5.ビジュアル系
その晩・・・
博士は遅くまで発明に没頭していた
今度の発明はフリーザ様のために・・・
異性人のフリーザ様が地球人に溶け込んで生活できるようにすること
それが目的である
第5話 ビジュアル系
朝・・・
フリーザ様が起きてくると 哀が朝食をテーブルに並べているところだった
大きな欠伸をして眠そうに目をこするとフリーザ様は椅子に腰掛けた
そしてトーストにかじりついた時・・・・・・フリーザ様は博士がいないことに気が付いた
「ハイバラさん 博士さんはどこですか?」
「さぁ・・・・・・まだ寝てるんじゃないの?」
「何? 部下の分際でこのフリーザ様より後に起きてくるつもりですか?」
額に血管が浮き出るフリーザ様
どうやらお仕置きが必要らしい・・・
フリーザ様がそう思った時・・・・・・調度そこへ博士がやって来た
「おはよう二人とも・・・・・・おぉそうじゃ! 変装用アイテムが完成したぞいフリーザ様!」
「本当ですか博士さん!?」
すると怒りに満ちていたフリーザ様の瞳の色が一瞬で変わった
ここへやって来て数日・・・
騒ぎになるからとずっと家に軟禁状態が続いていたが ついに開放の時が来たのだ
「早く発明を見せろ」とフリーザ様が急かすと博士は笑いながらそれを持ってきた
「何よ・・・・・それ・・・」
哀はそれを見ると食事をしていた手を止めて唖然とした
博士が持ってきた物・・・
カラフルなツンツンヘアーのカツラ・・・・・・サイケデリックなデザインの黒い服とズボン・・・
「見ての通り変装グッズじゃ」
「変わったデザインですね・・・・・・ちょっと着てみましょう」
「着るの・・・・・・?」
フリーザ様がそれを着込むと・・・・・・そこには何とも奇抜なビジュアル系の男が現れた
「デーモン小○みたいね・・・」
「無理に普通の人になりすますぐらいなら『変わり者』に・・・・・と言うコンセプトじゃ」
「それで? 発明というぐらいだから特殊機能とかは無いんですか?」
フリーザ様が聞くと 博士は「その質問を待っていた」といった表情で何かを取り出した
手に持たれているのは・・・・・・予備の追跡メガネ
博士がそのスイッチを入れると 調度フリーザ様のいる辺りに印が点滅した
「そのカツラにはGPS機能が搭載されていてな
追跡メガネ以外にもGPSが使えれば居場所を知ることが出来るのじゃ」
「迷子にならずに済むわね・・・」
「このフリーザ様を子供扱いするつもりですか? 殺しますよ?」
「まぁまぁ・・・・・・他にも機能はあるぞ! 腰のボタンを押してみるんじゃ」
博士が言うのでフリーザ様は自分の腰の辺りを見てみた
ベルトの所に3つボタンがある・・・・・・
フリーザ様は一番左のボタンを押した
「痛ッ!」
哀はフリーザ様の側から飛び退いた
突然何かがバチッときたのだ
「これが一つ目の機能・・・・・・静電気を発生させて敵を撃退するのじゃ!」
「気休めにもなりませんね・・・」
そして真ん中のボタン・・・
ピピピピピピピピピピ・・・
「防犯ブザーじゃ・・・・・・特殊な音波でより遠くまで聞こえる」
「フリーザ様に必要な物なの?」
哀が呆れながら溜息をつく中
フリーザ様は最後のボタンを押した
「おぉ! 服が光始めましたよ」
「服の中に仕込んだ糸型発光体が光っておるのじゃ
待ち合わせの目印にもなるし いざと言う時の緊急信号にもなる」
「なるほど! って・・・・・・これじゃあ余計に目立つじゃあないかぁ!」
フリーザ様は博士にノリツッコミを入れた
しかしツッコミとは言え物凄い威力
博士は壁まで吹っ飛ばされて気絶してしまった
「まったく・・・・・・使えないじじいですね!」
「まぁ良いじゃない・・・・・・とりあえず地球人には見えることだし散歩でもしてくれば?」
哀がそう言うので 怒りを鎮めるためにもフリーザ様は出かけることにした
始めは頭が怒りで一杯だったが
自由に歩くことができる喜びと目に映る地球の街並みによって次第にそれは消えていった
「私としたことが・・・・・・テンションが上がってきましたよ!」
フリーザ様はだんだんと嬉しくなってそこら中を歩き回った
公園ではおじいさんが餌をあげている鳩を追い払ってやった
ドライブスルーに徒歩で侵入し 注文を聞いてくる店員を文字通りスルーして出てきた
喫茶店ポアロに立ち寄り ウェイトレスの梓に「フリーザ様」と100回言わせた末に
必要の無い領収書を「フリーザ様」名義で書かせた
「ほっほっほ・・・・・・地球! 実に楽しい星じゃないですか」
充実した時間・・・
次はどこへ行こうか?
フリーザ様がそんなことを考えていた時だった
「きゃああああああああ!」
「うるせぇ騒ぐな!」
突然悲鳴と怒声が響いた
騒々しい・・・・・・
フリーザ様が鬱陶しそうに声のした方を見ると そこには女性を襲う男がいた
「てめぇ女ぁ! 俺様のことを今『気持ち悪い』って思ったろ!」
「そんな・・・・・・誤解です!」
「うるせぇ! 舐めやがって・・・・・・思い知らせてやる!」
騒然とする街中・・・
皆女性を助けてやりたいが・・・
しかし 男の手には大きなナイフが握られている
誰も彼も躊躇してしまい助けに入ることが出来ない
しかしそんな中 一人だけ異色の男がいた・・・
フリーザ様だ
フリーザ様は皆が固唾を飲んで見守る中
ナイフ男の方に歩いていくと男の目の前で立ち止まった
「人が気持ち良く散歩を楽しんでいると言う時に何ですか?
分かりませんかね? 私は騒々しいのが キライなんですよ」
「なんだぁ? 良い度胸じゃねぇかこの野郎!」
男はナイフを振りかぶりフリーザ様を斬りつけようとした
しかし次の瞬間・・・
男はフリーザ様が軽く放った拳で吹っ飛ばされると
駆けつけた警察のパトカーにフロントガラスを突き破って突っ込んだ
「フン・・・・・・馬鹿な奴・・・」
予想外の瞬殺劇・・・
襲われていた女性も街の人達も全員目が点になってしまった
・・・次の日
哀はソファーで新聞を読んでいた
ペラペラとページをめくっていく・・・・・・
「ブッ!!!」
その時 哀は口にしていたコーヒーをぶちまけた
ゲホゲホと咽つつも口を拭い もう一度新聞に目をやる
『謎のビジュアル系 女性を救う!』
そう見出しがついた記事の横にはフリーザ様の写真が載っていた
「結局目立ってるじゃない! しばらく外出禁止!」
フリーザ様はそれから3日ほど 再び家に閉じ込められた・・・
続く
おまけ:今日のスカウター
ピピピ・・・少年探偵団 光彦 戦闘力3 元太 戦闘力5 歩美 戦闘力2
フリーザ様から一言
ガキの遊びですね・・・
部下にしようと思ったのに・・・・・・期待はずれです
ハイバラさんにとっては癒しの要素が強いようですね
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