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朝起きたときの話11のイフなので、途中までは同じ。
朝起きたときの話12
 朝起きたときの話


 シーソー
 硝子
 アンティーク


 ギッタンバッタン。
「……」
「……♪」
 ギッタンバッタン。
「……」
「……♪」
 ギッタンバッタンギッタンバッタンギッタンバッタンギッタンバッタ――
「なんで俺がこんなことやんなきゃいけないんだよ!?」
「私との愛を育みたくないっていうの!?」
 前回に引き続きヤンデレな美姫なんて、知ったこっちゃねぇや☆
 シーソーからさっと身を下ろし、不満げに頬を膨らませる美姫に向く。
「もうちょいやり方を考えろ。こんな幼稚園児みたいなマネ、お前にはできてもクールでワイルドで優男な俺にはできない」
「じゃあ、何だったらいっしょにやってくれるの?」
 思考。
「……ベッドでの行為、とか」
「まったく、アンタってほんとバカねぇ。それでも主人公?」
 蔑まれた。
 実にムカつく。
 でも、でもだ。一定の速度による上下運動ならば、やっぱり子孫繁栄のための行為のほうが世界のため――
「まったく、アンタってほんとバカねぇ。それでも主人公?」
「……」
 美姫の凍える声が、さらに冷たくなった気がする。
 しかしそれでも男の本能は揺るがない――ッ!
「全力投球?」
 美姫に片腕をつかまれ、そのまま背負い投げな感じで投げ捨てられてしまう。
 ふっ、甘いぞ美姫。俺は柔道系は得意なんだ。いつか女の子に固め技をかけるって夢があるんだ。だから柔道は黒帯並なんだ。俺はキュベレイすら固められるんだ。
 パッと受身を取ろうと、行末に目を向けてみた。
「………………は?」

 一直線に窓ガラスに飛んでるとかいう危険の回避は――不可能でッス。

 マテ。マテ。アンティークな枠組みの窓ガラスとかどんな家だ。というかここは風宮島のどの辺なんだ。まだ地の文の描写をやってないとかどんな作者なん――

ちょ 何          もう終わり?        ってかほんと
      マッタありで     ほんとマッテ        泣いちゃいそう
            謝るから    エロはだめだよな    うん、自重する
         これからは素股までに押さえる      ごめん、冗談
自重できるはずがないだろうが 嘘、嘘。ごめん              でもエロさがなくなるってことは俺が俺でなくなるってことで
                 つうことで無理
 いや、強制されても                               お前が発散してくれないから
       妹に走るか……         こぉんの、デレデレ姉キャラが!!

                       すんません。ほんとすんませ
                    嬲られるのもいい

嘘、結構嘘。ロウソクはやめて   作者止めてくれぇぇぇぇぇえええ       あ、なんか良いかも☆   女王美姫さまバンザーイ
        っつうことで

        自重しきれませんでした


 パリィンッ!←誰かがどこかのアンティークな窓硝子ガラスにぶち当たる音。





 だが、俺は生きていた。





「ふっ………………まだまだ甘いぜ、美姫」
 全身血だらけで言えることじゃないな☆
 HP換算でいえば1ってとこか。毒沼を一歩進むだけで死ねるな。え? 死ねない? そうだっけ?
「とりあえず、ドクドク流れてる血をどうにかしないとなぁ」
 一リットルくらいすでに流れちゃってるかもしれない。妙に元気イッパイなのはきっと死ぬ直前だからなのだろう。
 そう納得して、歩き出す。
 ――歩き出そうと、した。
 それよりはやく、ちょっと先にあったドアから黒い影がぞろぞろと身を現してくる。無限にクリボーがでてくる土管の面を思い出したよ。
 黒い影は、A・Bとか名前が付けられてそうな黒服戦士、サブキャラと判断していいのだろうか。その他大勢と取っておく。
 でも、全員が丸坊主ってのはいただけないなぁ……
「おい、祐夜……遺言は何かあるか?」
 黒服達を掻き分けて俺の前に仁王立ちしてきたそいつは、俺に言葉を投げかけてくる。
 美夏だった。若干般若に変化へんげしつつある美夏だった。
 どう対応すべきか……とりあえず俺らしくボケることにした。
「おお! 言葉が通じるのか!?」
「……コロス」
 ミスったようだ。
 慌てて両手を突き出し、首を振る。
「マテ。頼む、見逃してくれ。今の俺は死にかけてるんだ」
「むしろ元気いっぱいだろお前?」
 正論だった。だがそれには理由があった。それを言おうと思って、この冷徹女に通じるはずがないと気づく。口を閉ざす。別の道を探す。思考する。
 ゆっくりと、口を開いた。
「お、俺が何をしたっていうんだ……?」
うちの窓ガラスを割っただろう?」
 そうか、ここは美夏の家なのか。
「あれ、お前が三回生き返って三回臓器総てを売ったとしても払いきれないほどの高級品だから、そこんとこわかっといて」
「……マジ?」
 何億の品なら、普通に使うなよ。
 美夏の頷きにそう言いたくなって、俺は頭を抱えた。
「ああ、うん……反省してるなら、許してやってもいいぞ、祐夜」
「マジ!?」(←嬉しそう
 跳びあがって喜ぶ、というものを体現しつつ、俺は美夏の両手をぎゅっと握り締めた。
「ありがとな! ついでに、俺への輸血もやってくれると嬉しいお!」
「ちょ、ちょっと、なんか口調変……」
 戸惑いまくってる美夏の顔がぼやけていく。
 ああ、なんか意識が遠く――あ、死んだばあちゃん、元気してる?


 ガクッ←誰かが力を失った音。


美夏×祐夜と見せかけて美姫を再び参上させてもよかったかもしれない。
どちらにしても、祐夜はバッドエンドの貴公子なわけです。
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