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朝起きたときの話26
 朝起きたときの話


 シュークリーム
 大暴れ
 スパイ



 水瀬〜しゅうクリ〜ム♪ 水瀬〜しゅうクリ〜ム♪(ミミミ〜ファ〜ファソ〜的な音程で

 妙に『石焼〜〜〜〜き芋〜〜〜〜甥もッ♪(ミファソ〜〜〜〜ファファ〜〜〜〜ミファファ的な音程で)』的な音楽が流れている。
 それを聞いているのは、俺くらいか。
 俺は思い浮かべざるを得なかった。
 はやきこと如風がぜのごとく
 しずかなること如林はやしのごとく)
 侵掠しんりゃくすること如火ひのごとく
 不動うごかざるごと如山やまのごとく
 まさに風林火山――と思うと同時に、言いたいことが浮かんだ。
 人差し指をそちらへ、通常価格一個五百円――今現在は破格の一個50円――で売られているシュークリームに群がる人波へと向け、心の中だけで叫んだ。
「(見ろ! 人が死肉に群がるハイエナのようだっ!!)」
 本気で口にしていたらフルボッコにされていただろう。オバサン達相手には大暴れしても勝ち目がない、気がする。
 戦争と喩えて、いいのだろうか。
 なら、その戦争に参加し、ボクサーも真っ青な軽やかなステップで敵軍(多分敵軍なオバサン達)を圧倒している美姫と優衣は英雄といったところか。
 遠くから眺めているだけでは時たま見える髪くらいで位置しか知ることができない。スパイをしにいってもいいが、命が惜しくてたまらない。

「ふっ、若造が! 我等の必殺技【オバジェットストリームアタァック!】をその身でとくと味わうがいいわ!!」
「白雪斬光剣!!」
「な――包囲網を強引に打ち破ったですって!?」
「私達には負けられない理由があるんです! どいてください!!」
「クゥッ! そんなに胸を揺らして――自慢ですの!?」
「そんなに群がらないでください! シュークリームが潰れてしまいます!」

 ……俺は激戦をぼぉっと眺め続けるしかなかった。

25に続き、なんとまあ中途半端なことか。
イラストをつくってもらうためだけに存在するかのようなSSSSショート・ショート・ショット・ストーリーですね。
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