございます神様!」

「全員が死んだ後、好きなときに祈れば生き返る。生き返るのは一人だ、よく考えるんだぞ。さらばだ!」それだけ言うと神様は消えてしまった。



その一年後、みち子は一郎という青年に出会った。一郎は正直で優しい青年だった。しかし貧乏だった。一年後、一郎は死んでしまった。

その一年後、みち子は剛士という青年と出合った。剛士は金持ちで優しい青年だった。しかし正直さはなかった。一年後、剛士は死んでしまった。

その一年後、みち子は健太という青年と出合った。健太は貧乏で、暴力的で、しかも正直さのない青年だった。五年後、健太は死んでしまった。

みち子は悩んだ。健太は論外として、あとはお金と正直さの選択だった。お金はあったほうがいい、しかし一番好きだった男性は正直な一郎だったのだ。

悩んだ末ある高名な占い師に二人について占ってもらうことにした。

占い師は言った。「一郎は将来お金持ちになる運命である」

だったら結論は一つだ!みち子は一郎を生き返らせることにした。みち子は神祈った「一郎を生き返らせてください!」すると目の前にフッと彼が現れた。

みち子は感激で叫んだ。「一郎、帰ってきてくれたのね!」

一郎は言った「みち子、実はあっちで健太と話す機会があってね」

一郎の証言によって、山林で健太の死体が発見された。みち子は健太の死を待ちきれずに殺してしまっていたのだ。

刑務所に面会に来た一郎にみち子は聞いた。「どうして黙っててくれなかったの。そしたらまた一緒に暮らせたのに」

一郎は言った。「ある日、枕元に神様が現れて言ったんだよ。“正直者でいろ、そしたらお金持ちにしてやる”って」














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