ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
秘密
付き合いはじめたばかりの頃はどういう態度をとればいいのかわからなかった。
会社で見る時田と全く違うプライベートな顔の彼。
一緒にいるだけでドキドキしてしまって何を話せばいいのかわからない。
会社にバレると面倒だからー。
その言いつけをしっかり守って親友の理子にもまだ付き合っていることを言っていない。
そんな状態が半年続いたある日、紗世の異動が決まった。
秘書課への異動。
会社を辞めるわけでもないのに。大きな花束を渡されて少し照れる。


時田と付き合いはじめてからというもの紗世は涼子に避けられていた。
挨拶をしても返ってこないことがしょっちゅうだったし、紗世が何か頼むと涼子は露骨に嫌な顔をした。
それでも仕事だからと割り切って普通に接していたけれど何となく胸のモヤモヤは残っていた。
あんなに仲がよかったはずの時田と涼子が全く話さなくなったのも時田と紗世が付き合いはじめた少し前だった。
よくよく考えればおかしいことに気づけたのかもしれない。
でも紗世は隣に好きな人がいてくれるだけで幸せだった。
時田が自分の料理をおいしいと言う。
疲れている時田のために洗濯やマッサージをする!
こんな幸せがあるなんて知らなかった。
毎日が楽しくて、仕事も楽しくて。
だから彼の裏切りには気づかなかった。
もしかしたら心のどこかで気づいていたのかもしれない。
それに気づかないふりをしていたのかもしれない…。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。