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 第二弾です。
プロローグ
「・・・すごいわね〜海斗本当に成人までにあの量の課題をこなすなんて、お母さん見直しちゃったぞ」

 金髪碧眼の、見るものをはっとさせるほどの容姿を持った美女がとても嬉しそうに言いながら海斗に飛びついてきた。

 それを必死によけながら海斗は一番気になっていたことを訪ねた。

「母さん、前言ってた成人までに課題を全部終了させたらなんでも一つだけ言うことを聞いてくれるって言うのは・・・」

 彼女は期待のまなざしを向けてくる息子に向かって、底抜けの明るい笑顔を見せながら元気よく言った。

「もっちろん。なんでもすきなこと言ってちょうだい。何だってかなえてあげる。なんなら、あ〜んなことやこ〜んなことまでね」

 海斗は親子でそれはまずいだろう、と声には出さずに突っ込みを入れると(そう言ったらいじけてしまってなかなか話がつながらないので)本題に入った。

「じ、じゃあ俺を魔術学院に入れてくれないか」

 彼は16歳。本来ならば魔術高等学院の一年生としての入学式への準備に追われている年齢だ。しかし、この少年の事情は少し、いやかなり変わっていた。

「なんで?世界最強の魔術師といわれたあたしの教えをすべて吸収して、剣技では右に出るものがいない、とまで言われた父さんを倒し、数々の魔神クラスの奴までやっつけちゃったあんたが今更なんでそんなことを?」

 そう。彼の母はサリエス・クラージといい、世界最高峰の魔術師である。父は篠原龍斗、剣技においては人生で無敗といわれた剣豪。

 こんな二人から生まれた篠原海斗は当然、有り余る才能を持ってこの世に生を受けた。3歳の時から英才教育を施され、7歳の時には母の作ったゴーレムとかと世界最高レベルの父から教わった剣術と世界最高レベルの母から教わった魔法で戦っていたのだ。そして今は数々の伝説級の怪物と。

 母の疑問は当然であろう。最早彼女や彼の父でさえ、一対一では海斗に勝てないほどにまで海斗は成長していた。そこまでの力がありながら今更学院に行きたいなどとは普通は言わないだろう。

「おれは、俺は物心ついた時から修行に明け暮れてきた。そりゃあ人間はどういうもんなのか、ていうのを学ぶためにも人里には何回も降りてたけど、それでも、それでも友達は今まで一人もいなかった」

 それを聞いてはっとした顔をした母の顔を見てあわてて付け足す。

「そりゃあ修行は嫌じゃなかったよ。強くなるのも、母さん達の期待に応えるのも楽しかった。こんな生活を送っていても、後悔はしたことは無かった。でも、やっぱり友達は欲しい」

 静かに、静かだからこそ込められた感情が分かる声を聞いて、サリエスはしまった。という顔になった。

 自分たち親子は初め海斗に強くなってほしい、という願いで修行を始めた。なにも人との関係を疎遠にすることは無かったのだ。彼も今は立派な思春期、友達と遊び、恋をして、楽しく暮らしたいだろう。

 サリエスはその回転の速い頭で考えた。幸い魔術学院はまだ始まっていない。入学手続きも自分たちなら何とかなる。

 即決断したサリエスは多少の済まなさを交えて言った。

「分かったわ。どこかの学院に入れてあげる。部屋もあなたのものを用意するわ。安心して」

 そう言ってウインクする。それはほれぼれするようなすばらしいものだったが、見慣れている海斗は軽く流した。

「ほんとに?本当に良いのか?普通に学院に通って普通に生活できるのか?」

 よっぽど嬉しかったのだろう、息せき切って詰め寄ってくる息子に優しく微笑みかけると力強く頷いた。

 やったぁと喜んでいる息子に、彼女はおそらく今までこなしてきた課題の中でも確実に一番難易度の高い卒業課題を出した。

 彼女はいたずら好きで、息子をいじるのがかなり好きなのである。(自分より強くなってしまった今ではあまりいじることはできないが)

「そ・の・か・わ・り、あたしと龍斗を同時に相手して勝てたらね」

 一瞬で彼の顔が泣きそうな顔に変わったのは言うまでもない。

「なんで〜〜〜〜〜!!!???」






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