12.突撃!授業参観
たいていの子供は授業中張り切ることはない
「早く終わんねぇかな?」
「給食まだかよ!?」
「帰ったらゲームしよ・・・」
なんて下らないことを考えている
将来のために勉強に励まなきゃ!
なんて考えるのはごく少数のエリート層である
しかし、そんな子供たちでも張り切る日がある
そんな日の話
第12話 突撃!授業参観
その日哀は一枚のプリントを持って帰ってきた
どうやら学校の配布物のようだが・・・
「ほう!授業参観か・・・」
博士がプリントを見ながら言った
「まあどうでもいいけど・・・
私や工藤君の生活を垣間見る機会ではあるかもね」
哀は興味なさそうにそう言うとファッション誌のページをめくった
一方博士はなんだか嬉しそうな目をしている
独身でこの歳まで来てしまった彼にとっては
父親になった気分なのかもしれない・・・が
「なんと!・・・この日は都合が悪いの・・・
学会なんじゃ・・・何とかして行きたいがのぅ」
「無理してくる程のイベントでないことは確かね・・・」
残念がる博士
「ジュギョーサンカン?
またまた面白そうなイベントが開催されるようですね・・・」
うわぁ・・・
余計なのに見つかっちゃったわね・・・
哀は頭を抱えた
「来なくて良いから!お願いだからポアロにでも行ってて」
どうせ来てもろくなことをしない・・・
これ以上周りの人間を巻き込むのは良くない・・・
哀はそんな風に考えたが
「何を言ってるんですか!?部下のジュギョー態度は上司としても気になるところ
是非見に行かせていただきますよ!覚悟はよろしいですか?」
よろしくねぇよ!
しかし哀の心の叫びはフリーザ様には届かなかった・・・
授業参観当日 帝丹小1年B組・・・
今は休み時間である
教室の端の方で哀とコナンが話をしていた
「ったく・・・この歳で授業参観かよ・・・」
コナンはいつも愚痴ばかり・・・
そんなに愚痴ばっかり言ってると根暗な人間になるわよ
と思いながらも自分も明るくはなれないでいた・・・
「いいじゃない・・・愛しの彼女が見に来てくれるんでしょ?」
「バーロォ・・・蘭は学校だよ・・・おっちゃんが来るんだ」
哀はクスクスと笑った・・・が
次のコナンの言葉でその笑顔は消し飛んだ
「おめぇんとこは博士だろ?良いよな・・・俺たちの状況わかってるし」
「・・・フリーザ様よ」
・・・・・・・・・・・・
重苦しい沈黙
コナンはこんがらがった糸を解くように頭を整理する
フリーザ様よ?
あぁ・・・博士じゃなくてフリーザが来んのか・・・
「まじかよ・・・」
「おおまじよ・・・」
そして運命の時間はやって来た
どんどん保護者が集まってくる・・・
やってくる自分たちの親にワクワクする子供たち
良い所を見せよう・・・親を天狗にしてやるんだ!
そんな思いが伝わってくるようだ
コナンの保護者のチョビヒゲも現れた
が・・・あのビジュアル系の姿は一向に現れない・・・
そしてチャイムが鳴った
担任の小林が入ってくる
「保護者のみなさんこんにちは
みなさ〜ん!今日はお父さんやお母さんが見えていますが
いつも通りの皆さんを見せてあげましょうね!」
このテンションの子供達がいつも通りにできるわけがないのに
小林は建前上のありきたりな挨拶をする
そして授業が始まった
始まったのだが子供達はそわそわ
時折後ろを振り返っては親に「前を向け」と注意される
・・・そしてここにも後ろを振り返る少女が一人
哀である
後ろを振り返り・・・
フリーザ様はいないわね・・・良し!
こんな調子で授業が半分くらい終わった
その時!
「遅れて申し訳ありません
いや〜私としたことが・・・ついつい知り合いと話しこんでしまいました」
突如教室に降り立つビジュアル系
「あぁ!貴方はこの間の!」(第10話思い出のフグトルネード参照)
小林も思わず大声を上げる
動揺する保護者と子供たち
どこの人?
何者?
あれ?この間雑誌で見たような・・・
様々な声が飛ぶ中
「さぁハイバラさん!ジュギョーを見に来てあげましたよ!」
こっちを見るなぁ!名前を呼ぶなぁ!
哀は心の中で雄叫びを上げた
哀はそれまでの人生で一番恥ずかしい瞬間に遭遇していた
「それじゃあ・・・えっと・・・哀ちゃんの保護者の方ってことで・・・」
「さあ!先生さん!ジュギョーとやらをはじめなさ〜い!」
何様!?
全員が心の中で突っ込んだ
その後は散々な授業参観となった
近くの保護者に肩を揉ませたり
問題の答えが分らない子供に罰ゲームをやらせたり
しまいには黒板に巨大な落書きをして授業を妨害
哀は顔から火が出る恥ずかしさにずっと顔を伏せていた
そしてチャイムが鳴る
「おや・・・もうジュギョーは終わりですか・・・物足りませんね
そうだ!たしかこの後ホゴシャカイとか言うのがありましたね
それにも参加させていただきましょう・・・」
まだ居座るんだ・・・
小林は今にも辞表の「辞」の字を書きそうになっていた
「灰原・・・顔が真っ赤だぞ・・・大丈夫か?」
コナンが声をかけた
「えぇ・・・大丈夫・・・じゃないわ」
いっそ殺して・・・
哀は組織以外にこんな感情を持ったのは初めてだったそうだ・・・
その後保護者会ではどこから覚えてきたのか王様ゲームが展開されたと言う
保護者も小林もただただ流されるのみ
そして混乱と困惑が入り乱れる中その日は終わった・・・
「ふっふっふ・・・今日は実に楽しかったですよ・・・
ハイバラさん!次の授業参観も私が出ますよ!」
もう絶対に授業参観のプリントは出さない!
そう心に誓う哀であった・・・
翌日 ポアロ・・・
カランカラン・・・
「いらっしゃいませ!あ、フリーザ様!
どうでしたか?授業参観は?」
梓がいつもの笑顔で出迎える
「いや〜実に良かったですよ!あんなに楽しいイベントとは・・・」
フリーザ様がいつもの席に着く
隣には今日もレポート中の大学生がいる
「で・・・王様ゲームはやりましたか?」
大学生が聞いてきた
「ホゴシャカイとかいう所でやりましたよ
楽しいゲームをありがとうダイガクセイ!」
どうやらこの男が黒幕だったようである
侮り難し!ダイガクセイ!
なおそのせいで小林が3日間寝込んだことを彼は知らない・・・
続く
おまけ:今日のスカウター
ピピピ・・・小林教諭 戦闘力3
フリーザ様からの一言
ジュギョーを行う人です・・・よって戦闘力は要らないようですね
それにしてもジュギョーとは具体的に何をするのでしょうか?
もう少し先生さんに任せておけば良かったですね・・・
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