さまーすもーるすとーりー【SSS】4
さすがに度が過ぎたのだろうか。
後悔すべきことがありすぎてどれが理由かはわからない。
とりあえず………………死んだみたいだ。
死んでまで全力でのクロールをすることになるとは思わなかった。
というかこの赤みがあるお湯は三途の川でしょうか。
「ぬおおおぉぉぉぉぉぉぉ」
全力だった。
メロスは走り続けた。
でも――肉食っぽいクジラから逃げることは不可能だと痛感している。
だって先ほど、ここにいたトモダチ(ハゲ頭のサラリーマンっぽい方)を丸飲みにした。トモダチの顔が晴れ晴れとしていたのが気になるが夢っぽいので潔く見捨てる。
ちらりと、本当にちらりと背後を振り返った。
そして、俺の視界は闇に染まった。
end
「なわけがあってたまるかぁぁぁあああああ」
気合で起き上がった。
変な夢を見た気がするが、起きたこともすぐさま後悔した。
まず………………空にナルトが浮いていた。
これは食欲の顕現なのかと少し凹む。
「おい、下僕」
「はい、なんでしょうか」
身体が勝手に動き出した。
なんとも屈辱的なことを言わされた気がする。ってか俺は下僕なのか、しかも俺はその身分を受け入れているのか。
旅に出たくなってきた………………それ以上に、目の前の存在が異質だった。
「美姫様……そのお姿はいったい?」
「何言ってるの。いつもといっしょでしょ〜が」
なんかとても色っぽい服だった。
へそ出し、剥けばすぐに取れそうな服。
黒で統一されてるのが大人………………っていうか、これも俺の願望だろうか。
結構凹む。
「美姫ちゃ〜ん。祐夜さ〜ん」
胸を豪快に揺らして現れたのは優衣という名のシスターだった。
生霊として普通っぽかったのでちょっと安心した。
「おう、奈々お――」
「だまりなさい、極悪非道鬼畜天才賢者α」
優衣じゃなく美姫に言われた。
なんかすっごい嫌なあだ名だった。というか微妙に褒めも入っていた。
αってなんだよ……呆れて物も言えない。
「あんたは通り名の割に強いんだから、しっかり働きなさいよ」
美姫の性格が180°変わってる気がする。いつもがデレデレだからツンツンになったのだろうか。というか実は罵られたいという俺の願望なのだろうか。
姉=自己中心的
なんとなく定義っぽいモノが浮かんだので、こっちに非があるのだろう。
どうせならもっとピンク色の夢を見たいものだ。まあ前々々回のようなことはお断りだが。
「それじゃ行くわよ」
「どこにでございますか?」
「決まってるじゃない。【角を曲がってまっすぐいったら突き当たりにでるからそこを飛び越えて薬局を右に曲がって神殿を抜けて八百屋さんを左に曲がって道なみに行ったところにある大魔王】を倒しに行くのよ」
なんかジュゲムが浮かんだ。
というか遠いのか近いのかわからなかった。
「で、その【角を曲がって以下略云々大魔王】を何のために倒すんだ?」
「そんなの……お金のために決まってるじゃない」
「あと、経験値のためなんですよ〜」
この世界での大魔王ははぐれなんとか級の価値しかないらしい。
というかリアルな理由に思わず納得してしまった。
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