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2日続けての更新ですね(・∀・)
何やら気持ち悪い話になってますが、気にせず寛大なお気持ちで読んでやって下さい(笑)

それでは、スタート☆
第七十八話:足利くんとサヨナラ!?涙のブラコン卒業式(前編1)
「あぁ~…今日も1日疲れた…本当に疲れた…」


はぁ…、と、何とも重苦しいため息をついている彼の名は、我らが主人公、足利時宗。


「何だてめぇは?爺くせぇな。」


「学校へ行って、ただ勉強をしてるだけなのに、何をそんなに疲れる事があるんだい?」


そんな足利くんを後目に悪態をつく彼らは、毎日、足利くんが重苦しいため息をつかなければいけない程の原因を作っている(現在進行形)張本人、間宮健児と花木涼の2名。


「悪いけど、俺、誰かさん達のせいで学校でまともに勉強出来たことないから!?」

「てめぇの頭の悪さを他人のせいにしてんじゃねぇよ。」

「頭の悪さを間宮くんだけには言われたくないんですけど!?」

「あ゛んだと!?」

「嘘です!!すいません!!殴らないで!!」


そんな彼らが、いつものように学校から間宮くんのバイト先、スマイル☆コンビニまで道のりを歩んでいると…


「ん?あれって…」

「ちょっ、いたっ…痛いよ!!間宮くんもげる!!鼻がもげる!!」

「あぁ゛!?んなのもげる為にやってんだから当たり前だろうが!!」

「ねぇ…間宮、地味男くん?あそこ見てよ。」

「ちょっと、花木くん悠長にしてないで助けて!!ヘルプミー!!」

「うるせー黙れカス!!どこだよ?…んあ?あいつは…」


間宮くんの目に写ったのは、線路の前で呆然と立ち尽くしている迷惑ブラコン兄弟の弟、冨樫彰だった。



「いたたた…本当に鼻がもげるかと思った…てか、冨樫くんあんなとこで何やってんだろ?」


真っ赤になった鼻を押さえながら、足利くんも冨樫(弟)に目をやった。


「電車がくるのでも待ってんじゃねーの?」


全く興味ねぇと言わんばかりに、間宮くんがそう吐き捨てた。


「えぇ!?何でさ!?」

「何でって…君は本当に馬鹿だね。線路で電車を待つって言えば、一つしかないだろう?」

「銀河鉄道を求めて旅だとうとしてんだよ。」

「ちげーよ!?馬鹿なのはおめぇらだよ!!銀河鉄道求めて旅立つ前に、別の次元に旅立っちゃうから!!」

「知らねーよ。てめぇの行きたいとこに行きゃいいだろうが。だから、俺はバイトに行く。」

「そうだね…男は皆、誰しもが彷徨える旅人…彼を止める資格は俺たちにはないよ。てか、めんどくさいから俺も先を行くよ。」

「てめぇら血も涙もないな!!この鬼!!悪魔!!冨樫くんの事どうすんのさ!?俺はほっとけないよ!!」

「だったら、てめぇが何とかしやがれ。俺は面倒事が嫌いなんだ。じゃあな!!」

「そうそう…君が彼を助けたいなら、君だけが彼を助けてあげなよ。俺たちを巻き込むのは止めて欲しいね…じゃあね~地味男くん。」


そういうと二人は、足利くんと冨樫(弟)を残して、さっさと帰ってしまった。


「いつのことだか…思い出してごら~ん…あんな事…こんな事…あったでしょ…う…」


春、桜舞う木の下で、屈託のない笑顔を浮かべて、酔っ払った花見客を締め上げる兄貴。

夏、青く広く澄んだ海岸で、周りの迷惑を全く気にせずロケット花火を打ち上げる若者に、逆ロケットだとその若者のケツにロケット花火をぶっ刺して制裁をしていた心優しき兄貴。

秋、一緒に行った栗拾いツアーで、ルールを守らず我が儘気ままのちょっと強面のオジサンに、もう勘弁して下さいと言うまで、もの凄い速さで栗を投げつけた正義感溢れる兄貴。

冬、街を彩るクリスマスツリーの星の部分に、言うことを聞かな…「もういいわ!!てか、お前これ自分では心の声だと思ってるけど、全部丸聞こえだから!!」…あれ?足利さん…何でここに?…俺は夢を見ているのか?天国にも足利さんみたいなちっぽけな奴がいるのか?「うるせーよ!!ちっぽけで悪かったな!?てか、心の声風に会話すんな!!ちゃんと、かぎかっこ使え!!」


冨樫(弟)が、歌にのせて楽しかった兄との思い出に馳せていると、いつのまにか彼の後ろに(正しくは5分前からひたすら彼の名前を呼び続けていた)足利くんが立っていた。



「あれ?てか、此処どこ?何で、足利さんこんな線路の上に立ってんの?」

「いやいやいや、俺じゃないから!!てか、それはこっちの台詞だから!!君が線路の上で呆然と立ち尽くしてたから、心配で見に来たんだよ!!何やってんのさ!?」

「あ…そうなんだ…俺、兄貴との楽しかった思い出を走馬灯のように…おもっ…思い浮かべ…うわぁーん…兄貴ー!!」

「ちょっ…冨樫くん?え?なに!?泣いてんの!?」


そう言うと、冨樫(弟)は、普段はイケメンだというのを忘れさすぐらいの、引くぐらいの汚い顔で泣き始めた。


「え!?これ俺が悪いの!?ごめ、ごめんなさい!!泣かないで!!強く言い過ぎたねっ…そうだよねっ色々あるよね!?俺に言われたくないよね!?だから、お兄さんには言わないで!!殺される!!確実にクリスマスツリーのてっぺんの星は俺になる~!!」


先程、冨樫(弟)のめくるめく兄との楽しい(?)思い出の内容を、出来れば聞きたくなかったが、嫌々聞いてしまった足利くんは、自分こそあの兄への恐怖で目に涙を浮かべながら、必死に泣き止むように冨樫(弟)を説得した。


「あに、兄貴は、足っ…利…さんに…そんなことしねーよ…」

(いや、絶対するよ!!)
「ね?何か悲しい訳があるなら俺聞くからさ?とりあえず線路からどこうよ?ね?このままじゃ二人ともあの一番星の遠い親戚になっちゃうよ!!」

「わか…った…」



泣きやまない冨樫(弟)を何とか説得した足利くんは、冨樫(弟)の手を引っ張るようにして、線路を後にした。


「で?何があったのさ?何でそんな落ち込んでるの?」


話してよ、と、俯く冨樫(弟)に、足利くんは話し掛けた。

「実は…」

「実は?」

「あにっ…兄貴に…」

「お兄さんに?」

声を震わせながら話す冨樫(弟)に、足利くんは、冨樫(兄)の身に余程の事が起きたのだと、心配と不安を募らせ、彼の次の言葉を待った。









「女が出来たんだ。」









「………………はい?」

「だから!!俺の可愛い可愛い、目に入れても痛くない程、むしろ目に入れて閉じ込めておきたいくらい可愛い兄貴に、どこの馬の骨とも知れない女が出来たんだよ!!」

「いや、そりゃ出来るでしょうよ…お兄さんも男なんだし。え?てか、何?君はそんな事で悩んでたの?」


あまりにどうでもいい冨樫(弟)のカミングアウトに、拍子抜けした足利くんは、いらぬ心配をしたと、少しの怒りと共に冷静に言葉を返した。


「あぁ゛!?そそそそ、そんな事だと!?兄貴に女が出来たという一大事を、あんたはそんな事で片付けられる程、心が腐ってんのかよ!?マジ意味不明…マジ死ねよ?」

「いや、おめぇの頭が腐ってんだよ!!てか何その言われ用!?すげー心配してやった人に対して吐く言葉じゃないよね!?」



まるで、汚い者でも見るかのように、軽蔑の眼差しを向けてくる、あまりに理不尽な冨樫(弟)に、足利くんは、怒りのバロメーターが一気に上昇した。


「だいたいさ、前々から言おう言おうと思ってたけど、冨樫くんはブラコンの度が過ぎるよ?お兄さんだってお兄さんの人生があるんだし、もう少し自由にしてもいいんじゃない?」

「あんたに俺たち兄弟の何が分かるんだよ!?俺たち兄弟は、小さい時から両親がいなかったから、何をするにも二人でやってたんだ!!」


それを他人のあんたにとやかく言われたくない、と、冨樫(弟)は、足利くんに怒鳴りつけた。足利くんは、両親がいなかった、という冨樫(弟)の言葉に申し訳なく思い、自分の行き過ぎた言動を謝った。


「ごめんね…まさか、ご両親が亡くなられてたなんて知らなくて…本当にごめん!!言い過ぎた!!」

「は?何言ってんの?俺んち両親健在だけど?」

「……え?だって、今…両親がいなかったって…」

「親父が仕事で海外に行く事が多くて、それに母さんがついてってたんだよ。」

「…あ…そう…」


じゃあ、何で、今、自分は怒鳴られたのだ、と、怒鳴られる要素が全く思い浮かばない足利くんは、怒りを通り越して、なぜか悲しい気持ちで一杯になったのだった。


「とにかく、俺の大事な大事な兄貴に女が出来た事は事実なんだ…だから、俺、その事を考えると…もう…涙が…とま…とまら…うわぁーん…兄貴ー!!」

「うわぁ、ちょっと泣かないで?みんな見てるよ!?白い目で俺たちを見てるよ!?…あ、そ、そうだ!!もう、この際、笑ってお兄さんの幸せを祝ってあげようよ?お兄さんだって冨樫くんに笑って祝ってもらえる事が、一番嬉しいし幸せだと思うよ?ね?」
(つーか、彼女が出来たくらいでこんなになるなら、もし仮に、お兄さんが結婚でもしたら、冨樫くん死んじゃうんじゃ!?)


再び泣きじゃくる冨樫(弟)を、周囲の白い目に耐えきれず慌てて慰める足利くんに、


「…本当に?」

「う、うん!!なんたって冨樫くんは、お兄さんの一番なんだから!!例え彼女が出来たってお兄さんの一番は冨樫くんに変わりないよ!!」

「そ、そうだよな?女なんて所詮は2番目だよな?兄貴の一番の座は弟である俺だよな?」


何とか、納得し泣き止んだ冨樫(弟)だった。


(こいつめんどくせぇなぁ…)

「でも…やっぱり、悲しい事には変わりねぇよ…よし、今日は、コーラの焼け飲みだ!!ファミレスに24時間居座って、コーラ飲み尽くしてやる!!」

「そうだよ!!その意気だよ!!それで綺麗さっぱり忘れ「足利さんも付き合ってくれるよな?」…へ?何で俺が「付き合ってく・れ・る・よ・な?」…はい…」

「よし、今から行くぞ!!」

「…おぉ…」


有無を言わせない、まるで修羅のような顔で、無理やり足利くんもコーラの焼け飲みに付き合わせる冨樫(弟)だった。
そんな彼に、足利くんは、未だかつて体験した事ない程の後悔の念に駆られていた。
そして、厄介事はごめんだとさっさと帰って行った二人の危機能力に、改めて凄いと賛辞を贈ったのだった。


つづく
いかがでしたか?
冨樫(弟)の度が過ぎる程のブラコン話(笑)
実際にこんな奴いたら気持ち悪ぃなって思うくらいのブラコンぶりになってたらいいかなと思っております♪

次は、兄視点で書こうと思ってるんですが、早めに更新出来るように頑張って書きます。

それでは、また次に☆


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