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ラブカクテルス その50
作:風 雷人


いらっしゃいませ。
どうぞこちらへ。
本日はいかがなさいますか?
甘い香りのバイオレットフィズ?
それとも、危険な香りのテキーラサンライズ?
はたまた、大人の香りのマティーニ?

わかりました。本日のスペシャルですね。
少々お待ちください。
本日のカクテルの名前はタブーの極みでございます。

ごゆっくりどうぞ。


俺は今、山から降りてきたところだ。
そう、俺は昨日まで修行をしていたのだ。
野生のアニマル相手に。
最終的な修行の仕上げは森のクマだったが、俺は見事に奴を昇天させて勝利を勝ち取り、そして俺は極めたのだ。
そう、俺の息子、逸物、肉棒、またはピーっをである。
ちょっと言いにくいので俺はそれをジョニーと呼んでいるが。

俺は自慢だが、今まで数多くの女と肉体関係をもってきたが、まず驚かない者がいないほど、ジョニーは凄かった。
何がと言われれば、それは全てである。
大きさ、というよりも長さと太さ。そして何より耐久性。
女は大概、失神した。
しかし、それが昇天したせいなのか、想像を絶したあまりの痛さ?なのかは男の俺には知るよしもない。

しかしそんな俺も、初めからそうだった訳ではなかった。
確かに大きさの事で言えば、自分の父親のものや、温泉などに行ったときに、嫌でも目に入る他のものと比べることで、それが異常なものだとは分かってはいた。
でも、初めて、その時の彼女とやろうとした時には、どんなところが当たり前で、標準とはどの程度なのかを知らず、大人の遊び場にふざけ半分で行ったお姉さま達の舘で、その正体を知ることになったのだった。
ジョニーは、どんなその手のプロと出会ったところで、それはそれは堂々とした態度でお姉さま達を驚かし、サービスされる側のハズがナゼか、する側になってしまうことが殆ど。その頃の自分にとっては、ジョニーの昇天はほぼ味わえずに終わり、相手が泣く泣く勘弁してくれと言う姿の惨めさに、若き日の俺はまたもやと、首をうなだれて舘を後にするばかりだった。
だがそんな時に、俺はビーナスと出会った。
ビーナスはそんじょそこちらのお姉さまではなかった。
彼女は特別。プロ中のプロ。プロフェッサーだった。
俺は彼女に会って初めて、心からジョニーと一体になり、ぶっ飛んだのだった。
ビーナスの技は何人もの客を毎日さばいていくうちに、自然とできるようになった奇跡の施しと言っても過言ではなかった。
俺はビーナスにあって以来、昇天の味わいに酔い知れた分、今までの無敵だったジョニーの儚さに胸打たれたのは正直、紛れもない真実と言えた。
そこで俺は修行に出て、ビーナスと対等にやりあえる自分を探しに山へと入って行くことを決意したのだった。

山は俺にジョニーと落ち着いて語れる時間をくれた。
さえずる鳥の声。川のせせらぎ、風が樹々を優しく撫でる音。
俺は目を閉じ、
聞かせてくれ。俺がどうすればいいのかを。
そうジョニーに語り掛け、そしてその答えを耳にして、俺は雄叫びを挙げて、沈み行く夕陽に向かって走り出したのだった。

夜は闇。
そこには黄色や赤に輝く目がギラギラと光り、俺を食べたい一心で集まる獣で周りはあっと言う間に囲まれた。
俺は服を脱ぎ捨て野生の俺に還り、ジョニーを呼び興した。
その途端ガサガサと逃げる音があちこちから聞こえ、それらの雄がジョニーに恐れをなして逃げていったことを俺に教えてきた。
しかしまだ唸り声はそこら中から俺を、ジョニーを煽るように聞こえてきて、俺とジョニーは気を引き締めた。
初めに俺達の前に現れたのは、当然雌の狼だった。
やつは口からヨダレを流し、目を垂れ下げて、尻尾をだらしなく振って後ろ足を小刻みに震わせた。そして次の瞬間、やつはジラされるのに耐えられなくなったのか、飛びかかってきたのだった。
俺はジョニーに一気に気を注入した。
ジョニーはまるで水を得た魚か、鎖を外された土佐犬だった。
俺とは違う生き物になったジョニーは、その狼を受け止めるために、天にその姿を仰ぎながら示し、俺は腕を組んだまま、頭と足を使い、後ろに倒れ込んでブリッジ態勢をたてて、下っ腹に力を入れると、もうすぐ来るであろう狼のドッキングアタックによる衝撃に備えたのだった。
狼は前と後ろの足を広げられるだけ広げ、ジョニーを被ってきた。そして容赦ない野生の腰の振りが、欲望のままをさらけ出したようにウネり、これでもかとジョニーを求めた。
しかしジョニーときたら、まるでそれが何もなかったかのような余裕の表情を浮かべて、鼻で笑う始末だった。
俺はそれを冷静な目で、いや体で感じると、狼がそれに気付き、反撃に出たことを悟り、それをジョニーに用心するよう信号を出した。
だが、そんなことと、ジョニーの様子は、一向に相変わらなかった。しかし、狼の攻撃が始まるとジョニーの眉には変化があった。
それは普段では体験できない野生の驚くべき技のせいであったのは言うまでもなかった。
やはりジョニーはそれに油断していたらしく、体中が今までになく一気に熱くなっていった。
俺はヤバいと思った。
それもそのはず。狼の驚くべきその技とは、やはり人間ではなかなか出来ない荒業だったのだ。
狼はジョニーを覆い込んだまま、なんと円を描いて回ったのだった。しかもそのスピードと言ったら、まるで狼が3つの頭を持つ伝説の地獄の番犬ケルベロスに見えたくらいの速さで、さすがのジョニーもかなりの気の持って行かれように、俺は仕方なく、ジョニーに例の手を使って手助けをすることにした。
その奥の手とは、それはそれは醜い三丁目にいたオカマちゃんの顔とボディーを思い起こすことだった。
その強烈さに湧き上がった吐き気を必死に抑えて、俺はジョニーにその感覚を送りつけた。するとジョニーは自分を取り戻し、何とか狼、いやケルベロスの猛攻に耐えた。
すると、ケルベロスは自分の攻撃に酔いだし、そして遂に昇天を迎えたのだった。
狼に戻ったやつは、舌をヨダレまみれにしてだらしなく垂らしたまま、その回転の勢いに任せて、森の奥深くに、ワオーォンと叫んで飛んで行った。
俺は体を起こし、ジョニーの姿を見たが、完全に冷静さを取り乱し、あまりのショックを隠せずにいるのを見て、俺は一先ず、ここを後にすることに決めたのだった。

明くる朝、俺とジョニーは滝に打たれて、無心の境地と、邪気の御払い、そして何よりも野性の力を、本能の力を呼び醒まそうと修行に明け暮れ始めた。
人から離れた環境で自分自身をイジメることで、俺達は天から何かが降りてくるのを待った。
その合間に、木から蔦を垂らしてそれをジョニーに結び、俺の全体重を掛ける過酷な筋トレや、ジョニーにスコップをくくりつけて、穴掘る強度アップの訓練。
そして何よりの非常さを極めたジョニーだけで地面に立ち、それを軸にして回る人間コマ。あまりの厳しさに俺は何回も脳震倒を起こす始末で、気が付くといつの間にかまた、夜を迎えて、試合をねだられる日々を繰り返した。
暴れ馬や、乱れ牛、荒くれサイに、盛りイノシシ。それに化け狐や狸。中にはワニやヘビも現れたが、さすがに補乳類以外はすることを避けるように努めたが。
そして、俺達は数々の接触と共に、技を吸収し、進化させ、極めた。そして何かが二人に降りてきた気がしたのだった。

その最後の決戦で熊を迎えることとなった。
熊はやはりタダ者ではなかった。
その力強さといい、耐久性、また、技の鋭さ。今までに相手にしてきたやつらはまるで虫けらにさえ思えた。まさにその風格ときたら、女王そのものだった。
やつは鋭い爪を、樹齢何百年も経っているだろう木に、一振りしただけで深い痕を刻みつけ、腰を振りながら俺に迫った。
俺はその姿をじっと見てジョニーにゴーを出した。熊の懐に入る先手必勝の戦法だった。
俺達は三歩軽快にスキップをしたかと思うと一気に熊の腹めがけて飛び込むと、ジョニーは輝きとともに、まるで透き通っているかのような光に包まれ、そしてドッキングを果たした。
俺達はもう悟っていた。動物といっても心がある。それなら愛もあるはずだ。
そう。俺にもジョニーにも、それが今まで足りなかったのだと、この修行で分かったのだった。激しいだけでも、大きいだけでも、それに愛がなければ駄目だということを俺とジョニーは悟った。
そして編み出した技、それで熊は間違いのない昇天を果たし、満面の笑みで満足し、寝てまったのだった。
俺は優しく頬にキスをして山をいよいよ下りた。


久しぶりに家に戻った俺は、伸びきってしまった髭を綺麗に剃り、体中に丸金印のボディーワックスをまんべんなく塗り込み、もちろんジョニーには、丹念ささえ感じる施しようで磨きを掛けた。
鏡に映し出された俺の姿は半ば金色に近い輝きを放っていた。そしてとっておきの香水、ゴールデンボールをケバくならない程度に香らせ、最高級の服装で身だしなみを整えて、いざ、俺はビーナスのところに向かって行った。

夜は俺を迎えるような華やかなネオンで彩られ、すれ違う女と言う女に、誘惑の眼差しを浴びせられながら、しかし俺の足は彼女の先にしか爪先を向けることをしないで駆け抜けるのだった。
店に着くやいなや、俺のただならぬ雰囲気を察したらしいビーナスは、その時に執っていた客を秒殺し、店の玄関まで迎えに来たのだった。
そして二人の甘いオーラにその半径100mがまるでピンク色と紫色の炎に包まれるように見え出し、あちらこちらで愛を囁く声が一層大きくなり、月までもが、物欲しそうな薄いピンクのハート型になっていった。
ビーナスは、よく来たわ。でも前のような坊っちゃんでは無さそうねと、以前とは違う男性を見る目つきで俺に言った。
俺は少し照れながらも、あぁ、今帰ったぜっと、ビーナスを抱きかかえて二階の一番いい部屋へと勇み進んだ。
俺は首に手を回したビーナスを、部屋に着くなりキスを交わすと、ジョニーは優しく笑みを浮かべて、パンツをひるがえすとのビーナスとのドッキングを始めて、その進化したであろうアクセスはビーナスの頭の先から爪先までを身震いが走り抜ける程の強くて太くて、優しいタッチで、そこには愛が輝きを放ち、俺は目を開けているのもただ事でないことには覚悟を決めていたのだった。
しかしビーナスはそれに今まで見せたことがない笑みを見せたが、その先に期待するその目に、俺はいやでも答えを出さないといけないとは、ジョニーに言うまでもないことで、俺達はその絶妙なコンビネーションで完璧なタイミングを図り、技を繰り出した。
俺はドッキングしたまま、先ずはビーナスを立たせて、手と足を大きく広げて、それを軸に目にも止まらぬ勢いで回り始めた。そして顔が重なる度に愛溢れるキスをし、ビーナスを驚かせ、喜ばせた。しかしこれはまだ、ほんの始まりにすぎなかった。
俺は次に、まるで二本の割り箸を割らずに、分かれている方を少し広げた状態で刺し合わすような体系でのドッキングを行ない、そのまま俺の腕力での逆立ち腕立てと重力のコンビネーションで織りなす、名付けてサンダーボルト!そしてすかさずの飛び技、ブリッジのままの態勢で腹筋だけを使ってビーナスを跳ね上げ、輪投げの如く挿しては跳ばし挿しては跳ばす、名付けてジャンピングリング・ハットシテグー!
俺がベッドに腰掛けて足を伸ばして出来た滑り台の上に、ビーナスを跨がせて乗せ、手と手とを握り上下に滑らせながら速いスピードでドッキングとジラシを交互に行いう、スライドポールインワンワン。
さすがの技の数々にビーナスは天にも昇る表情を浮かべ、極上のエクスタシーを身体全体で味わい、感動しているようだった。
そしてジョニーは俺にそろそろだと言ってきた。
俺はうなずくと、フォーメーションAの態勢に移った。
ビーナスはその余り展開に更なる驚きと喜びを浮かべ、そして俺達に身を委ねた。
ベッドに寝かせたビーナスの足を俺は握った。そしてビーナスにも同じく俺の足を握らせる。二人は一つの円になった。
俺はその状態で縦にぐるぐると、まるで外れて吹っ飛んだタイヤの如く走り始めた。そしてその回転の中で二人は腰を振り、ピストンドッキングを繰り返し、ドアを打ち破り、階段を転げ下り、店を出て町中を駆け抜け、そして月に向かって吠えながら飛び上がり、昇天した。
汗を輝かせながら二人は抱き合ったまま、そのまま脱け殻になったのだった。


翌朝二人は何とか生き返った。
目につく景色や感じる空気さえも昨日のものとは異なっていた。
まさに生き返るといった感覚だ。
俺は裸の胸の上に、無防備で安らぐビーナスの髪を優しく撫でながら、初めての一体感を伴う満足という体に残る余韻を楽しみ、これがいつまでも続くことを祈り始めた。
そんな気分をヨソに、ビーナスはそのカッコのまま、俺にある提案をしてきた。
俺は、ビーナスが何を言い出すのかをウキウキしながら、今度は指に髪を絡ませ始めると、それは意外話で俺はびっくりした。
ビーナスは俺に、あまり知られてないけどと切り出した。
実は、私は世界愛美体操のヘヴィー級選手で、今はチャンピオンなの。
若い頃からその素質があると、国代表として過酷な訓練の元、試合を重ね、夜はあの店でアルバイトを兼ねた練習。そして個人プレーでの王座をほしいままにしてきた。でもあなたに感じてしまった以上、私の負けだわ。
でもね、それが悔しい訳じゃない。むしろあんな体験をさせてもらって感謝さえしている。それで思ったんだけど、あなた、私と一緒にペア競技に出て一緒に優勝を目指さない?クラヤミンピックで、国の代表として。
俺は髪で遊ぶ指を止めた。
何だ。そんな世界がこの世にはあったのか。
かなりの衝撃的な告白に俺は、想いをはせた。
ビーナスと一緒にその道のプロとなり、表彰台の真ん中に立つ。なんて素晴らしい光景なんだ。
俺はビーナスの肩を両手で起こして、やろうっと答えた。
ビーナスはその俺の意気込みに歓喜し、泣いて最高のタッグの誕生に必勝の祈りを捧げた。
そして、朝日の柔らかい光に打たれて二人はまた、交わり始めたのだった。

そしてビーナスは思った。
これで個人の部でのタイトルは私のもののままだ。
もしこの人が試合に出ればきっとチャンピオンの座を奪われる。
それなら、この人を取り込んで別のタイトルのチャンピオンにもなり、ダブルタイトルチャンピオンになったほうが利口。そう、私って利口ね。
なんとも言えないビーナスの欲望に満ち溢れた妖艶のあえぎ声。それが天高くこだますると、空にはピンクとも紫とも言えないオーロラが町中を被っていったのだった。

おしまい。


いかがでしたか?
今日のオススメのカクテルの味は。
またのご来店、心よりお待ち申し上げております。では。














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