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掌編小説集7 (301話~350話)

空の肝

作者:蹴沢缶九郎
ある時、神様は墨で浸った筆を使い、真っ白な大空を黒く塗りつぶした。それが夜の始まりである。
しかし、元々いい加減な性格の神様、適当に塗ったせいで、ポタポタと数滴の墨が空から垂れ落ちた。

悠々と飛んでいた一羽のカラスの体を、突然降ってきた墨がベチャリと黒く染めた。

「ひゃあ、びっくりした!! なんじゃあ!?」

自身の黒くなった体を見たカラスは、一体何事かと空を見上げた。


海の底に寝そべり、タコとイカが会話をしている。

「腹減ったなぁ、イカどん」

「そうだなぁ、タコどん」

「何か食い物は落ちてこんかのぉ…」

「そうだなぁ…」

二匹が海面を見上げていると、一滴の墨がゆっくりと落ちてきた。

「おや、何かが降ってきたぞ…」

タコは八本の内の四本足を伸ばし、目の前に落ちた墨をそっと受け止める。イカはタコが受け止めた墨を見て言った。

「おお、これは珍しい」

「これは何なんだ?」

「これはなぁ、『空の肝』だ」

「空の肝!?」

「そうだ…。空はな、たまに肝を吐き出すんだ。ペッとな。これがなんとも美味いらしい」

「ほう、これが空の肝なのか…。しかし、あまり美味そうに見えんが…」

「珍味とはそういうものだ…。よし、さっそく食べてみようではないか」

タコとイカは一口づつ食べてみるが、そのあまりの不味さに、口にした墨を思わず吐いた。

黒くなったカラスと、タコとイカが墨を吐くようになった理由のお話。

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