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28話  冬の風物詩

今回は、ほのぼの回です。お楽しみ下さい。

 龍人の国の迷宮に潜り始めて早1ヶ月。


 現在迷宮は、245階層に潜っています。前のときより、潜る速度が落ちているのは、単純に迷宮探査の時間が足りないのと、前と同じ様に、10日でまた150階層からやり直し、宝箱を回収しているからです。


 時間が足りないのは、潜っていない日の巡回する店舗や部署が増えたからでした。


 この前、闇の中を整理していた時、エルフの国の迷宮290階層に出てくる、芋虫と団子虫の中間の様な魔物で、体長14mの巨体持ちが、ドロップする糸を出してラナ母さん達に利用法をきいてみました。


 母さんは、生地にして肌着や服に利用したらと言っていたので、母さんに渡してみると、とても見事でした。

 細い糸に、魔力を通して自在に編みこんでいく、融合と接着も使用して形にしていき、Tシャツが30分ほどで出来上がった。

 試着してみると、肌触りがシルクでした。機能を簡単に調べてみると、防刃能力と魔法耐性が付いていました。

 この糸、1本を鉄の鋏で切れず、鋏がパッキリ壊れてしまいました。


 この糸を見ていてふと思った。


 釣りに使えないかな。ワカサギ釣りなんてやって見たい。


 今行っている、龍人の国の北はまだまだ寒いので、出来るところがまだまだありそうです。調べてみよう。


 龍人の国の首都にある、冒険者ギルドで調べると、首都から北に1500km、そこから千kmほど北の海まで、大小の湖が点在している事がわかった。大きい物で直径100km以上有り、30ほどの数の湖が有るそうです。

 早速そちらに飛んでみる。


 1時間少しで上空に到着したが、圧巻でした。


 上空から見ると、地平線までいくつもの湖が広がり、凍りついた湖面に雪が積もり、真っ白なキャンパスのようになっている。


 一番南の湖には村があったので、2つ北側の湖まで飛んでいく。凍りついた湖面に降り立ち、魔力の探査で生き物の反応が多いところを探し、あたりを付けてから転移で家に帰った。


 帰り着いて、母さんとアマリリスに明日は釣りに行こうと誘い、早速準備に取り掛かる。


 まず竿は黒ビー玉に魔物の皮を融合させて、弾力と強さを兼ねた竿を3本用意する。握りに皮を巻いてグリップを良くして、黒ビー玉で糸を通す器具とリールを作る。

 いとを通す器具は竿に魔力で接着して、リールはフライロッドのリールの簡単な造りにしました。後は、リールに糸を500mほど巻きつけ、仕掛けは、一番下に重り、そして釣り針5連を付けた簡単なものにしました。


 後は、コンロや調理道具敷物など細々した物を用意して、明日に備えて睡眠。


 翌日は、少し遅めに起床して朝食をゆっくり摂ってから出かけました。


 ミノちゃんズに見送りされて転移しました。


 3人でお出かけの時は、ミノちゃんズはツルハシ片手に、家の奥の洞窟に宝石採掘に行っている様です。みんな手先が器用で、宝石の原石を磨いて、綺麗な宝石に加工していました。

 銀と金の塊を、原料として渡してあるので、道具と自分達の魔力で自分達の装飾品を作っているみたいです。ミノちゃんズ女の子だね。


 転移で来てみると、こちらは吹雪でした。


 魔力で周りの雪を集めて、固め、10mほどのカマクラを作り、魔力で強化しておきました。中に入って、黒椿でくり貫いて30cmほどの穴を3つ開けたけど、氷の厚さが1.5mもありました。


 中央に竈を作り、火を入れて一応暖房にして、釣りのスタートです。


 餌は、燻製肉の切れ端を小さくして付けてみました。


 穴に糸を垂らすと、両サイドから2本糸が垂れてきました。


 俺の両脇に、椅子を持ってきて座った、母さんとアマリリス。せっかく3個穴開けたのに。糸絡んじゃうし。そんなにピッタリくっ付かれると、身動き出来ないし。


 急いで仕掛けを、引き上げると合計5匹の魚が、3人の仕掛けにかかっていました。ご想像の通り、絡まっていた。


 取り合えず魚と、仕掛けを外し、2人にこんこんと説明をして、釣りを再開。


 取れた魚は、15cm弱の魚で、串に刺して、塩をふり竈で炙ってみた。みんなで食べると、シシャモと同じだった。北海道のあのシシャモ。まがい物で無い本物のシシャモと同じ味で、頭から尻尾の先まで美味しくいただける。身がプリップリで、脂が乗ってて、子持ちも混じっていた。


 母さんとアマリリスの、やる気が俄然でてきました。・・・さすがグルメな2人。


 入れ食いなのも良かったのか、午前中で500匹近くつれました。後たまに、1.2mのマスにピラニヤの歯を付けた様な魚も釣れます。これが6匹でした。


 昼食に串焼きを20本と、マスみたいな魚の鉄板焼き1匹分と、野菜スープで腹ごしらえです。


 マスみたいな魚は、マスと同じ身で、さらに脂が乗っていて、卵持ちが4匹いた。魚卵は、黒セラミックの壺に入れ、醤油と刻んだ昆布で漬け込んでみました。いくらみたいになったら、パスタのトッピングに使ってもいいしね。


 昼食も終わり、お茶をしていると、母さんとアマリリスはお昼ねでした。


 しょうがないので、俺は釣りの続きです。


 2時ごろ、起き出した2人は、揃って外に散歩に出かけました。吹雪の中を良く出かけるよね。


 1時間経過、なんか2人が、カマクラと森を行ったり来たりしている。何してるんだろう?


 外に出ると、魔物の山が2つ出来ていた。


 2人で狩りの競争をしていたらしい。母さんの方が若干獲物の数が多い。


 獲物は白ウサギの1mの魔物、牙が2本に手が長いのが特徴。氷の皮膚を持つカエルの魔物、体長1.3mほどで手が4本。こいつは変温生命じゃ無いらしい。ファンタジー世界恐るべし。透き通る毛の毛皮を持った虎の魔物、体長2mで手足が合計6本有り、幅広の爪がかんじきの役目をしてるッぽい。

 生き物なので、ある程度は自然に順応しているのか、最初からなのか判断しずらい。


 2人で1時間に狩った獲物は、白ウサギ52匹、氷カエル18匹、虎4匹でした。

 

 湖に2mほどの穴を開けて、獲物を解体。腸と血、頭は牙を取って穴に捨てる。後は闇に収納して後でゆっくり解体することにしました。


 白ウサギ、毛皮がモッフモフで気持ち良かったので、みんなのベットの敷物にすることにしよう。


 そういえば北の海って、どんなだろう。


 うに、かに、貝、たら、蛸、いか等海産物がやっぱり豊富なのかな?いつかいってみたい。


 片付けをして家に転移する。時差が有るので、早めに帰ることにする。


 家に帰るとミノちゃんズに出迎えられた。


 1ミノちゃんが鼻輪が豪華になっている。・・・鼻輪に宝石使うのやめようよ。


 夕飯はミノちゃん達に、魚料理を振る舞い、ウサギ肉の香草焼きや野菜たっぷりスープにピザモドキでした。


 こうして今日も過ぎていく。

ラナ母さんとアマリリスの2人が、魔力を抑える事を覚えて、ハント能力が上がってきています。

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