さまーすもーるすとーりー【SSS】2
『ラんち』
気に入らないかもしれない、それでもこれが俺だった。
茶漬けを啜る。
普段飲むお茶とは違う、濃い目の味が舌を刺激する。
朝食後、美姫に愛の言葉を連続してみた。なぜかはわからないが部屋にこもりっきりとなった。
その後、優衣を口説いてみた。なぜか後退するので追い詰めるとトイレに着き、いろいろと禁断味が溢れていた。
そして、結局は一人。
「……ヒマだ」
一人ショートコントでもしようかと思い、むなしすぎることに気づいた。
とにかく、外で奇遇を得ようと思った。
「俺は選択を間違えた……」
自殺スポット、白昼の炎天下。
少し先が揺らめいていた。というか視界が揺れていた。
「さすがにヤバイぞ……」
気づくのが遅すぎた。馬鹿だった。
つくづく選択運がないのだと気づいた。いつから間違えていたのだろうか、優衣と美姫を姉と妹にしたときからか? ←狂いはじめました。
どうせなら両方幼馴染にして甘いセイ活を送らせて欲しかった。
「くっそ……」
「どうしたのだ、こんなところで」
「女神よぉ!」
場面がものすごい勢いで変わった。
もう地獄から天国ほどに変わった。RPGでのゲームオーバー画面からハッピーエンドくらいの変化だった。
俺の突然な立ち直りに身を退いたのは、美夏。
その手にあるのは……
「美夏、愛してる」
「そうか、私も愛してるぞ」
「愛は物で例えないとな。俺はお前にキスをやるからお前は俺にその手にあるアイスをくれ」
「本当にアイスでいいのか?」
「何言って――」
短いスカートがこっそりと持ち上げられた。
きわどい――思わず凝視。
「本当にアイスでいいのか?」
「………………クッ」
色欲か危険回避欲か。
というか、こういうきわどいのもまたそそると思う。
「これがスカートの魔力か……」
「残念、時間切れだ」
「何っ!?」
美夏の手には何もなかった。
屈辱的だ。コレは男への挑戦だ。雄雌を文字通りはっきりさせないとな……
「ってことでキスさせろ。今すぐさせろ」
「………………………………マジ?」
怒涛の勢いで美夏の唇に迫ると思いっきり退かれた。
「 や ら せ ろ 」
違うネタだが言ってみた。
「……」
眉間を押さえた美夏。
その後向けられた満面の笑みに、前回の教訓を思い出した。
というか前回からのつながりは選択肢間違いということだと気づいた。
――ああ、暑さが消えていく。というか寒くなってきたよ。
バキッ←誰かが誰かに殴られる音。
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