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フリーザ様と灰原さん
作:おっとり



31.リベンジャーの詩


リベンジ・・・やられたらやり返す・・・
太古の昔から人々はリベンジして来た
古代メソポタミア文明の頃は
「目には目を」でお馴染みハンムラビ法典があった
イスラムに征服されたスペインを奪い返した
キリスト教の熱狂的再征服レコンキスタ
主君の仇を打つ為に四十七人で討ち入った
大石内蔵助ら赤穂浪士の忠臣蔵事件
パールハーバーを胸に太平洋で戦った米軍
この様に世界はリベンジを繰り返してきた
そしてここにも・・・


第31話 リベンジャーの詩


カランカラン・・・

いつものようにポアロのドアが鳴る
そしていつものようにフリーザ様ご来店

「いらっしゃいませ〜」

梓もいつも通りの対応
いつもの席でいつものコーヒー
ここまではいつも通りであった・・・

「おや?ダイガクセイがいませんね・・・今日は来ないのでしょうか?」

フリーザ様が来店する日はなぜかいつもいるダイガクセイ
おそらく授業は代返を頼んでいるのだろう・・・
しかし今日はそのダイガクセイがいない・・・

「また学祭でしょうか?」

「まさか・・・たまたまじゃないですか?」

首を傾げるフリーザ様と梓・・・

カランカラン・・・

またドアが鳴った・・・
2人はドアの方を見る・・・

「いらっしゃ・・・きゃあ!!!」

梓が悲鳴を上げる・・・そこにいたのは傷だらけのダイガクセイだった
息も絶え絶えやって来た・・・といった感じだ

「呆れた人ですね・・・そんな怪我なのにポアロに来たかったんですか?」

「違うって・・・フリーザ様・・・あんたに・・・言伝が・・・
『モカの恨み・・・ここに晴らさん』・・・だってさ・・・」

それだけ言うとダイガクセイは倒れた・・・
それにしても最後の言葉が気になる・・・
モカの恨み?いったい何者でしょう?
付き添いとして救急車に乗ってからもフリーザ様はそれを考えた

幸いダイガクセイは命に別状は無く
2・3日すれば退院できるそうだ・・・
あとからやって来たダイガクセイの家族にそのことを告げると
フリーザ様は帰宅した


「『モカの恨み・・・ここに晴らさん』か・・・一体どういう意味じゃろう?」

フリーザ様は哀と博士も交えて考えることにした・・・

「そもそもモカってどういう意味じゃ?」

「普通に考えたらコーヒーですね・・・」

フリーザ様も博士もチンプンカンプンである
フリーザ様はコーヒーを愛していると言っても過言ではない・・・
そのフリーザ様がモカに恨まれるわけがないのだ

「でも・・・モカに関して恨まれる理由はあるわよね・・・」

「何のことですか?」

「あら?忘れたの?『フリーザ様と灰原さん』を読み返した方が良さそうね・・・
そうね・・・たしかあれは・・・第6話『違いの分る男』よ」

フリーザ様が初めてコーヒーに魅せられた時の話である・・・
そう言えばフリーザ様に恨みを持ちそうなのがいたような・・・
だんだん記憶が鮮明になって来た・・・その時

「思い出してくれたようだね・・・」

見知らぬ男が窓ガラスにべったり張り付いている
どこからどう見ても変態だ・・・
あぁ・・・こいつだったんだ・・・

「思い出すのに随分時間がかかったね・・・仕方ないか・・・
私はおまけのスカウターにも登場していなかったからね・・・
・・・射的屋やマスコットすら登場していたと言うのに!!!」

みるみるうちに男の顔は怒りの形相に変わる
その間に哀は1・1・0をプッシュする

「貴様にやられた後・・・もうコーヒーは飲むまいと誓った・・・
私は精神病院の一室で余生を過ごすはずだった・・・
だがそこに天使ジブリールが現れたんだ!そして私の口にモカを口移しで・・・
そして復活し・・・貴様にリベンジしに来たんだよ!」

なるほど・・・頭がおかしいんだ
哀の指は1・1・9をプッシュした

「ふ・・・警察を呼んじゃったのかい?」

「救急車もね・・・」

「まぁ良いよ・・・今日は挨拶程度さ・・・おい!ビジュアル系の君と茶髪の君!
明後日の正午に貴様にリベンジする・・・尾瀬に来い!
国立公園をお前らの墓にしてやるんだ!光栄に思いたまえ」

そう言うとモカ野郎は窓から離れて去って行った
残されたのは息がかかって白く曇った窓だけだった・・・


その頃少し離れた民家に数人の人影が集まっていた・・・

「ただいま帰りました・・・」

「遅かったザマスね・・・それで首尾は?」

「ちゃんと呼び出してきたよ・・・」

「そうザマスか・・・明後日が楽しみザマス・・・
今度はバカガキ三銃士の時の様にはいかないザマス」

それは明らかに不穏な動きだった・・・


モカ野郎とそれを捕まえに来た警察と救急車が帰り
フリーザ様達は夜のニュースを見ていた・・・

「ねぇフリーザ様?本当に明後日尾瀬に行くの?」

「当然です・・・一度懲らしめただけではあの男は分らなかったようですからね」

そんな会話をしているときだった

「次のニュースです・・・
ここ2・3日の間に・・・刑務所に服役中の受刑者が
相次いで脱獄する事件が多発しています・・・」

「ほう・・・それはそれは・・・」

「警察の調べでは単独での脱獄は困難で協力者がいると見られ
大規模な犯罪組織などが関与しているとの見方も強まっています」

犯罪組織・・・
哀がわずかに反応する・・・
まさか彼らが・・・考えすぎ?

「おっと・・・新しくスタートするドラマを見なくては・・・」

黒い思い出に浸る哀からリモコンを奪い
ニュースの途中にも関わらずチャンネルを返るフリーザ様・・・
そんなフリーザ様を見ながら哀は微笑を浮かべる

「考えすぎよね・・・」

しかし彼女は気付いていなかった・・・
予想外に黒い影が接近していることに・・・

「きゃあ!!!ゴキブリ!!!」

「何ですと!」

「ゴキジェット発射じゃ!」

それは果たしてゴキブリだったのだろうか?


続く


おまけ:今日のスカウター

ピピピ・・・ゴキブリ 戦闘力1

フリーザ様から一言
地球でもっとも代表的な害虫です・・・
戦闘力は低いですが黴菌を媒介したり飛びついて精神的ダメージを与えたりと
結構侮れない奴らです・・・え?なんでモカ野郎じゃないかって?
・・・あんな奴どうでも良いですよ





次回遂にあの人登場です
ヒントは黒い酒・・・
だいぶ絞れたと思います
どのお酒かはお楽しみ・・・
ちなみにゴキブリじゃないです^^;
私の部屋には出ましたけどね











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