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フリーザ様と灰原さん
作:おっとり



26.裏の裏


世の中には表と裏がある
だが果たしてそれだけだろうか?
世の中を表と裏の2つに区切ることは案外難しい
特に人間の社会は複雑に入組んでいる
安易に裏表の二元論にとらわれると
時として大きなしっぺ返しを貰うことになる
世の中はそれだけ広がりを持っている
表から裏に行ったフリーザ様と哀
はたして本当に裏に行ったのだろうか?


第26話 裏の裏


小五郎と桜塚の話は続いていた
が・・・話は平行線をたどるばかりで
全く進展が無い・・・
両者の意見が完全に対立しているので仕方がない
その時桜塚の携帯が鳴った

「はい、桜塚です・・・あ!これはどうも・・・えぇ今例の家に来ています
・・・それなんですが毛利小五郎が来てまして・・・え?
はい・・・そうですか・・・分りました」

「例のクライアントか?」

「あぁ・・・これからここに来るとよ・・・」

桜塚の言葉通り数刻後その人物が現れた
運転手付きの高級車から降りて来たその男は
全身をブランド物のスーツで包んだいかにも金持ちそうな人物だった

「あれ・・・この人どこかで見たことあるわ!」

蘭がその男の顔を見て言った

「知ってて当然よ・・・この人・・・ITで有名な轟グループの会長・・・轟隆介だもの」

「あぁ・・・私も新聞で見たことありますよ・・・でITってなんですか?」

突然の轟グループ会長の登場に驚く一同
フリーザ様や哀もクライアントの顔を見るのは今日が初めてだったらしい

「これはこれは轟様・・・今交渉中です・・・すぐに追い出しますんで」

桜塚はさっきまでとは打って変わってヘコヘコしている
まるでジャイアンの隣のスネ夫のようにおべっかを使う

「こらこら桜塚君・・・乱暴はいけないよ・・・もっと平和的に話し合わなくちゃ・・・
こんにちは三枝さん・・・そろそろ考え直していただけたでしょうか?」

そして轟は穏やかに話を始めた
どうやら何か提案を持ってきたらしい・・・
その提案とは
1.変わりの土地を無償で譲渡
2.家は三枝さんの好きなように新築
3.もちろん費用は全て轟負担で
と言う物だった

「でも私はこの町が好きで選んだので・・・」

「もちろんですとも!しかしこの土地が第一志望ではなかったそうですね」

轟が言うと三枝ははっとして目を見開いた

「不動産屋で聞きましたよ・・・最初は別の土地を購入したかったそうですね・・・」

「えぇ・・・でも高くて手が出なかったんです・・・」

その土地とは森の奥にある拓けた原っぱで
八ヶ岳が綺麗に見える最高の場所だった・・・

「その土地を無償で差し上げようと言っているんですよ・・・家付きでね」

その時小五郎が割って入った

「気にいらねぇな・・・地上げ屋までよこした割には気前がいいじゃねぇか」

あ・・・いたの?
そんな感じに轟はいやらしい笑顔を浮かべながら小五郎を見た

「いやいや・・・我々は三枝さんの背中を押したんですよ・・・
せっかくの好条件なのに引越しを面倒がってなかなか決断しないから
もちろん彼女に危害を加えないように言ってありました・・・ねぇ?」

桜塚は「そうそう」と調子よく相槌をうつ
それでもまだ渋い顔をしている小五郎達
轟は更に続けた

「分りますよ毛利さん・・・せっかく依頼を受けて東京から出てきたのに
このままでは依頼料も貰えませんからね・・・でもご安心下さい
迷惑料としてそれ相応の代金をお支払いします
沖野ヨーコのコンサートチケットもいっしょにね」

沖野ヨーコのコンサートチケット!
この単語に小五郎が反応をした
さっきまで渋い探偵の顔だったのに
今では餌を与えられた犬である

「ちょっと!お父さん!」

「うるせぇ!いいじゃねぇか!問題なく和解できたんだから」

そう言うと調子よく轟と話をし始めた小五郎
桜塚や三枝と皆で飲みにでも行こうかと話を始めている

「そうそう君たちに報酬をあげないとね・・・これで足りるかな?」

思い出したかのように轟が切り出した
フリーザ様に小切手を手渡したようだ・・・

「なんと!こんなにいただけるんですか!?」

「良かったわね・・・これでおとっつぁんもひと安心よ」

相当な額が書いてあったらしい・・・
大喜びの2人
轟の出現によって全てが丸く治まったようである

しかし・・・
コナンだけはまだ腑に落ちないでいた
なんなんだ?この人・・・妙に気前が良すぎる・・・
しかしその日は一同帰ることになってしまった
コナンは後ろ髪を引かれる思いがしたが
仕方なく帰ることにした・・・


数日後・・・
コナンは再びこの田舎町にやってきていた
フリーザ様や哀・・・そして桜塚も同行している・・・

「で・・・腑に落ちない点って言うのは分ったの?」

「それを今から確かめに行くところだよ」

コナンは三枝の家があった場所へ行った
もう家はなくなりサラブレッドを囲った柵がある・・・
馬が一頭牧草を食べている

「ふぅ・・・暇ですね・・・すぐそこ清里ですよね・・・
また遊びにでも行きますか?」

「そんなことより何で俺まで一緒なんだよ・・・」

フリーザ様と桜塚は退屈そうに青い空を見上げた
コナンはサラブレッドの世話役と思しき人物に話を聞いている
終わったのかフリーザ様たちの所へ戻ってきた

「やっぱり妙だ・・・」

「何がよ・・・」

コナンが聞いた話によると
囲っているサラブレッドはここにいる一頭のみ
一頭だけならわざわざこんな所に置かずに牧場に預けたほうが
もっと楽で費用もかからないのに・・・
それにせっかく買った馬なのに一度も見に来ないし
調教師などを付ける様子もないと言う

「なるほど・・・それは確かに妙ですね・・・臭いますよ」

「そうかぁ?金持ちの道楽なんてそんなもんだと思うけどな・・・」

皆であれこれ言っているうちにコナンの携帯が鳴った
高木刑事からの様である・・・
コナンはしばらく電話でやり取りすると考え込んでしまった

「退屈ですよ・・・どこか遊びに行きませんか?」

「そうだ!この近くに波の出るプールがあるって話だぜ!」

桜塚がそう言ったときだった・・・

「いや・・・行くのはプールじゃない・・・轟さんの所だ」

コナンが口を開く
全ての謎が解けたのか
その口元には自信の笑みを浮かべている

「あら・・・じゃあ轟会長は何かやらかしたのかしら?」

「あぁ・・・許されない罪を犯したのさ・・・
桜塚さん・・・案内してよ!轟会長の所にさ・・・きっと桜塚さんも許せないよ」

桜塚は唖然としていたが
なにやらただ事でないようなので従うことにした

「なんですか?さっきまで退屈だったのに・・・
急に面白そうなことになってきたじゃないですか」


続く


おまけ:今日のスカウター

ピピピ・・・轟会長 総資産額75000000000円

フリーザ様から一言
なんですかこのスカウター・・・総資産額?嫌味ですか!?
それにしてもすごい金額ですね・・・これから彼の所に行くなら
少し貰ってきてもばれないかも知れませんね・・・ふっふっふ





じっくり読み返してみると誤字が結構あるな^^;
ってことで今回は入念に見直ししました
でもまたあるかも・・・
助けて〜><
まぁこればかりは注意深く見直すしかないですね
ってことで次回は遂に
轟と直接対決です











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