夢想表示
想像してみて笑ってもらえたら幸いです。
夢の中で、宙を舞う。
くるりと体を捻り、くるりと頭から一回転。
不思議な色の雲、不思議な色の空、不思議な色の星、不思議な色の……。
ともかく不思議なもので埋め尽くされた場所に浮かぶ、自分。
ふと、気分がよくなって――――
っ、ちょぉああああジャンプッ!!
思いっきり上に跳ねる。足場がない? ふっ、夢だからオールオッケー!
空中でぎゅるんぎゅるん回転する。世界がメリーゴーランドぅ!!
いつの間にか現れた鉄棒につかまってひたすら回転! ここまで回るのはじめてさ!
鉄棒から手を離して、思いっきり空の上を走る。全く疲れない!わんだほー!
とフィーバーしていたら、目の前に母親が現れた。突然すぎる。
「起きなさい!」
頭をがしっと掴まれた。ああ母さん、ツボはそこじゃないよ――――
「はっ」
目が覚める。寝起きの体は倦怠感とむっとした暑苦しさ、同時に肌寒さを感じた。なぜだろう。
目線を横に傾けると、隣に立っていた母が鬼の形相でゆうっくりと口を開く。
「起きたか。布団直しときなさいよ。」
ずしんずし……いやいや、のっしのっし……いやいやごほん、足音荒く去っていった母親はなぞの捨て台詞を残していった。
ふむむ? はて、寝相はいいはずなのだが…。
「はっ」
もっかい、はっと言ってから布団を見てみた。
トルネードだった。
後日談。
母に「また自転車漕いでたのかい」と聞かれ、はて何のことやらと首を傾げたら小さいころに寝てるとき、自分が足をせっせとばたばたさせていたそうな。
実は半分実話。