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このお話には本編となる別のオリジナルストーリーがあります。そちらの方もこの先投稿したいと考えてはおりますが、とても長くて内容もダラダラしているので編集し直してからとなります。ですので、もしかしたら読みにくい点もあるやもしれません。それでもいいよ〜という寛大な方、ありがとうございます!今後ともお付き合いいただければ幸いです。
知っている?
作:悠樹由奈


「アルシェ、お願い。この子の力になってあげてね。私はこんな身体だし、ルールスさんは忙しい人だから、きっと寂しい思いをさせてしまうと思うの」
生まれたばかりの幼いレイト様を抱きかかえて、私に微笑みかけるレイス様は、病の所為か幾分弱々しく見えた。その当時まだ6つだった私は、大好きなレイス様のその言葉が嬉しくて、彼女の為に、大きく はい と頷いた。
その時から、その言葉が私の生きる理由。
大切な、大切な約束…。
私は肌身離さず身に付けている、このネックレスに誓う。
誰よりも私が、彼女の大切な人を守ると。
だから私は毎日考えた。どうしたら王子様の力になれる? どうしたら、いつも守ってあげることができるだろう。

「ねえ、どうしたらいいと思う?」
お城の庭の、ずっとずっと南にある大きな木は私達の秘密基地。それに、先に登るイーヴの後ろを追いながら、私は首を傾げてそう訪ねた。
イーヴは私の親友で、ルールス様の弟君のお子さんだった。だから本当は私なんかと一緒にいてはいけないお姫様なのだけれど、彼女は何故か私を敵視し、突っ掛かって、そしていつの間にか友達を通り越し、いつも一人だった私の唯一の親友にまで上りつめた。その証として、私達の首には互いに友情を誓ったネックレスが掛けられている。
イーヴは太い枝を見つけてヒョイと飛び乗り、私の手を引いてくれた。
「アーシェ君は、レイス様の赤ちゃんの為に生きるの?」
「うん。レイス様が言ったから」
「ふぅん」
イーヴは不貞腐れた顔で、そこに座った。だから私もそこに座る。
「赤ちゃん可愛かったね」
彼女も見に行ったのか、そう言った。
「…うん」
私は俯いて、神様を少し恨んだ。どうして神様は、レイス様のお子様に、レイス様との共通点を与えて下さらなかったのだろう。あのルールス様と同じ色をした髪と瞳では、まるで彼女に似つかない。
「だから私……伯父様の赤ちゃんは好き。でもレイス様は嫌い。だって伯父様は、私のお婿さんになるはずだったんだもん」
イーヴは私をじっと見つめた。
「アーシェ君まで、あの人の言いなりになるの?」
「言いなりだなんて。……僕はただ、レイス様が嬉しく思って下さったなら…それでいいだけ」
イーヴは気に入らないのか、ペリペリ木の皮を捲ってポイッと投げた。私はそれを目で追って、ポトリと落ちたことを確認してから、イーヴの方に向き直った。
「ねぇ、どうしたらいいと思う?」
しばらくイーヴは黙っていた。私はピタリと幼いほっぺを木にくっつけて、またあの言葉のことを考えた。
どうしたらいいんだろう? どうしたら、いつでも王子様の力になれるんだろう?
私は、この頃まだ何の階級も得ていなかった。それにも拘わらず堂々と城の中を歩けたのは、前国王陛下であるアシュラ様が、孤児であり記憶喪失だった私を不憫に思い、自らの養子として引き取って下さったからだ。けれど、私は幼いながらも、それを良しとはしなかった。だから私は、その地位の代わりに部屋を頂いた。そして書庫から本を探って、手当たりしだいその知識を頭に納めた。できるだけ勉強して、できるだけ身体を鍛えて、できるだけ偉い人になろうとした。そうしていつかきっと、アシュラ様に御恩をお返しするのだと、ひたすら、何事にも懸命に取り組んだ。
当時、城には教育制度などなく、私とイーヴは国務大臣であるラスルに剣を教わっていた。後から判ったことだが私の実の父は剣士で、その所為か私も筋が良かった。
レイス様と初めて会った日も、私がやはりイーヴよりも少し優勢で、調度私がイーヴの剣を弾いた時に、後ろで女の人の声がした。ラスルがそれに気付いて一礼したので、私も振り向くと優しそうな女の人が、私を見て驚いたような顔をしていた。金の長い髪がふわふわして、瞳は綺麗な青色をしていた。
「まだ小さいのに凄く強いのね」
ニッコリと微笑む。
その瞬間……ドキンと胸が鳴った気がした…。
けれどすぐ、私はその人が誰なのか理解した。だってすぐ隣にルールス様がいた。二人はとても仲がいい様子で、たくさん人のいる城内だというのに手まで繋いでいた。
とてもお似合いだと思った……。
「彼は父の養子だよ。…アルシェ、挨拶を」
はい と言って、私は彼女の前に片膝をつき、彼女の手の甲にそっとキスした。
「アルシェです。初めまして」
「まぁ、とても紳士なのね」
彼女はクスクス笑った。
「初めまして、アルシェ。…レイスよ」
それが私達の出会いだった。

木の香りがとても良かった。じっと体重を預けていると、あまりに心地良くて眠ってしまいそうだ。まるで、そう、レイス様に頭を撫でてもらうときの感覚……。
けれど彼女のことを考えると、とても切なかった。有り余るほど知識は持っているはずなのに、大好きな人の為にどうすればいいのか解らなかった。大体、赤ん坊であるレイト様の御傍にずっと居られるのは、乳母ぐらいなもんだ。私なんかが、どうやって力になるのだ。
「従者になれば?」
イーヴが言った。
「え……?」
「従者になれば? 私は鬱陶しいから父上に言って外してもらったけど、普通王族って従者つけるじゃない?」
唐突に提案されて、しばらく私は閉口した。
「でもレイト様は……まだ赤ちゃんだよ」
「いいじゃん。どうせ後でつけるなら、今つけても一緒だよ。ルールス様に頼んであげる」
イーヴが立ち上がろうとするので、私は慌てて彼女の袖を引いた。
「ま、待って……。なるにしても今は無理だよ。僕まだ小さいし……」
「年齢制限はないよ。レヂェンは実力主義だもん。ルールス様の今の従者様、知ってる?あの人まだ、11だよ。私達とあんまり変わらないじゃない」
「か、変わるよ。そ……それにその人、お父さんがとっても偉い人だって聞いたよ。きっとだからだよ」
「だから、レヂェンは実力主義なんだって」
今度はまだ葉の若い部分を一枚千切った。大して興味もないように、2・3回くるくる回しただけでまた捨てた。
「それにさぁ、物は考えようだよ。もし赤ちゃんの枠に入れなかったとしても、資格だけ取れれば私の従者になれるじゃん。そしたらもっと一緒にいられるよ」
「で、でも僕…レイス様の為に……。…それにそんな自信……」
イーヴは急に木から飛び降りた。決して低くない高さだったけれど、もう私たちにとっては慣れたものだった。
「アーシェ君ならさぁ、大丈夫だよ」
彼女は下から、私に聞こえるように叫んだ。
「だって勉強も剣も、何もかも私よりできるもん。……ちょっと、だけどね」
その悔しそうなイーヴの声が、それでも私のことを勇気付けようとしていたから。
…過去に固執しようとする私なのに…明るい未来を思い描く。
「……イーヴの方がマラソンは得意だよ」
声は下まで届かなかったのか、イーヴが大きな声で訊き返した。
私は何でもないと言って、またそっと、木にほっぺをくっつけた。

イーヴのおかげで、私はすぐにレイト様の従者になる方法を知ることができた。アシュラ様も、ルールス様も、ラスルも、力になってくれと頼んだレイス様もが驚いた。別にそういうわけじゃないのよ と言われても、もう仕方なかった。ここまできてしまえばなるしかないのだ。私を応援してくれるイーヴの為にも。
けれど現実に従者になることはとても無理だった。知識も、力も、大人の人と比べたら無論比にならなかった。従者になるには試験に受かる必要もあった。だから私は一番年の近い、ルールス様の従者であるラドール様にお話を訊いたり、昔に従者をしたことのあるというラスルに詳しく試験について教わったりした。でも、どんなに努力したところで今回の試験はきっと無理だろうとラスルに言われた。私の為を思ってはっきりと言ってくれたのだとは理解できたが、それでも、その頃の私は傷つきやすく、もう一生ラスルになんか何も教わらないと心に誓った。
自信は一ミリもなかったが、すぐに試験はやってきた。まずは事前に登録をしなければならない。その後一次試験と二次試験が行われるが、レイト様の従者になるにはそれから最終審査も受けることが必須だった。最初の二つの試験に合格すると、取りあえず誰かの側近になることのできる資格だけが貰える。それを持った者のみが、個々で行われている審査を受けることができるが、資格を持っているからといってこの審査に受からなければ何の価値もないようだ。なのにその審査というのが、部署によって違うのだが難しいものは信じられないほど厳しいらしく、もう何年も合格者がいないなんてところもざららしい。あのルールス様の従者の座も2年間埋まらなかったというのだから、尚更ラドール様には驚愕するばかりだ。しかし試験以前の登録には、特に誰でもその室内に入れるようなので、心配してイーヴも着いて来てくれた。中に居た女の人に紙とペンを渡される。
「そこに書いてあることに答えて、この箱に中に入れてね」
女の人は何が面白いのかクスクス笑っていた。ベーッとイーヴは舌を出した。
「気にしちゃだめよ! さぁ書こうアーシェ君」
「う、うん」
部屋には何人か人がいた。この人たちも受けるのだと思って少し緊張した。そんな私を引っ張って、イーヴは用意してあった椅子に腰掛けた。私も恐る恐る隣に座る。
「まだ試験じゃないから大丈夫だよ。落ち着いてアーシェ君。大丈夫? 飴舐める?」
頻りに声を掛けてくる彼女が、凄く邪魔で煩かった。
初めに名前を書いた。本名でなくていいのか分からなかったが、思い出せないので仕方がない。年齢、性別、志望動機……。項目はいくつもあったが私の書けるところはそれくらいしか見当たらなかった。特に親の名前を書く欄を見つけて、息が詰まる。だって……親の名前なんて知らない。私にそんなこと訊かれても分からない。私は確かに誰かから生まれたのだろうけれど、それが私を定義しているとは言い難い。けれどこうして記述を求めているのだ。きっとどこかでとても重要なのだろう。皆何も迷うことなく埋めているようだ。だから私も出来るだけ埋めなきゃいけない。それなのに、空欄が目立つ。私は私を表す要素を一体どれだけ持ち得ているのか。こんな曖昧な私が、本当に従者になんてなれるんだろうか。いや、ならなきゃいけない。ならなきゃ…じゃないと、レイス様のお役に、レイス様との約束を守ることが……。私は私の生きる理由を失ってしまう…。
ペンを持つ手が小さく震えていたので、イーヴが不信に思って覗き込んだ。
「アーシェ君……?」
緊張の所為か頭がパニックを起こし私は極度な神経質になっていた。
「ど、どうしようイーヴ……僕、分からない!」
小さく叫ぶと、イーヴは不思議そうに私を見た。
「なんで?そんなの書かなくてもいいじゃん」
「良くないよ! きっと不合格にされちゃうよ!!」
「されないよ、そんなので」
「されたらどうするの!? 僕、……僕だって、自分が誰かも分からないのに!」
それだけで落とされるかもしれない。言い終わるより先に涙がぼろぼろ出た。驚いたことに辺りの人なんて、一切気にならなかった。ただ苦しかった。なんだか気持ちが悪くて、頭がどうにかなってしまいそうだった。
思い出したいのに、思い出せないことが苦しかった。
「ア、アーシェ君落ち着きなよ。大丈夫だからさ」
ふるふる首をずっと振っていた。もう何も聞きたくなかった。もう何も聞こえなかった。頭がグルグルして音を聞き取る余裕がなかった。けれど考えていた。私は誰なのか。私は誰なのか。私は誰なのか。私は誰なのか。
そのことばかりを考えていた。
イーヴが私を呼ぶ声も、あの受付けの女の人が心配して近付いてきたことも、何もかもが分からなかった。
ただそのことばかりを考えていた。
「―――アルシェ君!」
ギュッと頬を包まれて、初めて誰かが目に映った。焦点がなかなか合わなくて、ぼんやりとしか見えなかった。涙は相変わらずボロボロ流れて、私は小さくしゃくりあげた。
「…誰……?」
その人は微笑んだようだった。私の視力が回復する。
「ロウズ。ロウズ・レビュース。お医者さんだから安心して」
見たことのある顔だった。確か何度かルールス様の隣にいた。
けれど、私の主治医ではなかった。
私はバッと、彼の手を払った。
「違う! 貴方のことを訊いてるんじゃない!!」
支えを失った私は後ろに倒れたが、誰かに方を受け止められた。すぐに振り向くと、そこにはラドール様が立っていた。私はやっと、ここがさっきの部屋ではないことに気が付いた。
「違うよ、おじ様! アーシェ君が言ってるのは自分のことだよ! アーシェ君は記憶喪失なのよ!!」
イーヴもいるようで、それを聞いてやっとロウズ様は理解できたようだった。
「記憶喪失か、……それは悪いけど専門外だ。一応専門の人呼んできてくれるかな、イーヴンちゃん」
「え!? おじ様、私が通りかかったことに感謝しろよって言ったじゃん!! 嘘つき!」
「いや、だって専門外だもん。仕方ないじゃない」
「バカ! 嘘つき!! アーシェ君の記憶が戻りかけてるかもしれないのに!」
「戻ってないから自分のこと訊いてるんだと思うけど」
イーヴは言い返されたことが気に入らないのか、ギューッと彼の腕を抓って、いーだと顔を歪めた。それでも私が心配らしく、すぐに私の主治医を呼びに行く。
私は彼女がいなくなって、再び心細くなった。
私のことを、例え記憶のある部分からだけでも、知ってくれている人がいないことが、酷く私を虚無にさせた。
「…僕は誰…」
不安で震えながら呟くと、なんだかその声すらも、知らないような気がした。
「君は、……アルシェ君じゃないの?」
「……違う…」
ロウズ様は私の頭を撫でた。
「そうなの?」
私は答えずに、下を向いてふるふると首を振った。
「…僕は誰…?」
誰かため息をつくだろうと思った。
「……僕は…誰なの……」
少なくとも私の主治医は、いつも同じことを繰り返す私に、ため息をついた。
「僕は……」
…その度に、私は私がアルシェでいなければいけない気がした。私の本当の名前、私の本当の両親を…思い出してはいけないのだと、強く思った。
だからいつも笑顔で、ごめんなさいと言った。
僕はアルシェとしての今が、とても幸せですと振舞った。
そしたら皆…困った顔をしなくなるから。
―――でもそれは…、本心じゃないよ…。
「僕は誰…っ」
胸が締め付けられて痛い。
どうして皆、強要するのか。
貴方は私ではないのに、どうして私の知らないものまで分かるというのだ。
どうして自らのことが何一つ分からないで幸せだと決め付けるのだ。
「僕は誰……!」
イーヴ、どうか私をアルシェと呼ばないで。
私は私を可哀想だと思う。けれど君は幸せに変えてしまうから…。
「僕は、一体……」
「アルシェ君」
私は呼ばれて彼を見た。
「私にはこう見えるよ」
手を広げてみせる。
優しい、微笑み。
私は何をしているのか分からなくて、しばらく彼を見つめ続けた。
「アルシェ君。分からない?私は君が、こう言う人物だと思う」
彼は自信たっぷりに言った。
「そうだなぁ、…目は黒くて睫が長い。髪も黒くて柔らかそうだ。背はあまり高くない。肌は白いけれど、外でよく遊ぶのか太陽の香りがする。頭がとても良さそうだ。うん。でも、泣き虫でしかも弱虫。すぐ誰かの所為にしてしまいそうなタイプ。どちらかというと、人間より書物を愛していて、関心が無い所為か積極的に引っ張ってくれるような人としか話もしない。総合的に判断すると、女の子にもてないと予想される。名前は今のところアルシェ。
僕は誰かって?
君はそういう男の子なんじゃないの??」
私はポカンと彼を眺めたまま瞬きすらしなかった。
クスリと後ろでラドール様が笑った。
「僕は…そういうことを訊いてるんじゃ……」
「だって分からないじゃない、それ以上。私は君と初めて会った。だからそれ以上は知らない。君は自分はアルシェじゃないと言っている。じゃあそうなんだろう。
それでも君は君だから、私は君を知ろうと思う。今の君を。この時点の君を。アルシェでなくてもどうでもいい。君自身を知ろうと思う。君が私の視界に入ったその時点で、君は君という人物なんだ。
私にとって、君は誰か。誰かと言われても、私には目の前にいる君が君を表す全て。だからそれ以上の言葉でなんて、口に出せないでしょう?」
彼はもっともらしい口調で断言した。
なんだかややこしくて良く分からないが、結局彼は、何も分からないと言っているのではないか?
「じゃあ僕は…僕を何だと言えばいいの?」
「君は君だよ。だから、君が望む通りに言えばいい。元の名前がはっきりしないのなら、君が一番呼んでほしい名に決めてしまえばいいさ」
「僕が…?」
彼はいつの間にか、あの用紙を持っていた。私にペンをつけて渡すと、どうぞと言った。
「書くの……?」
「書かなきゃ試験も受けられないだろう?」
「そうだけど……」
今度は初めの地点で手が止まった。名前。名前を書かなきゃ。
私が一番呼んでほしい名前…それは……本当の名前。
でも覚えてない。思い出せない。そんなものをどうやって書けばいいんだ。
「僕は…アルシェって名前しか知らない」
優しく彼は微笑んだ。
「君の頭にそれしか浮かばないのなら、きっと今は……君はアルシェ君なんだ。仕方ないよ、そう書いておいたらどう?」
私は少し戸惑った。それじゃあ結局、私はアルシェでいるまま。
だからロウズ様はずるい。私はその名しか書けないから。
「僕は、……アルシェって書いてしまうと、僕の全てがアルシェになってしまいそうで怖い……」
「ならないよ」
ロウズ様の声は良く通って、そこまではっきりと言われたら、本当にそうなのかと思ってしまいそうだ。
「名前はとても大事だけれど、君が君ならそんなこと関係ないでしょう? 君自身が流されなければ、君は君のままなんだ。
それとも君は、アルシェって名前が嫌い?」
私は困って俯いた。
嫌い?…そんなことない。でも好きでもない。ただそう名付けられたから、私はアルシェと名乗ってきたんだ。それなりに愛着もあるし、アルシェと呼ばれれば必ず振り向くだろう。
「僕は……嫌いじゃない。それすらも否定してしまったら…僕は今の僕すらも、誰か分からなくなってしまうから……」
自分でそう言って、それから私はハッとした。口元に手を当てて、震える指を見つめた。
そうだ。否定しちゃいけない。否定したら今の生活までも否定してしまうことになる。
私は…幸せかと訊かれればそうではないが、……けれどレイス様やイーヴに、アルシェと呼ばれるとほっとするんだ。私はアルシェとしてでも、私自身を呼んでくれることに、無意識に酷く安堵している。もしアルシェという名が無くなってしまえば、……私は私を呼ぶ声を聞くことができない……。
部屋の扉が開いて、イーヴがバッと入ってきた。息をゼイゼイと切らせている。
「ご、ごめん! なかなか見つからなくて!」
少し遅れて主治医のシナ先生がやってきた。彼はもう50を過ぎて、大きな丸い眼鏡を掛けている。慌てて来たのか黒い髪が乱れていた。
「おや、随分と落ち着いているね。もう大丈夫なのかな」
ロウズ様と代わって私の前に座ると、シナ先生は首を傾げた。私がコクンと頷くと、それは良かったと言ってニッコリ笑った。微笑み返すと、頭を撫でてくれる。すーっと胸が軽くなるのを感じた。
イーヴは安心したのか私に抱きついて、心配したって涙を浮かべていた。
ごめんねって謝ると、いいよと笑顔を向けてくれた。

試験は当然落ちていた。筆記も、実技も、面接も、どれも上手く出来た気はしていなかったが、それでも少しショックだった。もし本当に従者になれたら、私は約束を守ることができたから。
レイス様との約束、……そしてイーヴとの約束を。
「さあ、戻ろう」
あの後ラドール様がそう言って私の背を押したときに、もうすでに薄々気付いてはいたけれど。その優しい声と、優しい仕草と、優しい表情が……私を補佐していたことを。私はまだ自分のことしか考えられない器だということを。
「絶対なるからね、イーヴ! 応援してて」
私はニッコリと笑って、どう励まそうか悩んでいた彼女に宣言した。でないと自分の力の無さに、負けてしまいそうだった。
イーヴは単純で、呆れたように笑った。
「アーシェ君はホント、レイス様が好きだね」
私は頷く。
「大好きだよ」

「レイス様……ごめんなさい」
私が少し扉を開けてそこから覗いて言うと、レイス様は起き上がって首を振った。
「僕、なれませんでした……」
おいで とレイス様が手招きするので私は静かに扉を閉めて、傍に寄った。彼女は熱があるのか顔が少し赤かった。
「いいのよ、アルシェ。その気持ちが嬉しい」
頭を撫でられて、私は我慢していた涙が出てしまうのではないかと必死だった。彼女の腕が、またひとまわり細くなったことにも気付かないくらい。
「レイス様、僕、また受けます。絶対従者になる……。
だから心配しないで、レイス様の赤ちゃんは…僕が守るから……」
頷いて、ありがとうと言って、私は彼女に抱き寄せられた。
私の心臓がトクトク鳴る。
ああ…なんて暖かい……。
「けど無理はしないでね。貴方があんまりしっかりしているものだから、つい頼ってしまうけど……」
私は首を振った。
「僕は、レイス様がそれで幸せになるのなら、……どんなことだってします。どんなことだって叶えるから……、だからレイス様、…早く元気になって……」
レイス様は微笑んで、そうね と呟いてくれた。

それから一ヵ月後、彼女は静かに眠りについた。私との約束を残したまま。

空はもう夕焼けに包まれ、冷たい空気が火照った頬を冷やしている。
レイス様の死はあまりに昔のことなのに、いまだ忘れられないのは、それはきっと、彼女との約束こそが私の宿命だからだろう。だからこうやって静かな気に耳を澄ますと、いつも彼女のことを考える。優しい声、優しい香り……、イーヴには言わなかったがそれは恋ではなくて、単に…まだ知らない母を彼女と重ねているのだ……。
「アーシェ君」
イーヴは祝賀会の折に酒を飲んで、多少酔っているようだった。酒に強い私と違って、夢見心地に目をトロンとさせている。20歳を迎えた私たちは、いわゆる成人式を終えたところで身形はきちんと整っていて、彼女なんかこの木に不釣合いな白いドレスを着ている。
「私ねぇ、旅に出ることにしたから」
何のことを言っているのか理解し難く、私は訊き返した。
「だから旅に出るんだって。アーシェ君は寂しくなるかもしれないけど、でももう準備もしてあるの。だから止めても無駄なんだから!」
「旅? ああ…またそんなこと言ってるのか」
「いろんなところを廻って生活するの。もっともっと経験を積みたいのよ。それでいつかきっと、伯父様に認めてもらうんだから。私の夢。知ってるでしょう?」
「ふぅん」
私は木の上から遠くを見つめた。レイト様が生まれて間もない弟君と、お二人で遊んでいるのが見えた。
ルールス様はレイス様が亡くなってすぐ再婚なさった。彼はそのお子様だった。
私はあれから何度目かの試験に受かり、今は望んでいたレイト様の従者としてお仕えしているが、遂レイス様のお子だと意識して可愛がりすぎたのか、彼は私にしか懐かなくなってしまった。いつも身近にいるイーヴにさえ、どこかで距離をおいていた。
それなのに彼が、弟君に笑顔を向けている。
私はクスリと笑った。
寂しさと嬉しさで胸が痛かった。
「……いつまで?」
イーヴは首を振った。
「分かんない。納得いくまで帰ってこない。3年、5年……10年かもね。」
止めてほしかったのかシュンとしょげた。私はこっちにも苦笑を強いられた。イーヴはいつまで経っても子どものままだ。
「行くのは構いませんよ、イーヴン様。けれどあんまり遠出するとお父君が心配なさっても知りませんからね」
今度はプイッとそっぽを向かれた。
「感じ悪い…。いいよ、もう。アーシェ君はどうせレイス様命なんでしょ。レイス様とレイト以外はどうでもいいんでしょ」
ぶんぶんと足を揺らすので、葉がぱらぱらと散った。イーヴは昔からこの木を粗末に扱いすぎだ。
「私はどっちだっていいよ、お前が行こうと留まろうと。お前の人生なんだ、否定なんてしない。でもきっとお前の大好きなルールス様は心配してくれるんじゃないか? それとももう言った?」
「言うわけないじゃん! アーシェ君はさ、特別だよ。親友だから一番に教えてあげようと思ったんじゃない」
「別にそんなこと頼んでない」
「もう、素直じゃないんだから!」
ベシッと背中を叩かれて、危うく落ちてしまいそうだ。
私の方こそ不機嫌になる。
「もう戻る」
「ダメ」
「ダメって……」
いつになく我儘なイーヴに付き合っていられないと思ったが、咄嗟に手に手を重ねられて私はその手をバッと払いのけた。私は自分の行動に頬を染めたがイーヴは気付いていないようで、また私の手を握り締める。
「私、明日にはもう城を出ようと思ってるの。だから戻らないで」
「……え?」
「明日出るのよ。もう決めてたの。もう私20歳だもん。もう大人だもん」
だから戻らないで と繰り返して、イーヴは真剣な目で私を見つめた。
「明日……?」
大きく頷かれても、何と言っていいのか分からない。
もっとずっと遠くの、未来の話をしているのだと思っていた。というより、彼女は王族で、夢は夢で終わると……勘違いしていた。
だから正直言ってかなり驚いて、冷や汗が出た。
「な、何言ってるんだ、めちゃくちゃすぎる。今のお前が旅なんか。それに、そういうことは私でなくてもっと別の人に言うべきだ。もっと早く」
「なんでよ! だってアーシェ君は特別じゃん!! それに昔から言ってたよ。ちゃんと、言ってたでしょう?」
「だから私じゃなくて……。」
「だってアーシェ君だって、一番に私に話してくれるでしょう? ……違うの?」
「違わないけど、お前は親がいるんだからそういうことはきちんと話し合って」
「なんで? 関係ないよ!」
急に泣きそうな声で叫ぶものだからギョッとして、私は口を噤んだ。
「関係ないよ……」
明るくて、前向きで、いつも何かに一生懸命で、そんなイーヴが夢を夢のままで終わらせるなんて、どうして今まで信じていたのか。
「何よ、アーシェ君のバカ。もう明日から会えないから、もっと楽しい話がしたかったのに。アーシェ君なら私のこと一番良く知ってくれているから、頑張れって言ってくれると思ったのに……」
「私が、そんなこと……」
「…だって、いつも応援してくれたじゃない……?」
イーヴは寂しそうな顔で呟いた。
ならば私のことを一番良く知っているのはお前のはずなのに。
お前も私のことをちっとも理解できていない……。
「もう……いいよ」
漸く掴んでいた手を離すと、イーヴは無理して笑ってみせた。
「アーシェ君の言うことも、分からないわけじゃないよ。……うん。本当は止められるのが嫌だから、父様や皆には言わないで行こうと思っていたけど、ちゃんと話して納得してもらうね。それで、だから……、こんな風に喧嘩なんてしないで、……明日は笑顔でバイバイしようね」
彼女がドレスの裾を束ねて立ち上がるものだから、今度は私が彼女の手を引いた。バランスを崩してイーヴは慌てて枝を支えにしたが、一向に私が気にしないので もう と怒鳴った。
「待って…待てよ。……出て行くって…ひとりで?」
「そうよ?だって私の我儘に誰か付き合わせるわけにはいかないじゃない」
「それでもお前は、王族だろう。そんなこと…許されるわけがないじゃないか……」
イーヴはさっきまで私が見つめていたレイト様達のいる方に視線を移して、そうね と言った。それを見ただけで、何となく彼女が言わんとしていることを察してしまった。
「じゃあ、…アーシェ君一緒に来てよ。……レイス様との約束も、永遠ってわけじゃないんでしょう?」
私もそっと、もう一度彼らの方に視線を寄せた。
言葉を紡ごうとして、けれど何も発することは出来なかった。
「分かってる……分かってるよ」
イーヴは私を見つめて、優しく笑った。
「だから私もアーシェ君みたいに目的を持って生きたいの」

「ぅ…ぇ……っ」
ぽろぽろと涙を流すレイト様は、ベッドの上で小さく丸まる。
彼女の強い信念は誰にも揺るがすことが出来なかった。イーヴの旅立ちはあまりに急で、誰もが驚き悲しんだ。けどその出発の時、いつにも増して彼女が笑顔を振りまいているので、皆、涙を流す頃合いを逃してしまった。泣くことが場違いなのだと、彼女は皆に思い込ませた。
そんなマジックに掛からなかったレイト様は、本当に可哀想だ。
彼はイーヴのことを、幼いながらも愛していたから。
「ある、あるしぇ…あるしぇは、寂しくないの……? あるしぇは いーぶんの、一番の友達なのに……」
私は静かに、彼の涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔を拭いてやって、いつものように微笑んだ。
「ええ」
「…どうして…?」
「……」
彼女の顔は浮かんだが、それに対して何も感じなかった。
ただ、胸にぽっかりと穴が空いてしまったようだ。
「どうしてでしょう…、分からないんです」
「あるしぇでも分からないことが…あるの……?」
澄んだ瞳で見つめられて、なんだか拷問にあっている気分だった。
私にも、私がなぜ悲しくないのか分からない。
レイス様が亡くなったときは、あれほど涙が流れたというのに。
「…ええ…」
それでも酷く虚しいのは、きっと。
待ち望む夜明けが来ないのを知りながら、いつか夢が覚めることを……どこかで信じていたからだろう。

けれど、もちろん夢ではなくて。私は私達の大切なあの木にひとり。いつも一緒だったあの木にひとり。ただそっと頬を寄せて……幼い頃と同じように、目を閉じて耳を澄ませた。そのままずっと目を開けることができないで。彼女が今も隣にいるような気がして。そうでなければ、この木にいる意味が無い気がして。いっそ悲しいと泣いてしまえたなら、どんなに心が晴れただろう。

「レイト様……いつまでもそんなに泣かないで」
四六時中悲しんでいるレイト様は、もしかしたら私の代わりに涙してくれているのかもしれない。
彼は湿った枕に額を埋めて、ふるふると首を振った。
「彼女はちょっと旅に出ただけです。きっとすぐ帰ってくる」
「……いつ?」
そっと私の方を向いて、声にならない声で言った。
私は彼の頬に、濡れてへばり付いた髪を払い、優しく笑った。
「すぐに。すぐですよ、レイト様。本当です。嘘なんかじゃない。……信じて」
信じよう。私が信じよう。でないときっと、レイト様も信じて下さらない。
「彼女ときちんといってらっしゃいしたでしょう? 待ってるって言ったでしょう? なのにそんなに泣いてしまったら、イーヴン様はレイト様が心配で、大切な夢を諦めなければならなくなる。一度見送りしたのなら、少しくらい待ってあげましょう? それで帰ってきたら、それから泣けばいい。自分はこれほど貴女が必要なのだと。今から泣いていては枯れてしまう。……そうでしょう?」
彼の小さな手の中に、きゅっと握り締められた片方だけのイヤリング。
必死に引き止めて、それでも意志の強いイーヴに負けたが、彼はなんとか彼女から彼女との繋がりを手に入れたのだ。
そっとその手を開いてそれを取り出し、彼の耳に付けてやった。
彼の涙は止まらない。
「お似合いです。……レイト様」
そのイヤリングがある限り、レイト様はイーヴを想い続ける。忘れてしまうことは出来ない。遠い昔彼女と交換したネックレスが、私の胸元から離れないように。・・・きっと彼も彼女を追うのだ。
「……あるしぇ…」
イヤリングに手を添わせて、レイト様は不思議そうに私を見つめた。
相変わらず べそを掻いてたが、イーヴのイヤリングが彼を元気付けたようだった。
「あるしぇは、だから泣かないの……?」
……だから―――?
「分から……ない。分かりません。でも、私がその時泣くとも思えない。私の涙はきっと、レイス様がお亡くなりになった時に枯れてしまったのです。ただそれだけですよ……」

そうだ。いつまでもイーヴのことで悩んでいても仕方がない。
私は私の大好きなレイス様との約束を。
その為に生きるのだから。

だからもうあの木に登らなかった。だからもうあの木に近寄らなかった。だからもうイーヴのことは考えなかった。考えたくなかった。ただレイス様との約束を果たしたいだけ。 だから考えるな。考えたくない。
ああ、レイス様お願いです。もう一度その優しい声で私を呼んで。
そしたらきっと、私は後ろを振り向かずに進める……。

「アルシェ。熱心に働いてくれるのは嬉しいが無理は良くない」
もう4年。イーヴはあれから帰ってこない。
私はあまりイーヴのことを思い出さなくなっていた。いつの間にか周りから頼られるようになって、その所為かいつも忙しかった。ほんの時折胸元ネックレスを見つめて、まだ身に付けている自分に呆れた。
「いいえ、ルールス様。後は私に任せて下さい」
接見で御一緒されたルールス様は、酷く疲れた様子だった。さっきこっそりラドール様が教えてくれたが、昨日は書類で徹夜だったらしい。
「そうだよ、ルールス。無理するのは貴方の方じゃないか。ここは私達に任せて」
「ラドール様。ラドール様はきちんとルールス様を部屋へお連れして下さいね。疲れた身体にはハーブティーがよろしいですよ」
私が彼らの手から書類を取り上げて微笑むと、ラドール様は顔の前で両手を横に振った。
「そんな。一人でやらせるわけにはいかないよ」
「構いません。その代わり、今度ワインを御馳走して下さい」
ハハハとルールス様が笑った。
「行こう、ラドール。アルシェ、楽しみにしているといい。酔い知らずのお前を酔わせるようなワインを用意しよう」
半ば呆れてラドール様は仕方なく部屋を後にし、ルールス様のお供をすることにした。
残された私はさっさと仕事の片付けに取り掛かる。
そう。私は他人より人と接する機会が多い仕事を主としているけれど、今でも静寂が一番好きだ。ひとりはとてもいい。余計な気を遣わずにすむ。ほっとする。
昔からあんな静かな木にいた所為で、きっと風の音を愛してしまったのだ。
なのに、なんだかいつもと違う感覚がした。
やけに窓の外に広がる中庭が騒がしくて……。
「―――ねぇ、アーシェ君」
そう後ろから、声が掛けられたから。
心臓が。
一瞬、……止まる。
私は恐る恐る振り向いて、扉の向こうの彼女を見つけた。
短いはずの時間が全く動かない。私はそれ以上動けなかった。
光に反射して金の髪が眩しい。空のように青い瞳が私を見つめる。
「……イーヴ…?」
もう、そういうのが限界だった。
何十年、何百年会わなくても、彼女のことを見間違えることはない。
けれど…彼女はとても成長していて。
前よりうんと自愛に満ちた表情をしていて。
危うく……枯れてしまったはずの涙が流れそうだった。
「ただいま、アーシェ君……」
再会。
私は大きく見開いた瞳を……彼女から離すことができなかった。

考えるな。そう思っていたのに、進み行く私を誰か止めてくれと心のどこかで願うのは、私の中からまだイーヴが消えていなかったからだ。確かに私はレイス様との約束を果たしたかった。何よりも優先して、守っていかなくてはいけなかった。
けれど、……知っている?イーヴ。
私はお前が傍にいないと、ゆっくり休むことも出来ないんだ。
本当の私でいられないんだ。
その笑顔を見るために、もっともっと立派になろうと、いつも必死に頑張っていたんだ……。
なのにお前は行ってしまった。
私は何の為に生きているのか分からない。
そんな自分に……愚かなことに、今更気が付いてしまったんだ…。

「その割には泣いてくれなかったね、アーシェ君」
イーヴはツンと口を突き上げて脹れてみせた。
彼女が帰ってきてからの1年は、もの凄く早く過ぎていった。信じられないほど賑やかだった。彼女がいるだけで、城の活気が上がる気さえした。
「ねぇ、聞いてるの? アーシェ君」
その声はちょっぴり怒っていて、けれど心地いい音だった。
もうここは私達のあの木ではなかったけれど、真っ白なこの部屋で、真っ白なふかふかのベッド。暖かなそこに身を沈めて、心から安らぎを感じるのもなかなかに悪くなかった。
私が前にも増して多忙で、もう重い瞼を上げられずにいるので、彼女は諦めて明かりを消した。もそもそとベッドに入って、そして多分微笑んだ。
彼女の温もりを傍に感じて、言い様のない幸福な気持ち。
そっと、頬にキス。
……甘い香り。
「おやすみ、……アーシェ君」
その優しい指先で、彼女は私の輪郭をなぞるから。
「イーヴ……」
「ん?」
優しく彼女を抱き寄せて。
その柔らかい耳元に。
「…おやすみ…」
もう意識が遠かったけれど、イーヴは笑ってもう一度おやすみを告げてくれた。


ここまでお付き合い下さってありがとうございます。
まだまだ至らないことばかりですが、宜しくお願いします。更新はとてつもなく遅くなりそうですが、もし宜しければお気軽にお立ち寄り下さい!何かお気付きの点やアドバイス、ございましたらお願い致します。とっても喜びます。













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