――パサ……。
羽の音。まばゆい程の白い光。
羽の音。目を覆いたくなる程の黒い光。
ふたつの光は、一瞬だけ。綺麗に光って、そして消えた。
白い空間。何もない。
そこにいるのは、ふたつの光をもったふたりの少女。
倒れていた少女たちは、目を覚まし、辺りを見回す。
白い空間。何もない。
自分が何故ここにいるのかも、解からなくて。
自分が何をするべきか、知るわけもなくて。
だから、
白の少女は、その白に消えてしまいそうで。
黒の少女は、その白からはずれてしまいそうで。
だから。だからと言うわけじゃないけれど――。
少女たちにの背中には、ちいさな翼がついていた。
ちいさすぎて、飛べそうにない、翼。
白い空間。何もない。
上を見れば、手を伸ばしたくなる程高い白。
下を見れば、飛んでいると思いたくなる程深い白。
白、白、白――。何もない――。
やがてふたりは手をつなぐ。
白から、
はずれてしまわないように。
白に、
埋もれてしまわないように。
飛べなかったら歩けばいい。
黒の少女はこう言って、
飛ぼうと思えばいつでも飛べる。
白の少女はそう言って、立ち上がる。
ふたりして、綺麗に笑う。
そしてゆっくり歩き出す。
白の中を、進んで進んで。
ついた先には――。
白い空間。何もない。
ふたりの少女は綺麗に笑った。
――END――
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