第16話:賑わう穴
昨日の敵は今日の友とはよく言ったもんだ。だが、日付が変わっていないということはまだ敵ということでいいんだろうか。いいんだろ?誰かいいと言ってくれ…
俺の苦悩をよそに2匹は敵であるはずのリオレウスと仲良く夕食を囲んでいた。
「グゥ(なるほど、アーネちゃんは戦いのセンスが飛び抜けているんだな、その歳でランゴスタを仕止めるとは我が息子にも教えて欲しいもんだ)」
「そうなんです!アーネさんはすごいんです」
「クルル(えへへ、ありがとう)」
アーネはどこか照れくさそうに顔を赤くし、嬉しさから尻尾を左右振っている。ピンズはその横で誇らしげに頷いている。 いやいや、可笑しいだろ。
「グゥ……(お前ら、打ち解けすぎじゃないか?)」
「ググル(なんだ?私とアーネちゃんが仲良くなって、嫉妬でも妬いているのか?)」
違う、アーネに気安く話しかけるな。ロリコンやろーめ。
「イスクさんも落ち着いて下さい。倒れているあなたをここまで運んで下さったのは、彼なんですから」
「(そうだぞ、きさまの重い体を引きずって私の家まで連れてきてやったんだ。感謝の言葉でも聞きたいところだ)」
分かっている、あのままだだっ広い草原に倒れていたら危険だったということくらい。いつハンターや肉食モンスターに襲われるかたまったものではないからな。だが、なんだか納得できない。いいのかそれで?
「ググル(良いではないか、あの場で勝負の決着は着いている。あの時から、この地の王はきさまに代わった)」
そんなもんなのか?
どうにもモヤモヤした気持ちのままだが、俺はめんどくさいので考えることを止めた。
「グルゥ(そういえば、きさまは何故この地に来たのだ?………龍の歌を知らなかったことから、つがいを求めて来たわけでもあるまい)」
そうだな、家がないから引っ越しに来たとでも言えばいいのだろうか。まぁアーネのことを考えると森丘が一番住みやすかったからな。
………だいたい、その龍の歌ってのが全く理解できないからな。なんだっけ?大繁盛期だったか?
「(そうだと教えただろうが、一度で覚えろ、めんどうだ。………きさまみたいな龍が誕生しているのだ、龍の歌は間もなく始まる。きさまも早く良き伴侶を見つけるんだな)」
薄ら笑いを浮かべ、俺を見るその目はどこか遠い空を見上げているようだった。というか、俺のこと馬鹿にしているのかもしれん。
それと俺みたいな龍がいると何故、龍の歌が始まると分かるんだ?俺みたいな雑種なんて良くいることだろう?
「グル(きさまのような古龍種が繁殖を始めていることが問題なんだ。古龍種はまず人前には現れない、ましてや目立つ繁殖など数十年に一度あるかないかだ。……私も風の噂であちらこちらで古龍種達が目覚めていると聞いているのでな、こうして古龍種の若僧を見て改めて実感した)」
なるほど、確かに古龍種は伝説級だったな。しかも俺なんかはミラルーツの子供だしな、確かに大繁盛期の兆候って言えば兆候なのかもしれない。
まぁ、俺にはあんまり関係ないかもな。とりあえず引っ越しが先だな
「(引っ越しか……。きさまこの巣で暮らすか?私はきさまに負けた身だ、住処を明け渡すのも仕方ない)」
「えー!駄目ですよね?イスクさんはそんなひどいことしませんよね?!」
「(イスクにぃ駄目だよ!)」
俺もお前の巣なんかに住みたくないぞ、そしてアーネはそんな泣きそうな顔しないでくれ……。
「(お前の巣なんかいらねーよ、それより俺達の巣を作るの手伝え!)」
「(きさまの巣をか?……わっはっはっ!よかろう、最高の巣をつくろうぞ)」
なんだか自信まんまんだな、なんでそんなに乗り気なんだ?
「(どうでもいいではないか、タイミングが合いすぎておかしかっただけだ。先日この森丘で素晴らしい立地条件の場所を見つけてな、私の別荘にしようか悩んでいたところなのだよ。此処からとんで数分のところだがいい場所だよ)」
ほほう、それは最高じゃないか。さっそく案内してもらいたいところだが、
体があちこちまだ痛むからな、暫くは休息をとらせてもらう。
「(好きにすればよい、私も体が痛いからな、数日はゆっくりしたい)」
そう言うとリオレウスは体を伸ばすように横になった。俺も体が休養を求めているらしく、お腹を満たすとすぐに眠気がおそってきてた。
ぼんやりとする頭で俺はふと母親のことを思い出していた。
------5年間修業しろってことは、5年後に帰ってこいってことなんだろうか………
そんなことを考えている間にいつの間にか眠りに落ちていた。
お久しぶりです。ちゃらんぽらんな作者ですみません。
この話はリハビリみたいな感じで書きました。もしかしたら書き直すかもしれません。
大変ご迷惑おかけします。
感想、コメントありがとうございます。
全部読んでいるのですが、お返事できていなくて申し訳ございません。 時間があれば書きたいと思っております。
不定期ですが、のんびりと書いていきたいと思います。
評価
ポイントを選んで「評価する」ボタンを押してください。
ついったーで読了宣言!
― お薦めレビューを書く ―
※は必須項目です。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。