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今回はレイと憲太郎のデート模様です。
そしてラッキークローバー琢磨本格出撃です。
9.悩めるレイ
BARクローバー

相変わらずホットミルクを飲んでいる潤一郎。
しかし、その目をチラチラと和香の方に向ける。

「あら、潤ちゃんどうしたの?」
そう言う彼女の手にはクリスタルのグラスが握られている。
「またあなたの崇拝者からのプレゼントですか?」
くすっと笑う和香。
潤一郎は首を傾けると、
「さて、次は僕が行くかな?ジェームズは休んでなよ。」
そう言ってカウンターの片隅にいたジェームズを見る。
睨み返すジェームズに背を向けると潤一郎は店を出た。


スーパー

俺と美咲は母ちゃんに頼まれておつかいに来ていた。
「ったく、何がタイムセールは体力のある人の仕事だよ。」
「そう言わないの!もし手に入れたら今日はご馳走って言ってたじゃない。」
とりあえず俺達は時間になるまで他の物をカゴに入れる。
俺が野菜売り場でピーマンを入れようとすると美咲の顔が渋くなる。

「私、それ苦手なんだけどな…。」
「母ちゃん、好き嫌いはダメっつってたよな。」
完璧な美咲にこんな弱点があることが笑える。

と、そこに憲太郎がスキップの足取りでこっちに来た。
「あっ、ケンちゃん、みっちゃん、こんにちは!」
なんだ、コイツのテンション?


「何か、嬉しいことでもあったの?」
と私が聞くと
「実は、レイちゃんからデートに誘われたんだよ!」
デ、デート?

「いつも途中でキャンセルになってたけど今度のはちゃんと来てくれるんだって!」
「どうせまた直前でキャンセル入れられんじゃねえか?」
と、嬉しそうな憲太郎君に意地悪を言う健人君。
でもいつもそれでめげてる憲太郎君が今日はもっとテンションが上がる。そこへタイムサービスのアナウンスが流れてきた。


ラッキー、一番乗りだぜ!
俺はおばちゃん達が飛び込む前に目当ての物に手を伸ばす。
「「ん?」」
何故か、俺の横に見たくもねえ顔がいる。


「なんでてめえがいるんだ?」
「これは俺が先に見つけたんだ。これは俺の物だな。」
木島君はそう言って健人君が取ろうとしたお肉を取ろうとする。
だけど、健人君もその手を掴む。

「離しやがれ!」
「君こそその手を離せ!」
その結果、2人ともその後に押し寄せてきたおばさんの海に飲まれることになった。


結局…。
「あ〜あ、アイツのせいで肉2パックしか手に入らなかったぜ…。」
俺はおばちゃん達に引っ掻き回された髪を元に戻す。
「ケンちゃんが木島君とケンカするからでしょ!美咲ちゃんも止めてくれなかったし…。」
美咲はばつが悪そうに指をつつく。


スマートブレイン

村上は目の前にいるレイと会話していた。
「レイ、君が人間と友人関係にあることは既にわかっている。」
レイは口をつむる。
「だが、その人間がファイズを持つ者と友人関係にあることは知っているかね?」
レイは相変わらず黙ったままだったがその目が驚きに広がった。
「やはり何の意図も無しに交遊関係でいたようだね。呆れたものだ。」
レイの驚きの目にわずかに怒りが浮かぶ。

「しかし、そんな君にいい案があるのだがね。」
「いい…案…?」


翌日
俺はレイちゃんとの待ち合わせ場所に立っていた。
「レイちゃんまだかな〜。」


ウキウキしている憲太郎を隠れ見ている健人と美咲。

「やっぱりこういうの悪趣味じゃない?」
「何言ってんだ、アイツ初めてのガールフレンドだぜ。」
俺は双眼鏡を構える。
「ガールフレンドって女友達ってことよね?だったら私じゃないの?」
コイツ、友達とガールフレンドの違いがわかってねえ…。
俺は溜め息をつく。


しばらく待っているとようやく
「すいません、お待たせして。」
「ううん、大丈夫です。」
やっぱりかわいいな、レイちゃん。


それを見ながら私は頭上に感じるいやらしい何かを感じていた。
「ねえ、健人君、何か見られてる気がしない?」
「あん、今それどころじゃねえだろうが。ほら、アイツらいっちまうぞ!」
気のせいだったのかな…?
走り出した健人君を私は慌てて追った。

だが、美咲の感じた視線は決して気のせいではなかった。
2人の頭上の木の中には潤一郎がいた。


フッフッフ、見つけたぞ…。

まさか、ターゲットが2つとも俺の前に現れるとはな。
早速、追跡だ!
俺は颯爽と…。


だが、潤一郎は足を滑らせ一気に尻から地面に落ちる。
「痛ってー!!!」
間抜けな悲鳴。


喫茶店
俺は憲太郎と相手の様子を眺める。
「へえ、そんな趣味なんだ!」
相手のレイって子もアイツにもったいねえくらいかわいい女に見える。
と、頼んでいたコーヒーが来た。
「お待たせしました、って乾君と鷹取さん?」
って木場かよ!
どうやらここでバイトしてるらしい。
「今日はどうして?」
と聞かれたので俺は正直に答える。
「そりゃ悪趣味じゃないかな?やめた方がいいと思うよ。」
「木場さんもそう思う?私も言ってるんだけど…。」
2人の冷たい視線に晒される俺。


「じゃあ、そろそろ行こっか。」
俺とレイちゃんは席を立つと会計に向かう。


「あっ、じゃあね。」
健人君が席を立ったので私も木場さんに挨拶して店を出る。
でも、あのレイって子、見てると変な気持ちになってくる…。
なんでだろう?


ふむ、奴ら一体何をしているのだ?


考える潤一郎は金網に引っ掛かっている。
「お母さん、あのお兄ちゃん何か変!」
「しっ、見ちゃダメよ!」
周囲の冷たい視線が当たる。


私は社長に言われたことを思い出す。
「あの少年…菊池憲太郎という奴を利用してファイズギアを手に入れ、鷹取美咲を捕らえれば君の罪を許そう。」
でも、憲太郎さんを利用するなんて…。
そんなことできない。


「どうしたの?もしかして、楽しくない?」
俺はレイちゃんに聞いてみる。
「いいえ、楽しい…です。」
そうは言うけど…。
レイちゃんの顔は何故か物凄く暗い。
どうしたら、いいかな…。
そうだ!
「ねえ、レイちゃん、ボウリングに行かない?」
「ボ、ボウリング?」


ボウリング場

ボウリングって聞いたことはあるけど研究施設にいた私はやり方がわからなかった。
私が困っていると憲太郎さんがやり方を教えてくれた。
「いい、この球をね、あのレーンに向かって投げるんだよ。」
そう言って憲太郎さんは球を投げてピンを何本か倒してみせた。
「はい、じゃあやってみますね。」


「アイツ、中々上手くやってんな。」
俺は憲太郎の意外な特技に驚く。
俺と美咲もボウリング場に入った都合上、ボウリングをやっていた。
今は美咲が投げようとしている。


これをあそこに投げればいいのね。
私は並んだピンに向かって投げる。


美咲が投げた球が当たり、ピンが全て倒れてストライクになった…はいいが、そのまま吹っ飛んだピンが近くのレーンのピンまで倒した。


「ええーっ!?」
何故か、私がやったことに健人君や周りのお客さん達もビックリしている。
「私、そんなすごいこと、した?」
「すげえどころじゃねえよ!奇跡だよ!どうやったらあんな現象起こせんだ?」

あれって、ケンちゃんと美咲ちゃん?
なんであんなところに?
レイちゃんを見ると思い詰めた顔をしている。


と、俺達に向かって2人のヤクザ風の男が迫ってきた。
「兄貴、あの女ですぜ!」
「ほう、俺様のストライクを妨害したのか…。」
どうやら美咲のミラクルボールにピンを吹っ飛ばされた奴らしい。

「よう、嬢ちゃん、あんたよくも俺様のピンすっ飛ばしてくれたな。」


そう言うと男の顔にあの模様が浮かぶ。

ヤクザ2人の姿がジェリーフィッシュオルフェノク、ハイエナオルフェノクに変わる。
客達はその姿を見て逃げ出した。


オ、オルフェノク?
「レイちゃん、逃げよう!」
とりあえずケンちゃん達の方は後回しだ。
早くレイちゃんを…。
「レイちゃん?」
振り向くとレイちゃんの姿がなかった。

冷ややかな目で周りの様子を見つめる潤一郎。


ふん、バカな奴らだな。
こんな人前で化けたら人間どもが逃げて当然だ。
まあいい、これでターゲットのみに目標をしぼれる。

「健人君、ベルトは?」
「持ってるに決まってンだろ!」
俺はベルトを着けてファイズフォンのキーを押す。


『STANDING BY』
「変身!」
『COMPLETE』


とりあえず安全なところに…。
俺はクラゲ野郎を蹴っ飛ばして外に叩き出す。


ファイズは外に出るとファイズフォンのキーを押す。
『AUTO BAZIN COME CLOSER』

オートバジンは駆けつけるとバスターホイールを撃ち出し、2体のオルフェノクを攻撃する。

それでもなお近づいてくるハイエナに対して
『BURST MODE』
ファイズは光弾をぶつける。


その時、健人君の戦いを見ている私にいきなり何かが飛びかかってきた。
「あの時の!」
それは前に遭遇したヤマアラシのオルフェノクだった。

そして
「ついに見つけたぞ、鷹取美咲!」
私の前に更に1人の男が現れた。
「誰?」
「はじめまして、と言うべきかな?俺は琢磨潤一郎、ラッキークローバーのメンバーだ。」
名乗った男の姿は…、何故か、茶色い全身タイツに緑のカツラを被っていた。
「何、その格好?」
「フフフ、俺は変装の名人なのでな、さっきまでボウリング場近くの木に化けていたのだ!」
そうは言ってもこの人はとてもヘタクソな変装にしか見えない。


と、ヤマアラシの方も飛びかかってくるので美咲はかわす。


レイちゃんどこ行っちゃったんだろ?
俺が外を見るとケンちゃんがオルフェノクと戦っていた。


とりあえず美咲も助けねえと…。
「俺が手を貸してやろうか?」
何か聞き覚えのある嫌な声が聞こえるぞ。


2体のオルフェノクが突然の銃撃に弾かれる。
振り向いたファイズ…健人の目の前にカイザ…木島が立っていた。

『READY』
カイザはブレイガンをブレードモードにするとジェリーフィッシュとハイエナを次々に斬り付ける。


ったく、ありがたくねえ援護だけど仕方ねえ。
俺はとりあえず美咲の方に向かう。


「お前、何故変化しない?」
できるわけないでしょ!私は人間として生きたいの!
「ならばいたぶらせてもらうぞ!」


潤一郎はムカデに似た怪人…センチピードオルフェノクに変化した。


『EXCEED CHARGE』
カイザがブレイガンから拘束ビームを放ち、2体のオルフェノクを拘束する。
そのまま、ブレイガンの斬撃を受け、オルフェノクは灰化した。


俺はオートバジンの肩からファイズエッジを引き抜くとヤマアラシを斬り付ける。


「貴様がファイズか!その力試させてもらうぞ!」


センチピードは鞭を取り出すとファイズ目掛けて叩き付ける。
それと同時にヘッジホッグが全身の針をファイズに打ち出す。

両者の攻撃をファイズエッジで弾くと更に剣撃を加える。


そこに木島も飛び込んできた。
「ここは力を合わせないか?」
ちっ、しゃあねえ。
俺と木島は互いにファイズショットとカイザショットを出すとミッションメモリーをはめる。


『『READY』』

2人は『ENTER』キーを押す。

『『EXCEED CHARGE』』


俺と木島は二匹にパンチを 叩き込んだ!

ヤマアラシの方は吹っ飛び、ムカデ野郎もフラフラだ。

「中々…やるな…。ひとまず…退散だ…。」
ムカデ野郎はメガネの男に戻ると逃げ出した。
「ふう、助けたからって礼は言わねえからな。」
「別に構わないさ。俺は偶然来ただけだからな。」
へん、ムカつく奴!


「美咲、ケガねえか?」
「ううん、平気。」
ケガは無いけど私には疑問がひとつ。
あのヤマアラシのオルフェノク、一体誰なのかしら?

「あっ、レイちゃん!」
俺はレイちゃんに走り寄る。
見ると胸が真っ赤だ。
「ど、どうしたの?」
「大丈夫…です…。」


やっぱり、憲太郎さんを騙すなんてできない。
一体どうしたらいいの…?

憲太郎の側で暗く沈むレイを見つめる和香…。
最後にクイズです。
ラッキークローバーのモデルはなんでしょう?
答えは感想にどうぞ。
では次回もお楽しみに。


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