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フリーザ様と灰原さん
作:おっとり



1.フリーザ様現る!


暗い・・・

何より苦しい・・・

天国でも地獄でもないここで ぼくは一体いつまでこうしているのでしょう?

あぁ・・・ 光が見えてきました

これでこの苦しみも終わるのでしょうか・・・?


第1話 フリーザ様現る


「ふぅ・・・」

少女はため息をついた
ほんの休憩・・・ 徹夜で続けていた作業に区切りをつけ コーヒーブレイクといくことにした
彼女の名前は灰原哀・・・
本名は宮野志保
ある犯罪組織の中で育ち・・・ 組織のために薬の開発に携わっていた天才である
しかし 組織に実の姉を殺されてからは組織を裏切り
現在では自分の作ってしまった毒薬APTX4869の解毒剤の開発に着手している

「やっぱりデータが足りないわね・・・ この試作品も失敗だわ」

コーヒーを一口飲むと哀は再びため息をついた
組織を裏切った身であるため 薬のデータが揃わず解毒剤がうまく作れないのだ

「気長にやるしかないわね・・・ 工藤君には文句を言われそうだけど・・・」

悠長にしていられるには訳がある
解毒剤を心待ちにする者が極めて少ないからである
APTX4869の被害者で生きているのは彼女が言った工藤と言う男と
そして彼女自身だけである

彼女は作業を再開しようとデスクに近付いた

その時だった

「・・・っ!」

彼女の目の前の空間が妙に捻じ曲がり歪んだように彼女は感じた

「・・・目眩?少し休んだ方がいいかしら・・・私もヤワね・・・」

彼女は自嘲気味に笑った
そして 仮眠をとろうと研究室に使っている地下室を出ようとしたその時だった

「・・・おや? なんですかここは?」

聞きなれない声

「急に目の前が明るくなったと思ったら・・・ 見慣れない場所ですね」

哀は声のするほうを振り返り・・・ 声の主を発見した

「・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」

絶句・・・
無理も無い
声の主は彼女が出会ってきた者の中でも一番の異形
頭には2本の角
鎧の様な物とブルマの様な衣装を着用
尻尾が生えた白とピンクの・・・男?
成人男性だとしたら背は低い方だ
・・・とりあえず 人間には見えなかった

「おや? なんですか貴方は?」

異形の者は哀に気が付いた

「あら? レディに先に名乗らせる気? 貴方こそだれ? なぜここにいるの?」

哀は混乱していたが いつものポーカーフェイスを保ちながら異形の者に質問をぶつけてみた

「この私に先に名乗らせようとは・・・ たいした度胸ですね
どうやらここでは私は有名では無いようですね・・・ まぁいいでしょう 教えて上げますよ」

有名人なのかしら? 哀がそんなことを考えている間も話は続いた

「私の名前はフリーザ・・・ 以後お見知りおきをお嬢さん?」

「フリーザ?」

「様をつけなさい様を! 私は全宇宙で恐れられた帝王フリーザ様ですよ!」

「はいはい・・・ フリーザ様ね・・・」

哀の頭はまだ混乱していたが
どうやらこの男は宇宙人でフリーザ・・・様というらしいことは理解できた

「人に名乗らせておいて考え事とは失礼な・・・ 消し去りますよ?」

この一言で哀の考え事は中断された

「はいはい・・・ 私は灰原哀よ
ところで二つ目の質問に答えてくれるかしら?」

なぜその「フリーザ様」がここに? ・・・である

「そんなこと私が知るわけ無いでしょう
真っ暗で息苦しいところを漂っていて 気が付いたらここにいたんですよ」

「良く分んないわね・・・ それまでは何してたのよ?」

「それまでは・・・」

すると フリーザ様の表情は見る見る怒りの表情へと変わっていった

「あの忌々しいサル野郎め! あの時消しておくべきだった・・・」

どうやらサルみたいな奴に何かされたらしい・・・

「あなた帝王とか言ってたわね・・・ 部下を迎えに来させれば?」

「部下・・・ あのサル野郎!」

あぁ・・・部下もサル野郎に何かされたんだ・・・
哀は溜息をついた
分からないことだらけだが・・・ つまりは迷子のようだ

「まぁいいわ・・・ あても無いようだし・・・ 興味深いからここに居ても良いわよ」

「当然です! この私に住居を提供するのは部下の勤めでしょう」

部下?
その単語に哀は引っ掛かりを覚えた

「私がいつ部下になったのよ・・・」

哀はフリーザ様を睨み付けた
しかし フリーザ様はその視線を無視すると話を続けた

「見たところ貴方は非常に使えそうです・・・ 科学者のようですしね
私にはいま部下が居ません・・・ 貴方には私の手足として働いてもらいますよ」

「拒否権は?」

「ありません! 全ての人間は私の下僕です! あ〜はっはっは!」

面倒なことになってしまった
ただでさえ解毒剤の研究で忙しいのに こんな訳の分らないフリーザ様の世話なんて・・・
哀は頭が真っ白になったような気がした

「さあハイバラさん! さっそく食事の用意からはじめなさ〜い!」

さっそくかよ・・・
哀はまた大きな溜息をついた

とにもかくにも・・・
この日から哀とフリーザ様の不思議な生活がはじまるのであった


続く



さてさて
初めての皆さん・・・
はじめまして おっとりです
フリーザ様と灰原さんという異色コンビですがお付き合い下さい
なお 読んでいただくと分かると思いますが
この小説は句読点の類を一切使っておりません
なぜか?
何となく 形にとらわれたくなかったからです

目次を見るとすんごい話数があって「うわぁ・・・」って感じでしょうけど
大抵一話〜数話で完結なのでがんばって下さい^^;


ってことで初めての皆さん向けの挨拶でした

読みなおしに来た人はちょっと変わっててビックリ? でしょうか?
一年以上続けてくると「こうした方が良いな」とか出てくるんですよ
なのでちょくちょく差し換えていくことにしました
読み返すと誤字も目立ちますしね^^;











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