第二話:間宮くんと涙のバレンタイン(前編)
朝、いつも、見掛ける背の小さい可愛いあの娘。
ほら、今日も…
(可愛い〜何で、あんなに可愛いの…俺なんか釣り合わないよな(´о`))
そう俺は、彼女の事が好きなのだ。
叶う事なら、彼女になって欲しいけど、そんなこと天と地がひっくり返ってもありえない事を知っているから…
(地味野郎が、あんな可愛い娘と付き合えるわけないもんね…)
だから、こうして朝見掛けるだけで幸せだから…
だけど…
最近は、そんな些細な幸せさえ、壊れようとしている…
この男、『間宮健児』のおかげで!!
「おい!ババア!!俺は、ペ○ちゃんキャンディーが欲しいんだよ!!なんで置いてねぇーんだ!!」
(朝っぱらから恥ずかしい…大声で何言ってんだよ!!みんな見てるじゃないか!!)
「これ、キ○ロちゃんじゃねぇか!名前は、似てるけど、飴でも何でもねぇだろ!!」
ザワザワ…
(うわぁー;みんな見てるよ!ざわつき始めてるよ!!)
「ババア…ワザとだな?殺すぞ?!」
「やだ…怖い!」
「あの、制服は青嵐だぜ?」
「あの不良校?!」
(どうしよう;俺まで、誤解されちゃうよ〜!!)
「あん?何見てんだ?見せもんじゃねぇぞ!?…それとも何か?文句があるってのか?世界最強と謳われる、この俺、間宮健児様に?」
斜め60℃で首を傾け、凄む間宮くん…昭和のヤンキーでも、そんなに傾けないよ…
「間宮だって?!」
「あの『鬼瓦』を一撃で倒したって言う?!」
「青嵐最強…いや、この地帯最強の?!」
ザワザワ…
「ふん!よく分かってるじゃねぇか!!」
「あれが…『最強で黙ってればカッコいい部類に入るのに、宇宙一馬鹿な間宮!』略してバカ宮!!」
「なっ!!」
「バカ宮…」
「殺す!!」
「間宮くん;落ち着いて!!」
「ねぇ…あの隣りにいるのって、もしかして…」
「「「戦国武将!!」」」
「地味で見た目ショボいのに、青嵐のNo.2!!」
(俺って……)
「間宮と…戦国武将って名前何て言うの?」
「知らね?山田とかそのへんじゃね?」
(おいー!!山田ってなんだよ(`Δ´)どんだけ地味なんだよ!!つか、ニックネーム覚えてるのに、名前覚えてないって、どういうことだよ!!)
(変な事言うなよ!!…彼女に誤解されちゃうだろ(泣))
「うわっ!こっち見たよ!美紀!!目合わせちゃダメだよ?」
「うん…。」
(´□`|||)
(完ペキ誤解されたー!!)
「ち、違うんだ!!俺は
「こらぁ!不良共!!朝っぱらから何騒ぎ起こしてんだ!!」
「チッ…おまわりか!俺のブレーンバスターで沈めてやってもいいが、面倒はごめんだな…」
(彼女に誤解された…(泣)もう、生きてけない…)
「ずらかるぞ!パシリ!!」
(´;ェ;`)
「…朝から、ウゼェー!!」
バシッ!!
「痛っ!何すんの?!いきなり??」
「てめぇが、辛気くせぇツラしてるから。」
「誰のせいでこんな事になってると思ってんだ!!」
「…あぁ゛?」
「すいません(泣)」
「こらぁ!!」
「行くぞ!!」
「えっ?ちょっ、待ってよ!!」
何で、いつもこうなるんだよー!!
「はぁ…」
(嫌われたよな…まだ、話しもした事ないのに、嫌われる俺って(泣))
これも、全部アイツのせいだ!!
迷惑野郎こと間宮健児め!!
(だからと言って、俺が、どうにか出来るわけじゃないし…ホント、ダサくてショボい地味野郎だな;)
(まぁ、でも彼女の事を、好きってバレなかっただけマシか…)
奴にバレたら、絶対に面白がって、ろくでもない事になるからな…
それだけは、死守しないと!!
今度、また彼女に嫌われたら、生きてけねぇよ…(泣)
「ってか、さっきから間宮くん何やってんの?」
「おい!お前も見てみろ!!同じクラスのなんとかが告られてるぜ?」
「田中くんだよ…間宮くん。」
田中くん…こいつと出会うまでは、結構仲良かった田中くん。
こいつと出会ってからは、俺(間宮くん)から逃げるように去った、田中くん。
「ふん!どこがいいんだ?あんな、馬面!」
「馬面って;…田中くんは、優しくて面白いから、女の娘に人気があるんだよ。」
「どうだかな…いいか?パシリ!ああいう奴が、結構裏では凄かったりするんだぞ?」
お前が言うなよ…お前が!!
「そんなことないって。間宮くんの考え過ぎだよ。」
「あ、校長がヅラ取ってる。」
…聞けよ(`Δ´)
「ま、女なんかにうつつを抜かすようじゃ、最強への道は目指せねぇな。」
誰も、目指さねぇよ!!
おめぇだけだよ!そんなの!!
「じゃあ、間宮くんは彼女とかいないんだ?」
「あたぼーよ!んなのいらねぇよ!!」
「お〜い!誰かこのクラスで合コン参加してくれる奴いねぇ?頭数足りなくてさ!!」
「俺が、行ってやる!!嫌だと言ったら、殺す!!」
間宮くん…最強への道は?
「ま、まさか…イヤなんて言うかよ;大歓迎だよ!」
『かわいそうに…』多分、このクラス全員がそう思ってんだろうな。
「よしっ!行くぞ!!」
「あ、あぁ…」
(あれじゃあ、今日の合コンは台無しだな…けど、久しぶりに間宮くんと離れられるから感謝しないと!犠牲になってくれてありがと。君の事は忘れないよ!名も知らない他クラスの人。)
「さてと、久しぶりにゆっくり帰るか。いつもは、奴がいるから、ゆっくりどころじゃないしね;」
(本屋でも寄ってくか)
そう、考えていたら、狭い路地から女の娘の声が聞こえた。
「離して下さい!」
(ん?)
「いいじゃん?俺らと遊ぼうよ?」
「そうそう…悪いようにはしないしさ?」
「お断りします!そこを退いてください!!」
「可愛い〜♪」
「気の強いとことか、ますます気に入っちゃったν」
(あの娘、朝の!!絡まれてるんだ…どうしよう助けなきゃ!!けど…、)
「警察呼びますよ?」
「呼べば?でも、呼んだら、どうなるかわかってるんだろうな?」
「可愛いからって調子にのんなよ?」
(勝てるはずないよ(泣)あんなの、見るからに強そうじゃん!右側のヤツなんて、人を殺めた事あります的な顔してんじゃん;)
「…っ」
「あれ?泣いちゃうの?」
(でも…、やっぱり助けなきゃ!!)
「お、おい!その娘を離せ!!」
「あ゛?なんだおめぇ?」
「地味野郎がナイト気取りか、てめぇ?」
(う;怖いー!だけど、大丈夫!俺は、いつも間宮くんと一緒にいるんだから!!こんな奴等、子犬みたいなもんだ!!)
「お、俺は、青嵐高校1年…足利時宗だ!!」
「青嵐の足利…?お前知ってるか?」
「知らねぇな…聞いた事もねぇよ」
「雑魚が何の用だよ?まさか、俺らとヤるってのか?」
「そ、そうだ!!」
「生意気な!二度と朝日が拝めないようにしてやるぜ!!」
「ヒィー!!」
(やっぱ、無理だよ!一時のテンションに身なんて任せるんじゃなかった!!)
「頑張って下さい!!『戦国武将』さん!!」
「美紀ちゃん…!」
「お、おい!今、あの女『戦国武将』って言わなかったか?」
「言った!!あの、青嵐No.2『戦国武将』って!!」
「噂通りだぜ…地味でショボい…」
「まんまだな!」
「けど、こいつの裏には『バカ宮』がついてんだろ?俺、イヤだぜ?アイツとヤりあうの?!この前、前歯全部折られて差し歯になったんだからな!!」
「俺だって嫌だよ!『お前、顔がキモい!見てて不快だ』っていきなり殴られたんだから!!」
「「すいませんでした!!『戦国武将』とは知らずに、ご無礼をお許しください〜!!」」
「彼女に二度と手出ししないなら許してあげるよ!」
「「約束します!!」」
「なら、いいよ。」
「「ホント、すいませんでしたー!!」」
(ふぅー…助かった;初めて、間宮君の存在に感謝するよ!!何もしなくても向こうから逃げてくれたからね。)
「あ、あの…」
「はい!!」
「本当にありがとうございました。本当に助かりました。」
「そんな!当然のことをしたままです!!」
「みんなが、『戦国武将』さんは、怖い人だって言ってたけど、とっても、優しくて正義感のある人なんですね。」
「いやぁ、それほどでも(´▽`)」
「あ、すいません。私、宝杏女子高校の1年高島美紀っていいます。」
「あ、俺は、青嵐高校1年足利時宗です。」
「足利さんっておっしゃるんですか。山田さんじゃなかったんですね。」
「違います。」
「もしよかったら、お礼させて下さい。明日、この時間にまた会えますか?」
「は、はい!!」
(やったー!!神様ありがとう!!やっぱり、日頃ヤツのおかげで災難だらけだから、これは俺へのご褒美なんだ!!)
「なら、私が青嵐の方に行きますね?」
(ダメだ!!ヤツが悪魔の化身の間宮に見つかる!!)
「い、いや!俺が、そっちに迎えに行きます!」
「そんな!助けてくれた上に、迎えまでなんて!!」
「青嵐は、危ないやつばっかりなんで!!」
「そうですか…?なら、明日お願いします。」
「は、はい!こっちこそ!!」
「それじゃあ、また明日。」
「また、明日!!」
(くぅ〜!!生きててよかった!!明日は、憧れの美紀ちゃんと…絶対、ヤツには知られないようにしないとな!!何がなんでも邪魔されるから!!
明日のデートは、誰にも邪魔させない!!)
そう、意気込んでいた俺は、気付けなかった。
物陰に隠れて、こちらをほくそ笑む間宮健児の存在に…
悪魔の化身、間宮健児を…
この時は、まだ天国気分だった俺は、明日には地獄が待っているなんて、知るよしもなかった。
2/14という事で、バレンタイン話を書こうと思ったのですが…バレンタイン要素0ですね(笑)
まぁ、これ前編なんで!
後編には、必ずバレンタイン要素の話しにするんで待ってて下さい☆
…あ、でも後編を更新した時はもう、バレンタイン過ぎてるんじゃ…
まぁ、何はともあれここまで読んで下さってありがとうござぃました( v^−゜)
頑張って後編書きます〜
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