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間章  異界の大帝国

間章1

 

 グラ・バルカス帝国(通称第8帝国)情報局

 並べられた電気式受信機に、電子音が連続して鳴り響く。現代の者がそれを聞いたのであれば、信号形式は違えど、モールス信号と間違う事だろう。


「閣下、ロデニウス大陸の情報について、現地から報告が届きました」


 きらびやかではあるが、スッキリとした黒い制服の男が報告を始める。


「概要は?」


「はっ!ロウリア王国のクワ・トイネ公国並びにクイラ王国への侵攻は、日本国の介入により、失敗に終わり、王家は失脚し、民主主義に移行したとの事です!」


「何!?」


 いつもは概要を聞くだけで納得し、仕事は部下に任せ、責任は自分がとる閣下と呼ばれた男の片眉がつり上がる。


「我々の分析では、ロウリア王国の圧勝で、ロデニウス全域が、ロウリアになるはずだったが・・・。日本という国は聞いたことが無いが・・詳細は?」


「日本が参戦したことにより、戦局は一変しました。ロウリア王国の4400隻の大艦隊は、日本の護衛艦隊に一方的に撃破されました。地上でも、ロウリア兵は日本に傷を負わせる事無く敗れています」


 報告は続く


「なお、日本の兵装ですが、ロウリアの首都、ジン・ハークでの目撃情報を分析するに、1万トンクラスの重巡洋艦、5000トンクラスの巡洋艦、空母の目撃情報がありますが、各巡洋艦には80から130ミリ程度の砲が、たったの1門しか付いていません。また、空母の艦載機はすべて回転翼機とのことです」


「固定翼機の確認は?」


「固定翼機の目撃情報はありません」


「豆鉄砲が1門か、随分と歪な発展をした軍だな。今までの敵は、これで十分だったのだろう。回転翼機は我が軍でもまだ開発中だから、部分的には帝国の技術を超えているのか。しかし、砲の数から考えて、軍の運用面を考慮すると、随分と平和な世界に住んでいた国のようだな」


 話が続く


「技術がこの世界の国から比べると、隔絶しているな。この国も、我が国のように転移国家だろうが・・・。砲が1門、しかも豆鉄砲の艦を作るようでは、日本国は恐れるに足りんな。多少の被害が出るかもしれんが、大局に影響は無いだろう」


 男はその話題に興味を無くす。


「そういえば、レイフォル国艦隊とは、どうなっている」


「国家監査軍が、すでにレイフォル艦隊を補足しています。間もなく戦闘に入る予定ですが、提督は遊び心が過ぎるようで、蛮族に空母はまだ使わず、戦艦1隻のみを差し向けるそうです」


「1隻か、戦場伝説を作るには丁度良いな」




 ムー大陸西方海上

 第2文明圏列強国レイフォル


 レイフォル艦隊43隻

 艦隊は西へ進んでいた。

 突如として現れた、第8帝国と名乗る新興国家、周辺の蛮国を統合、制圧し、あろうことか第2文明圏全ての国に宣戦布告してきた野蛮な国、蛮族と放っておいたが、突如レイフォルの西側にある小さな島国、レイフォルの保護国、パガンダ王国を強襲制圧したため、レイフォル皇帝の逆鱗に触れた。

 皇帝は竜母や100門級戦列艦を含む主力艦隊を差し向け、パガンダ王国沖合いに展開する敵艦隊の撃滅を命じた。

 艦隊は帆をいっぱいに張り、風神の涙と呼ばれる風を起こす魔法具を使用し、速力12ノットの高速(この世界にしては)で、南に向かっていた。


「将軍!偵察中の竜騎士から敵艦発見の報告が来ました!」


 偵察中の、竜母から飛び立ったワイバーンロードから魔信を通じて報告があがる。


「敵は1隻のみですが、・・・全長が300mを超え、信じられない大きさの大砲を搭載しているとの事です!!」


 将軍バルの眉間にシワがよる。


「艦隊護衛の3騎を残し、残りの竜騎士を敵艦攻撃に向かわせろ!艦隊進路も敵艦にとれ!」


「はっ!」


 波をかき分け、艦隊は進路を敵へ向ける。艦隊の乱れない動きから、錬度の高さが伺える。

 ワイバーンロードも竜母と呼ばれる母船から青空へ向かい、発艦していく。編隊を綺麗に組み、竜騎士たちは西へ向かった。


 グラ・バルカス帝国国家監査軍所属の超弩級戦艦グレードアトラスターは単艦で東に向かっていた。

 巨体で海水を押し退け、海を割り、進む。

 46cm砲3連装を3箇所に設置、計9門の主砲は誇らしげに水平線を向く。

 重厚な艦であり、中央部には城のような艦橋がある。

 空へと向けられた3連装高角砲は、ハリネズミのように設置され、高角砲の弾は、グラ・バルカス帝国で最近開発された、近接信管が使用されている。

 この近接信管の開発により、砲弾が直撃しなくても、飛行物体が近くに来るだけで砲弾自身の出すレーダー波の反射により、砲弾が破裂し、その破片で飛行物体を撃墜する。

 数年前までは、帝国でも時限式信管が使用されていたが、この近接信管の導入により、砲弾命中率は20倍と、飛躍的に向上した。

 主砲の46cm砲はレーダー照準射撃を導入しており、命中精度も向上、威力もこの世界のどの大砲よりも大きい。

 主砲の最大飛距離は、40kmも飛翔し、前世界においても、この世界においても、最大最強の戦艦に違いない。

 重要区画の装甲は、46cm砲の直撃にも耐えうる装甲となっており、不沈戦艦との異名もある。

 

グラ・バルカス帝国国家監査軍所属の戦艦、グレードアトラスター艦長、ラクスタルは、前方に広がる海を眺めていた。


「レーダーに反応、艦長、レイフォル艦隊から多数の飛行物体がこちらへ向かって来ております」


 通信士の報告が入る。

 ワイバーンとかいう竜だ。

 パガンダ王国近衛竜騎士団とかいうのを滅ぼした時に、ワイバーンの部隊運用としての隊と、我が帝国の戦闘機部隊が始めて部隊同士の戦いとなったが、結果は全騎撃墜、損失はゼロ。

 我が国のアンタレス型艦上戦闘機の前に、敵は手も足も出なかった。

 アンタレス型艦上戦闘機、一般的だった複葉機から、先進的な低翼を採用し、信頼性の高い1000馬力級エンジン、研ぎ澄まされた刀のような機体、とことん軽量化にこだわった結果、時速550kmという高速と、世界(前世界)一の旋廻能力を手に入れた。

 高威力の20mm機銃と、信頼性の高い7.7mm機銃を搭載、攻撃力も申し分ない。

 パガンダ王国のワイバーンとかいう竜は、時速にして230km前後しか出ていなかった。

 口から火の弾を出してきたが、単発であり、弾速が遅く、旋廻すれば避けることができる。

 速度は230kmと低速であるため、錬度の高い帝国飛行兵ならば、止まっている的みたいなものだ。

 あんなものに落とされる帝国兵はいないだろう。


「速度は時速350kmです」


 通信士からの報告では、パガンダ王国のワイバーンとかいう竜よりも、多少速いようだ。

まあ、野蛮な世界とはいえ、列強と言われる国家、品種改良くらいはしているのだろう。


「あと8分で、目視圏内に入ります」


 敵に、艦攻や、艦爆はいない。しかし、こちらも上空支援は一切無い。

 多数の高射砲や、近接信管を装備しているとはいえ、不安はある。


「間もなく見えます」


 東の空に、けし粒のように黒い点が見え始める。

 速度が遅いため、なかなか大きくならない。


「対空戦闘用意!」


 戦艦が、本格的な戦闘配備に移行する。


「艦長、まずは対空主砲弾を試してみてはいかがでしょうか?」


 対空主砲弾は、時限式信管を用いた46cm砲の射撃であったが、現在は新型の近接信管の主砲も開発され、今回試験的に配備している。

 近距離戦闘では使えないので、使うのであれば、最初に使用する必要があった。

 敵との距離は、およそ30km、相対速度を考えたら、そろそろ使用することが望ましい。


「そうだな・・・主砲発射準備、第1、第2砲筒に、対空主砲弾を装備、一斉射撃を行う。現在外にいる者は直ちに艦内に避難せよ」


 外部の者が非難し、主砲が動き始める。

 前部の2砲(全6門)が、ゆっくりと空を向く。重厚感あふれる動き・・・。


「発射準備完了」


 敵との相対距離を概算で計算し、レーザー照準で、主砲が空を向く


「てーーーーーーーーーーっっっ」


 6門の砲が一斉に射撃する。

 轟音―――

 空気が震える




 レイフォル軍竜母機動部隊 攻撃隊 40騎

 彼らは敵の巨大艦に攻撃を加えるべく、飛行していた。

 強襲に備えるべく、死角を無くす密集体系・・・20騎が飛行し、その後方上空をさらに20騎が飛行する。


「!・・・?」


 誰かが異変に気付く。

 空に黒い点が多数見える。


(何だ?)


 爆発、轟音・・・。


 一瞬のうちに、密集して飛行していた40騎中20騎は、46cm近接信管弾6発の直撃を受ける。

 空に信じられないほど大きな火炎で出来た花が咲く。


 突然、前方低空を飛んでいた20騎が消滅する。

 混乱・・・。


「散開しろぉぉぉぉぉぉぉ」


 これほど大きな爆裂魔法を使用する相手に、密集は危険と判断する。

 前方に、巨大な艦が目視範囲に入る。

 デカイ!帆が無い!


「突撃ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」


 恐怖を振り払い、栄えある列強レイフォル軍の精鋭、ワイバーンロードの部隊は、グラ・バルカス帝国 国家監査軍所属 戦艦グレードアトラスター に向かっていった。


「量が・・・。多すぎる!!!!!!!!」


 まるで雨、光の雨だ。

 光の雨の中を、敵艦に向かって突き進む。

 一騎、また一騎と、撃墜されていく。

 どうやら、光の雨は、当たっても死ぬが、近くに来ても爆発して死ぬようだ・・・。

 反則すぎる!!!!

 10分後―、その空を飛んでいる者はいなかった。



「つ・・・通信途絶、攻撃に向かった竜騎士隊は、全滅しました」


「何だとぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」


 通信士の言葉に、将軍バルは吼える。


「文明圏外の蛮族風情に・・・。しかも、たった1隻に、栄えある列強レイフォル艦隊がおめおめと、やられるわけにはいかんのだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!戦列艦の肥やしにしてくれるわぁ!」





「間もなく、レイフォル艦隊の全てが射程距離に入ります」


 通信士が報告する。


「うむ・・・射程距離ではあるが、まだ命中率が悪いからな・・・。敵の砲弾の射程距離は・・・確か、2kmくらいしか飛翔しないと資料にはあったが、間違いないか?」


「はい、間違いありません。ただ、列強を名乗るだけあって、砲弾はきちんと炸裂します。球形砲弾ではありません、ただ、火薬と違う原理で炸裂するらしいのですが、詳細は良く解っていません。威力は、黒色火薬レベルの爆発です」


「・・・我々よりも、100年以上文明が遅れているな・・・。我々を蛮族と思って見下しているようだが・・・。敵の指揮官が哀れだよ。」


「ほぼ命中距離の、5kmまで近づいてから横を向け、全砲門にて敵を討つ。指揮所は射撃管制を行い、的が重複しないようきちんと振り分けろ。

 各主砲、副砲で、レーダー照準射撃を実施せよ」


 命は下された。



 将軍バル配下のレイフォル艦隊43隻は、風神の涙を使用し、帆をいっぱいに張り、最高速力でグラ・バルカス帝国の戦艦、グレードアトラスターに向かっていった。

 ワイバーンロードからの位置情報から敵艦の現在地を割り出し、進む。


「間もなく敵が見えてきます」


 バルは目を見開き、水平線を睨む。


「!見えたあっ」


!!!!?報告よりも、ずいぶんと位置情報として見るに、近くに見える。

 遠近感が狂うほど敵艦は大きい。

 しかし、300年無敗を誇ったレイフォル艦隊、100門級戦列艦を含む43隻にかかれば、いかに大きかろうと、1隻ではどうにもならない。

 艦隊は、砲艦を全面的に押し出し、横1列に並んで進む。


「我が国の精鋭兵が扱う、炸裂式魔法が付与された大砲の弾の味をしっかりと味わってもらおう」


 艦隊は、帆いっぱいに風を受け、海を割って突き進む。

 敵巨大艦までの距離、あと6km

 敵艦が旋廻し、横を向き、こちらに腹を見せる。

 艦に3箇所付いている巨大な砲塔、そして艦尾に1箇所、艦橋横に1箇所付いている2番目に大きな砲塔が旋廻し、砲がこちらを向く。


「ま・・・まさか、この距離で届くというのか?」


 敵艦が煙に包まれる。


「敵艦発砲!!」


「まだ届かんよ、子供だましだ」


 レイフォル艦5隻の前後に水柱が上がる。うち3隻の付近に上がった水柱は、とてつもない高さに達する。


「な・・・なんという威力!」


 冷汗


「もうこんなに近くまで砲撃が補正されているというのかぁっ!」


 敵の副砲が再度噴煙をあげる。

 装填が早い!!!!

 さらに、2隻の戦列艦の横に水柱が上がる。


「!!!戦列艦ガオフォースに被弾!!!!!!!!」


 80門級戦列艦ガオフォースに放たれた3発の副砲のうち、1発が被弾する。


「か・・・・・。」


 戦列艦に着弾した15cmの副砲の弾は、戦列艦ガオフォースの対魔弾鉄鋼式装甲を易々と突き破り、運の悪い事に、弾薬室で爆発した。


 ドーーーーン


 黒煙が上がる


「戦列艦ガオフォース轟沈!!!」


「なにぃ!!!・・・・おのれぇ!!艦隊は全速で前進せよ!」


 再び敵の主砲が放たれる。

 今度は3隻が狙われたようだ。水柱が上がり、内2隻は煙が混じっていた。

 大きな水が引いた後、煙が混じった2隻の姿は海上にはなかった。


「戦列艦トラント轟沈!!!・・・・せ・・・戦列艦レイフォル轟沈・・・・・」


!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 衝撃が走る

 戦列艦レイフォル、国名を頂くこの艦は、レイフォル無敵の象徴だった。

 100門級戦列艦であり、最新式の対魔弾鉄鋼式装甲を持ち、国内では世界最強と謳われていた・・・。それが、蛮族どもの超巨大戦艦の超巨大砲により、我が方の射程圏のはるか外側からの攻撃により、あっさりと、たったの1撃の被弾で爆散、轟沈した。

 しかし、現実はゆっくりと絶望する暇を与えてはくれなかった。

 さらに砲撃が続く。

 歴戦の猛者たち、最高の艦と最高の乗組員たちが、ただの一撃も加える事無く、一方的に砲撃を受け、消滅していく。

 レイフォル艦隊は風神の涙を使用しているにも関わらず、敵の超巨大戦艦の方が、圧倒的に速い。

!!!!!射程距離に入れない!!!!! 

 一隻、一隻と撃沈されていく。


「ちくしょう!ちくしょう!」


 大将旗を掲げる、100門級戦列艦ホーリーに乗艦する将軍バルは、ワナワナと震えていた。

 自分以外の全ての艦は撃沈された。

 敵艦は、現在自分の艦の周囲を旋廻しつつ、全砲門をこちらに向けている。


「・・・・・降参の旗をあげよ」


 命令が下る

 戦列艦ホーリーのマストに、この世界で降伏を宣言するための、降伏旗が掲げられる。


「敵艦、近づきます」


 巨大戦艦が近づいてきた。


「おのれぇ。おのれぇ。蛮族どもが近づいてきたら、全砲門をもって、敵巨大戦艦を撃沈せよ!!」


「し・・・しかし、降伏後に攻撃など・・・。栄えあるレイフォルの名を汚します!」


 参謀が反対する。


 パーーーン・・・・・


「敵艦からの発砲により、参謀は戦死した・・・。解ったな」


 将軍バルは、参謀を射殺し、艦長に迫る。


「なーに、心配するな。我が方の炸裂主砲を、至近距離で食らえば、浮かんでいられる船など、この世にはない・・・。どうせ敵は一隻しかいない。誰もしゃべらなければ、この戦法をとった事など、解らんさ」


 バルは近づく敵艦を睨む。


「砲撃用意」


 バカな敵は、まんまと近づいてくる。距離は300mを切った。

 ほぼ必中距離


「バカめ・・・俺の艦隊を散々壊してくれた代償は高くつく」


「撃てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!」


 100門級戦列艦の片側、50門の砲が一斉に火を噴く。海軍の軍隊は水軍、攻撃方法は船を接近させてのバリスタ、火矢、切り込みが通常のこの世界において、砲撃により、敵艦を船ごと破壊するために造られた艦、他とは隔絶された技術で造られた栄えある列強レイフォルの主力艦は、敵の巨大戦艦に向かってその力を行使した。


 敵の巨大戦艦に砲弾は着弾し、大きく爆発した。

 砲撃による噴煙と、着弾した敵の船にあがった炸裂弾による噴煙、あたり一体を、煙が支配する。


「全弾命中!!!」


「ガーーーーっはっはっはっはっはーーーー!!!ざまあみろ!!このレイフォルに蛮族ごときが逆らうからだハッハッハッハッハッ・・・・・ハ?」


 煙が晴れる。


 敵の・・・・旋回砲塔が・・・・ゆっくりと・・・・・・こちらに向かって・・・・回転し始める・・・・。


「敵艦健在!!!!!」


 通信士の悲鳴のような声があがる。


「ま・・・全く効いていないのか?・・・ば、化け物めぇぇぇぇぇぇぇ」


 戦艦グレードアトラスターの46cm砲9門の至近距離からの一斉射により、レイフォル艦隊最後の戦列艦ホーリーは、この世から消滅した。


「・・・降参の後に砲撃とは・・・。列強といっても、この程度か・・・ちょっとお仕置きが必要なようだな・・。残弾は?」


「各砲門70発程度です」


「そうか・・・。敵の首都は、海に面していたな?」


「はい、ここから東へ350kmほど先ですが・・・。」


「砲撃でお仕置きだ」


「了解」


 翌日の夕方、レイフォル国首都 レイフォリア は、戦艦グレードアトラスターの全力砲撃により、灰燼に帰した。

 皇帝は死亡し、他軍は降伏、グラ・バルカス帝国は、レイフォルを自国領に編入、入植が始まることとなった。

 戦艦グレードアトラスターは、たった1艦でレイフォル艦隊を撃滅し、その足で、レイフォル首都 レイフォリアを焼き尽くし、降伏に追い込んだ世界最大最強の船として、恐れられる事となり、伝説となる。

 この世界の歴史にとって、それは激震となった。




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― 新着の感想 ―
次の相手は旧日本軍ですか。 イージス艦からの超長距離ミサイル攻撃も良いけど、やはり、潜水艦からの魚雷攻撃を使って欲しい。 それと、 かつて無敵の零戦の撃墜シーンは見たく、いや読みたくないなぁ。
[一言] こ、これは零戦と大和! 大日本帝国……!?
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