もうすぐ高校生なのに私…迷子…?恥ずかしい…。
私は水無月 司。水無月グループって言う会社の御令嬢とされてるのだけど、ボディガードとか専属運転手とか苦手だから絶対にさせなかった。
雅之高校に通うことにしたため、引っ越してきたのはいいのだけれど、町を探検していたら迷っちゃった。もうすぐ高校生なのに…。
私はとおりを今、キョロキョロしている。挙動不審。その言葉が今はよくわかる気がする。
「どうしたの?」
同い年ぐらいの男の人が話しかけてきた。
「俺、暁 翼っていうんだ、もしかして…迷子…?」
顔が熱くなる。
「…ハ…ハィ……
「地図とかある…?」
「こ、これです…」
私ってもしかして…方向音痴…?
「…1つ聞いていい?」
「はい…?」
「何で日本地図…?」
「駄目ですか?」
どこか問題でも…?
「あ、ううん、なんでもない…。と、とりあえず家来る?親に電話でもすれば大丈夫だろうし…」
「……お、お願いします」
背に腹は変えられません。
「じゃあ、こっち」
私はずっと下のほうを向きながら歩いていた。翼と呼ばれた男の人の家に入るときも下を向いていたのであんまり見ていなかった。
「はい、これお茶」
「ありがとうございます」
私はさっきお父さんに電話をして、30分後ぐらいには迎えが来てくれるらしい。
それまで私は翼くんと談笑をしていた。他愛も無い話だけど、楽しかった。私はいつのまにか翼くんに…恋心を抱いていた。
「それじゃ」
迎えに来たお父さんの秘書の方。翼くんは私に手を振っていた。
「は、はい…本当にありがとうございました」
―私と翼が初めて出会った出来事。 |