18.赤いフェスティバル(後編)
前回までのあらすじ
連休で東京に遊びに来た服部と和葉
そして蘭とコナンと共に
並凡大学の学祭に来たフリーザ様と哀
しかしそこで連続殺人鬼「人斬り学園斎」の
殺人に遭遇してしまう
捜査を進める服部とコナンそしてフリーザ様と哀
フリーザ様は犯人が分ったと言い出すが・・・
第18話 赤いフェスティバル(後編)
「犯人は貴方です!・・・そうでしょう仁村さん」
フリーザ様の右手の人差し指は仁村を指した
その場にいた誰もが仁村を見る
「何を馬鹿な!犯行時刻に私は客席にいたんですよ!?
仮に現場に行った時に殺したのだとしても
その後森田君が彼女を見ているじゃないですか・・・」
「それこそ貴方の狙い!そうやって自分を容疑者からはずしたんでしょう?」
フリーザ様はその推理を話し始めた
まず貴方は被害者に会うと言う口実で舞台のそでに入り
彼女を何らかの手段で犯行現場に呼び出します
そして・・・貴方はお医者さんだそうですね・・・
貴方は病院から持って来た麻酔を使い彼女を眠らせた
その間に貴方は同じく病院から持ってきた手術道具を使って
首を開くとそこにピアノ線を埋め込んだんです・・・
そしてそのピアノ線は天井の梁を通して
幕を開閉するこの滑車に取り付けた・・・
そしてピアノ線を埋めた状態で縫合し・・・ピアノ線と一緒に糸もありましたよ
幕が開くと同時に滑車がピアノ線をひっぱり
彼女の首は切り裂かれる・・・
「こうして貴方は見事にアリバイを作り彼女を殺したんですよ!」
一同感心する・・・
フリーザ様の推理は100点満点・・・ではなかった
「ばかばかしい!麻酔を使ったって言いますけど・・・
彼女は悲鳴を上げていたじゃないですか?
手術中の患者は悲鳴を上げませんよ?麻酔してますけど・・・」
「・・・それは幕が開くと同時に切れるように・・・」
「そんな秒単位の調整出来るわけないでしょう・・・」
犯人の反論にひるむフリーザ様
フリーザ様としては
がっくりとうなだれた犯人が自白を始める予定だったのだ
「それに彼は・・・接骨医よ・・・」
「彼の所持品や周りのゴミからも手術道具や麻酔は見つかってませんよ」
味方からも反論が飛び交う・・・フリーザ様四面楚歌状態
哀は頭を抱えた
だからやめろって言ったのに・・・
「まぁ確かに私は外科医としても仕事をしてますがね・・・
でも貴方の推理は穴だらけですよ!
大体人間だってヤワじゃない!
ピアノ線ぐらいじゃあんなに豆腐みたいに切れませんよ!
例え手術後の傷を通してもね!見当違いも良い所だ!」
がっくりヒザを付いてうなだれるフリーザ様
まるで犯人である・・・が
「見当違いでもないで!50点ってとこやな」
服部とコナンが現れた
「確かに今のじゃ穴だらけや・・・でもこいつを使こたらどうなる?」
服部がコナンに目配せするとコナンは小瓶を取り出した
「水酸化ナトリウム」と書いてある
服部とコナンの推理ショーが始まった
ピアノ線を滑車に取り付けたところまでは同じや
ただし・・・ピアノ線の途中には縫合用の糸も引っ掛けて
自動で抜糸したんやこれなら糸は検出されへんからな
どうせ最初から殺す気や・・・糸が抜けやすいように適当な縫合したんやろ
この糸かて釣り糸みたいなもんや・・・
そして縫合の時・・・あんたはひとつの仕掛けをしたんや
平次は水酸化ナトリウムを取って見せる
開いた傷口にこれを塗ったんや・・・水溶液にしてな・・・
理科の授業でやったやろ?
水酸化ナトリウムはタンパク質を溶かす
授業中間違えて手に付けてぬるぬるしてる奴おらへんかったか?
溶けてもろくなった皮膚をスッパリ切り裂くぐらい
ピアノ線なら造作もないことや!
「なるほど・・・しかしまだ悲鳴の件が片付いてないが・・・」
「あんた最初からそんなに強い麻酔は使わんかったんやろ・・・
大体劇の前くらいに目が覚めれば良かったんや
その代わりあんたは彼女の体に細工をして動けなくしたんや
首から下の神経を傷つけてな・・・
意識が戻りかけ朦朧とする彼女は突然自分の首が裂けていくショックと
苦痛で悲鳴を上げたってこっちゃ」
ちなみに犯行に使った道具は全てこの大学の物
数日前に盗まれた物だった
服部とコナンは「今度は殺しかよ」と言っていた野次馬にこのことを聞いたのだ
「じゃあ前には何があったのか」と・・・
「使ったもんは小包でどっかに送ったんやろ・・・
近くのコンビニ店員がさっき小包をだしたあんたを覚えてたで
まあ調べればわかるこっちゃ」
証拠は出揃った・・・
「貴様が人斬り学園斎か・・・」
目暮は恐る恐る聞く・・・
仁村はしばらく黙っていたが全てを悟ったのか口を開いた
「如何にも・・・拙者が学園斎だ」
全てを認めた学園斎・・・
顔には氷のように冷たい笑顔を浮かべていた
蘭や和葉はぞっとして鳥肌がたった
「なんで学校を・・・それも行事の日ばかり狙うんや・・・」
服部が聞くと学園祭はその動機を語りだした
拙者は小学校から大学まで常に努力して来た
それは幼い頃より夢だった医者になるため・・・
「医者になってたくさんの人の役にたちたい」
そんな風に思っていた
だから拙者は学校行事・・・学園祭や修学旅行なども極力参加せず
ただひたすら勉強に励んだ・・・例え周りからなんと言われようと
そして拙者は医者になり・・・人々のために日夜努力していた
そんなある日、元クラスメイトが患者としてやって来た
そいつは拙者とは違い、行事に積極的に取り組む奴だったが・・・勉強はさっぱりだった
「よう仁村・・・お前医者になったのか・・・すげぇな!
いつも勉強ばかりしてたもんな!
おれ?おれは今・・・ニートよ・・・なんか熱くなれないっていうかさ・・・
学生の頃が懐かしいよ・・・まぁ人間なんていかに青春したかだよ!ははっ」
その言葉を聞いた時思ったよ・・・
なんで努力して来た拙者は人々の役にたたなくては行けないのに
なんの努力もしてないこいつら青春オタクが役にたたなくて良いのか
いや・・・むしろこいつらは日本を侵すガンだ!
本当に人々の役にたちたいならこのガンを・・・
学校行事などに現をぬかし・・・なんの努力もしない馬鹿どもを切除することだと!
そして拙者は人斬りになった・・・
「わかったか!?拙者のメスは愚民どもを・・・
そしてこれからの日本の進むべき道を切り開くためにあるのだ!!!」
あまりの話のスケールに一同ついて行けずに呆れかえる
そんな中哀が口を開いた
「・・・私も学校行事とか下らないって・・・最初はそう思ってた・・・
なんでこんなことに参加する必要があるんだろうって・・・
でも参加してみれば結構楽しめるし・・・それに大切なことも学んだわ
あなたはその大切なことを学べていない・・・」
哀がまっすぐに学園斎を見て言う
ふぅ・・・と溜息を吐くと学園斎は口を開いた
「残念だよ・・・まぁお譲ちゃんにはまだ分らないかもね・・・
難しい話をしてごめんね・・・でも直に分るよ・・・
拙者の手で日本が生まれ変わったときに」
そうはさせるかと警官達が取り囲む
目暮の「確保!」と言う叫び声と共に10人近くの警官が飛びかかった
が・・・次の瞬間それは10個の肉の塊になっていた
全員首を一文字に切り裂かれている
「まだメスを隠し持っていたのか!?」
「拙者には人斬り学園斎としての仕事が残っている・・・さらばだ」
そう言うと学園斎は煙幕を放ちあっという間に消えてしまった
・・・逃げる学園斎
「ふぅ・・・新しいトリックだったんだが・・・まさか服部平次がいるとはな」
「そこまでですよ学園斎さん・・・」
フリーザ様が現れた
それもかなりお怒りのご様子・・・青筋をたてて鬼の形相である
「なぜ・・・」
「?」
「なんで俺の推理の時に自白しやがらなかったぁ!
おかげでとんだ赤っ恥をかいちまったじゃないか!
おまけに後から現れたベジータなんぞに手柄をかっさらわれた!
それもこれも貴様のせいだ!!!」
さすが怒るところが一般人と違うフリーザ様
学園斎はわけがわからんと言う顔をしながらもメスを取り出した
「おかしなビジュアル系だ・・・くずめ!貴様も粛清してやる!」
喉を一閃!・・・と思われたが
メスはフリーザ様の指ににつままれていた
流石の学園斎も驚いたようだ・・・
「こんな刃物じゃぼくは倒せませんよ・・・ふっふっふ
しかし度胸と戦闘力は気に入りました・・・部下にしてやっても良いですよ?」
驚いていた学園斎だがフリーザ様の言葉を聞くと
また氷のような笑顔を浮かべた
「おかしな奴だ・・・拙者の『天駆ける医者の憂鬱』を指だけで防ぐとは
貴様人間ではないな・・・まぁ良い
残念だが部下にはなれんな・・・さっき言ったろ?
おれは日本を変えなきゃいけないんだ・・・あばよビジュアル系!」
去っていく学園斎だが・・・フリーザ様は今度は追わなかった
あれだけの実力差を見せつけたはずなのに・・・
あの男には力ではねじ伏せられない信念があるのだろう・・・
フリーザ様はそんなことを考えながら
哀たちのところへ戻って行った
続く
おまけ:今日のスカウター
ピピピ・・・人斬り学園斎 戦闘力340
フリーザ様から一言
ふむ・・・この間の射的屋は例外としても・・・地球人でこれだけの戦闘力とは・・・
驚きましたよ!たしかに警官では適わないでしょうね・・・
あのメスさばき・・・習得するのにも相当な努力をしたのでしょうね・・・
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