暗闇で光るもの
深夜。ふと目が覚めた。
――部屋に静かな光が満ちていた。
遮光性の高いカーテンは、月の光も通さない。それがぴっちりと閉まった部屋に、光が満ちている。
(夢を見ているのか……?)咄嗟にそう思った。夢の中で、(これは夢だ)と気付いたことが、これまで何度かあった。
それは、無数の緑色の光だった。蛍だと思った。それが二人一組、番いになって、あちこちに飛んでいる。
(綺麗……)
――そう思った。だが、目が慣れると、その感情はすぐに打ち砕かれる。
暗闇に目が慣れて、それがはっきり見えた。それは、“眼”だった。
全て、こちらを見ていた。どこを見ても、どれかしらと目が合う。
――ゆっくりと布団に戻り、枕に顔を埋める。
ギュッ、と目を瞑った。
いつまでも、眠れなかった。